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火星の環境

皆さん、こんにちは!
今回の記事では、12月14日に開催される「Think Space Habitat vol.2 宇宙建築×スポーツ」に先立ち、火星の環境について書いていきます。
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皆さんは火星と聞いてどのようなことを想像しますか?
「なんか赤そう…」
「太陽から離れてるから寒そう…」
なんてことを思うのではないでしょうか?

何となく知っているようで知らない「火星」
そんな火星について以下の流れで紹介していきます。
この記事を読んで、みんなで火星博士になりましょう!

1) 火星の基本情報について
2) 火星の地形ってどうなってるの?
3) 火星の気候とは
4) 将来は火星に住めるかも!

1) 火星の基本情報について

太陽系に位置していて地球とは”お隣さん”の火星…
ココでは火星の基本情報についてザックリとまとめてみました。

・太陽からの平均距離:2億2,794万km
・大きさ(赤道半径):3,396km
・質量(地球に対して):0.1074倍
・重力:約0.38G
・公転周期:1.88年(687日)
・衛星の数:2

どうですか?
恐らく数字を見ただけではイメージしづらいと思います。
そこで地球をサッカーボールの大きさに例えて、比較してみましょう。
その場合、まず火星の大きさはソフトボールぐらいになります。そして、重さは地球の約10%と少し軽いのです。重力は地球の約40%ほどの強さになります。公転周期に関しては687日かかるので火星の1年は地球のほぼ2年になるということですね。そして火星は公転する際に楕円の軌道を描くことも、地球とは異なる特徴と言えます。

2) 火星の地形ってどうなってるの?

火星は北半球と南半球とで異なる特徴を持っています。
北半球には火山が多く存在しますが、同時に平地も存在します。
一方の南半球は標高が高く、クレーターが多く存在し平地はあまり見られません。

そして火星の極地では、北極・南極ともに氷が存在することが知られています。
上の画像は火星の極地の画像で、滑らかな表面を中心から円を描くように亀裂が走っているのが特徴です。表面に見られる白い部分はドライアイス(CO2の氷)であり、その下にH2Oの氷が存在します。同じ極地でも自転軸の傾きや公転軌道の影響で南極と北極では異なる性質を持っており、南極の地下には液体の水が存在しているとされています。さらには水が流れたようなアウトフローチャンネルと呼ばれる領域も存在し、地表に液体の水が流れていたことを示すような地形も確認されています。

加えて、火星には太陽系最大と言われる高さの山が存在します。
それが「オリンポス山」です。その高さは 21,229m!
実にエベレスト3個弱程度の高さです…
地球で生活する私たちには想像できないですよね?

3) 火星の気候とは

火星は一言でいうと寒いです。
ただそんな中でも、意外と暖かい場所も存在します。上の画像は火星の地図を温度によって色分けしたものです。画像から、赤道付近(中央のオレンジ色の領域)は15℃前後の温かさとなることがわかります。少し肌寒く感じるぐらいの温度ですね。火星は場所によって温度差が激しく、温かいところでは30℃、寒いところでは-133℃になります。

さらに、火星には四季が存在します。上の画像は春分の温度分布を示したものなので、冬になればさらに寒くなります。その為、1年を通した赤道付近の平均気温は-5.7℃です。ヒートテック3枚ぐらい着ておけば何とかなるかも...

その他に地球の気候と大きく異なる要素として、気圧の低さも挙げられます。
火星は地球に比べて非常に大気が薄いのです。火星では大規模な砂嵐が毎年数回発生しますが、気圧が薄いので「人間が吹っ飛ばされる!」なんてことはありません。ただこの砂嵐、規模がすごいんです!年に数回発生する砂嵐は、地球上のひとつの大陸を覆ってしまうほどに大きなもので、それが数週間にわたって続きます。
さらに大きなものになると、3年に1回ほどのペースで火星全体を覆うほどの砂嵐も発生します。

4) 将来は火星に住めるかも!

ここまで火星の環境を見てきましたが、最後に実際に火星に住むことを考えた時に「火星の環境は人間にとって生存可能かどうか」について考えていきたいと思います。

火星に住むにあたって問題の1つとなるのは「放射線」です。
地球の場合には放射線をブロックするオゾン層が存在していますが、大気の溥い火星では放射線をブロックできず地表まで届いてしまいます。しかし、放射線は氷やコンクリートで遮断できることが分かっています。前述した通り、火星には氷が存在します。さらに火星の土からコンクリートを生成する研究も進んでおり、それらを用いることで放射線の問題をクリアすることは可能と考えられます。

火星での長期居住には気圧の低さ、気温、物資の輸送、エネルギー問題など、まだまだ多くの課題が残っていますが、もはや火星への移住は空想の域にとどまらないレベルにまで研究が進んでいます。


今回は火星についてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?
火星には、地球では想像できないような景色が広がっています。
将来的に地球以外での居住を目指す私たちTNLは、今後もこのような記事を発信していこうと思っています。よろしければ、TNLの他の記事も見てみてください。
それではまたお会いしましょう!


参考
http://free-photo.net/archive/entry11066.html
http://planetologia.elte.hu/mcdd/climatemaps.html
https://mars.nasa.gov/news/1854/the-fact-and-fiction-of-martian-dust-storms/
  

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