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スペースマーケットがVALUEを刷新!その名も「Atto指針」

スペースマーケットは、これまでのVALUE(行動指針)を刷新しました。その名も「Atto指針」。ちょっとユニークな言葉に「どういう意味!?」と思う方もいるかもしれません。

今回はリニューアルの裏側や、言葉に込められた意味を、社長の重松さん、人事カルチャー担当の執行役員佐々木さんに聞いてみました!

(左)執行役員・佐々木 正将(右)代表取締役社長・重松大輔

「組織はナマモノ」フェーズに合わせてブラッシュアップ

重松:スペースマーケットでは今回が2回目のVALUEニューアル。でも、なんだかんだ創業当初のエッセンスが残っているのはうれしい。企業文化は初期メンバー、特に最初の10人が作ると言われている。スペースマーケットでいうと「本質」「やり切る」「チーム」等の要素は創業時からずっとベースにあり続けます。

とはいえ、やっぱり組織って「ナマモノ」であり「イキモノ」

世の中が変わって、事業も人も変わっていく中で、組織としてどうあるべきかもフェーズごとにブラッシュアップしていくべき。

ずっと同じことをやり続けるのもすごいけど、常に進化するには、私たち自身がアップデートし続けなきゃいけない。

佐々木:今回のリニューアルの経緯としては、2022年後半からスタートした構造改革に関連しています。

大きな構造改革をするにあたって、今までと違ったやり方を取り入れながら更なる成長を目指すときに、行動指針・マインドをわかりやすく変えるのが、手段として大事なんじゃないかとは思っていました。

そんな中、2022年の秋に恒例行事である「全社1日合宿」のコンテンツで「スペースマーケットに今必要な要素は何だと思う?VALUEの項目をもうひとつ増やすとしたら?」というお題でグループワークをしました。

そしたらとてもいいアイデアがたくさん出てきたんですよね!社員のみんなから、もっと意識を変えていきたいという強い思いが感じられたんです。

経営陣で認識していた会社の状況と、社員のみんなが思っていることがとても近かった。うれしかったです!

2022年 秋の全社合宿。みんなの思いが詰まった言葉たち

そこで、VALUEリニューアルを検討します!と発表した上で、改めて1人1人の思いやアイデアを聞く全社アンケートを行いました。結果、200以上のアイデアが集まり「今だからこそ必要な考え方・姿勢がある」という意見が多数でした。

そこで、早速VALUE検討PJチームを発足!私たちがもっと強い組織になるために、今必要な要素は何かの議論をくり返しました。

社員のみんなから「変えたい!もっとこういうのが必要だ」という声が明確に出てきたことが鍵でしたね。それがPJメンバーの責任感、コミットメントを引き出したことにもつながりました。

▼リニューアルのおおまかな流れ
2022年9月 -会社の構造改革を検討 
         -全社合宿の中でグループワーク
                    -VALUEに関する社員アンケートを実施
2023年1月 -リニューアル検討PJ発足(リアルMTG:2時間✖️10回以上)
     メンバー:社長、人事カルチャー役員&担当者、マネージャー2名
2023年4月 -VALUE改め「Atto指針」が完成!社内発表

重松:今回のような構造改革もそうだし、一般的には、企業が大きなトランスフォーメーションをするときとか、世の中が変わるタイミングにも「VALUE」は変える必要があるね。

あとは、ずっと同じ行動指針だと「飽きちゃう」ってのもあるかな(笑)ある程度浸透したらさらにバージョンアップする。何事も、常にもっといい状態を目指し続けるのが大事だと思う。

でも、こういうのはトップダウンで落とすものじゃなくて。もちろん経営としても理想の状態を描きつつ、大事なのはメンバーがどう思っているか。ボトムアップで積み上げて。それをもっといいものにするために、最終的には経営陣も一緒に、みんなでシンプルにしていく。

オリジナルの言葉にすることで、自社ならではの解釈・意味ができる

佐々木:今回は、オリジナルの言葉にすることにもこだわりました。
以前のVALUEはこちらで・・

項目が6つと数が多いわりには、かなり浸透していたと思います。覚えていない社員はいないレベル。でも「CHALLENGE」とか「OWNERSHIP」とか、一般的な言葉を使っていたので、どうしても一般的な意味合いに引っ張られてしまう部分があって。

だから今回はオリジナルな言葉にすることで、社員のみんなが自社ならではの解釈ができるようにこだわりました。ワーディングは、PJメンバーでものすごい数の候補を出して練り込みました。

一方で、ちょっと抽象的にとらえられる言葉もあるので、それぞれの項目に対して「具体的な行動イメージ」を箇条書きにして社内共有しています。

だいたいの項目の要素が決まった段階で、どんなトーンにしたいかはかなり議論しました。そこで、やっぱりちょっとユニークで攻めた感じがいいんじゃないかって。あとは、言葉を短くして、項目も少なく、なるべくシンプルに。

重松:やっぱりうちの会社の人はチャーミングというか・・みんなちょっと”あそび”があるのが好きですよね!VALUEという言い方をそもそも変えて「Atto指針」にしたのも、思い切ったよね。


Atto指針

Vision・Mission実現のために
私たちに求められるのはアッと言わせる成果、圧倒的な成果。
そのための行動指針


佐々木:上場して3年。スペースシェア市場全体が成長し、事業グロースさせることはより難易度が上がっている中で、だからこそ弱気になるんじゃなくて、ミッション実現のために、より求めていきたいこの強い姿勢をどうやったら表せるかなと思った時に「圧倒」というキーワードが出てきて。これは一つの項目に落とし込むんじゃなくて、上位概念だなと。

「圧倒」「アッと言わせる!」も、よく社内でも飛び交っていた言葉なので、表現方法として、これを上のレイヤーに上げることにしました。

そして、ちょっとかっこよくアルファベットで「Atto」にしてみたら、意外といい感じで。

しかも偶然なんですが、イタリア語で「Atto」の意味を調べたら「行い、行為、動作」ということがわかり!より意味に深みが増したというか・・!

重松:いやー、これはホント神がかってたね!イタリア語でこんな意味があるなんてびっくりした!

あとは、行動指針の名前って、やっぱりトーンが伝わるよね。他社だと「鬼十則」「ファイト十則」とか!それを聞いただけで雰囲気がわかるというか。


ここからは、Atto指針をひとつずつご紹介します!

1.熱狂ドリブン

重松:サービスも会社も、全てはひとりの熱狂からはじまると思うんです。やっぱり自分から燃えて仕掛けるのが大事だし、自燃型でありたい。方法論みたいなことも大事なんですけど、あえてこれをいちばんに掲げようと。

個人的にも、受身の人じゃなくて、自ら燃えて、周りにもその火を広げていくような人と人生付き合っていきたい。

実はワーディングを考えた時に「チャッカマン」も候補として上がって。まさに「火をつける人」という意味で。でも当たり前ですが商標の問題もあるしあきらめました(笑)
※チャッカマンは「株式会社東海」さんの商標登録商品です

佐々木:私たちは上場ベンチャー。ある程度制度が整ってきて、創業当初と比べると、働きやすくなっていると思います。

一方で、創業当時のエピソードを色々聞くと、いい意味でもっと狂ってた感じがあるんですよね。やっぱりそういう熱って必要だし「熱狂」が世の中を変えると思うんです。

言葉の候補としては「クレイジー」も出てましたね。もちろん、致命的な感じで狂ってるのはイヤだけど(笑)

あとは、より強いチームになるために「高め合う」のがホントに大事。一緒に働く仲間として、いちばん求めたいことです。

重松:そうですね、ライバルを育てる。互いに切磋琢磨し合うチームでありたいですね。

2.ひろげてたたんで

重松:スタートアップって特に、何にもないところからのスタートなので、大風呂敷をひろげることが必要なんですよね。ひろげないと始まらない。まず大きく考える。絵を描かないと、何も実現しない。

佐々木:私はゴールから逆算して物事を進めるタイプではあるんですけど、去年の合宿で「バックキャスティング」「未来から逆算」みたいなキーワードが社員から出てきて、改めて大事なことだなと気付いたんですよね。

忙しいと目先のことにとらわれがちだけど、やっぱり中長期・大きなビジョンを描いていかないと目指すべきビジョンミッションにはたどりつけない。

重松:そうだね。そしてそれと同じくらい大事なのが、それを実現する力。大風呂敷をひろげて、それをたたむ=ちゃんとエグゼキューションする力。

佐々木:大きな絵を描いて、それを実現させる。その両方ができる人って、なかなかいないけど、でもみんなそこを目指そう!「ひろげてたたんで」は、そういう意図なんですよね。両利きを目指そうって。

そういえば私、元々左利きなんです。 

でも、自販機とか改札とか、世の中には色々”右利き用”に作られているものが多いので、両手使えるようにして、今は両利きなんです。

個人的に、結果的に右と左が両方養われたのは、すごく良かったと思っていて。

仕事をする上でも、「ひろげる」「たたむ」をみんなが両方できる人になれたら最高ですよね。

「ひろげる」タイプなのか、「たたむ」タイプなのか、自分はどっち側と決めるのではもったいない!両方にチャレンジすればいいと思う。

結果どちらかが得意かもしれないけど、でも、どっちかだけになるんじゃなくて両利きになること目指していくことで、視野もスキルも広がる。自分自身を高める上でも必要なんじゃないかなと。

重松:うん、あとはマイナーな領域にいる方が、より可能性に気付けるのかもしれないね。人のやってない方向、白地を探す思考というか。マイノリティだからこそ気付けること、強いこともある。

そういえば、野球もサッカーもラグビーも、左利きの選手は重宝されてますよね!!

3.レバレッジャー

重松:スタートアップはリソースが限られているので、小さいリソースでどうレバレッジをかけれるかが本当に大事。”たくさんリソースを投下して、ドカンと攻める”というやり方はそう頻繁にはできない。基本的には、スモールチームでどう大きい成果をあげられるかを常に考えています。

個人的にはそもそもムダがきらいなタイプなんですけど、型化してチームとしてさらに効率化したい。これまでも意識してやっていたつもりだけど、もっと追求していきたいですね。

佐々木:VALUEリニューアルを変えるきっかけになった構造改革の中では、一人当たりの生産性向上、属人化の解消をしようと注力しています。

この要素をAtto指針になんとか落とし込めないかなと思った中で、みんなでたくさん議論しましたが、結局これは「レバレッジを効かせる」ことだとよね、と。それを戦隊モノっぽい感じにアレンジしました。

あとは、イラストもそれぞれこだわりましたよね。イラストがあることでより内容がイメージしやすいし、かわいい!と社員のみんなからも好評で。今、グッズ化も検討しています。

ちなみに、この”地球を持ち上げているイラスト”にもいろんな意味が込められています。

初稿では、100トンのおもりを持ち上げる絵でした。

でも、私たちは売上とか数字で表現できるようなものだけではなく、もっと大きなゴールを目指しているよね。スペースシェアを通じて、世の中・世界を変えるんだ!って。

・・そんな議論を経て”地球”になりました。

4.水になれ

重松:スピードや変化、柔軟性の要素をどう入れ込むかPJメンバーで議論して、大喜利大会みたいになったんですが、そこで私が思いついたんですよね。

そういえば、1週間くらい前にNHKの「映像の世紀」ブルース・リーの回を見ていて、彼の名言「Be water」が出てきて。これだ!って。

もともとは「上善如水」は学生時代に出会った、好きな言葉で。

上善如水:
最高の善は水のようなものである。万物に利益をあたえながらも、他と争わず器に従って形を変え、自らは低い位置に身を置くという水の性質を、最高の善のたとえとしたことば。

「老子」より

水ってすごい、謙虚。どんな形にも、一瞬でなれる。

そして「雨垂れ石を穿つ」という言葉もあるように、水のパワーはすごい。雨垂れのようにコツコツ続けることで、とんでもないパワーを生み出す。

私たちも、そうありたい。

佐々木:ですね、元々わかっていたことだけど、世の中の変化に柔軟に適応していかないと進化できない。

うちの会社は、コロナが直撃して3ヶ月くらい苦しんだけど、環境に適応して新しいニーズも掘り起こして、みんなで持ち直した。この体験から、改めて変化に適応する重要性を感じました。

あとはスピード観点だと「小さくても早くアウトプットして、早くフィードバックをもらう」これは仕事ができる人の鉄則ですよね。

すごく高みを目指している、でもその中にやわらかさがある!

重松:これまでのVALUEとはかなり雰囲気の違う「Atto指針」ですが、社内発表直後のアンケートでも、社員のみんなの納得感が高く、前向きな反応やコメントをしてくれたのはうれしかった!

佐々木:今回のプロセスの中で、今まで社員が感じていたことと、経営陣がよく言っていたことは、そんなに乖離が大きくはないということに気づいて、これを言語化できたから、納得感の高いものができたのかなと思います。中身は、社員の思い・経営陣の思いがつまるものになったかな。

重松:もちろん、ここからがスタート。ここから浸透・みんなで実行していくことが大事ですね。

そして私たちがどんなカルチャーを大事にしているのか、これから会社にジョインしていただく新しい仲間にも、伝わりやすくなったと思います!

佐々木:社員アンケートのコメントで「スペースマーケットらしいAtto指針になった」という言葉がたくさんあったんですが、それを、あえてもう少し言語化すると

 ”すごく高みを目指しているんだけど、やわらかさが盛り込まれている

ということかな、と思ってます。

圧倒的な強い組織を目指す。これを全員で全力でやっていくんですけど、でもちょっと言葉のやわらかさ・イラストのゆるさがある。

これはずっと大切にしているスペースマーケットのチャーミングさ。これからも大事にしていきたいですね。

2023年4月28日・サービス9周年をお祝いした社内イベント

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PS:その他、こんなカルチャーも大切にしていますよ〜

スペースマーケット・カルチャー


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