知的資産の価値化
知的資産経営で価値化とは、知的資産を活用して現実的な価値を生み出すことを言います。そもそも、会計では「資産」を「発生の可能性の高い将来の経済的便益」としており、本書で扱う「知的資産」も「企業に経済的便益を与える可能性が高い」と考えられるものを想定しています。
逆説的ですが、価値を生み出さない(生み出す可能性が非常に低い)ものは「知的資産」とは言えないことになります。
パトリック・サリヴァンによれば、知的資産から価値を生み出す方法としては、
① 販売
② ライセンス許諾
③ ジョイントベンチャー
④ 戦略的アライアンス(提携)
⑤ 現業に統合
⑥ 新規事業の創設
⑦ 寄付
があるとされています。こうしたことを踏まえて、戦略を構築していくことになります。本書に記載の関連項目もご参照下さい。
(追記)
多くの人には木材にしか見えないものが、
彫刻家には内部にある像が見えているのかも知れない。
像の周囲を取り巻く余分な木を取り除けば、その像は姿を現す。
見えない知的資産も、見ようとした人には資産を感じるが、
特に注意を払わなければ、何も感じず何も見えない。
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この記事は、「知的資産経営の実践」大学教育出版 2014年初版から抜粋・追記して記載しています。データ等は当時のものです。