江古田のパワースポット...⁉︎『1日バーテンができるイベントバー bar moja2』(第7回 空間タンブラー)
もうすっかり春ですね。
温かくなり、桜も咲いて、散歩したくなる陽気です。
そして春といえば、新しい「出会い」の季節。
今回訪れたのは、私が前々から馴染みのある空間なのですが、実はそこでの「出会い」によって私の人生が変わったと言っても過言ではない、そんな空間なんです。
というわけで今回は、1日バーテンができるイベントバー「bar moja2」(バー モジャ ツー)を訪れました。
さっそく行ってみましょう!
1. moja2へは、ぜひ商店街から
moja2があるのは西武池袋線・江古田駅。
江古田は、芸術系の大学がいくつもある学生街です。
江古田駅は南口と北口がありますが、moja2があるのは北口のほう。
北口を降りて左手に進むと、
商店街「江古田ゆうゆうロード」の入り口に突き当たるので、このまま商店街を歩いていきます。
この商店街にはパン屋さん、100円ショップ、服屋さん、花屋さん、コーヒー屋さんなどいろいろなお店が並んでいます。
実は、moja2へは西武有楽町線・新桜台駅からの方が近いのですが、私は江古田駅からこの商店街を通って行くのをおすすめします。
大きなアーケード商店街ほどの活気はありませんが、個人商店がそれぞれきちんと店を構えているという感じがして、歩くと気分が良いんです。
さて、そうして商店街を歩いていくと、右手に銀行が見える角があります。
この左奥の道に進むとmoja2があります。
ちなみに、moja2の公式の住所がこちら
最初グーグルマップでこの住所を見たときは、「そんな住所アリなのか!」と驚きました。実際に住所通り、この建物の地下一階の一番奥がmoja2です。
moja2、到着!
2. ほとんど貰い物バー
ではさっそくお店の中へ。
ドアを開けると、こんな感じの風景が待っています。
(ちなみに写真に写り込んでしまっているのは、店長のフゥムさんと、取材に同行したBITE-P編集メンバーです。)
バーカウンターのチェアは、レトロな雰囲気です。
そして、このチェキはこれまでこのお店でイベントをした1日バーテンの方々が写ったもの。
ここbar moja2は、誰でも1日バーテンになってイベントができるバーで、毎日日替わりでいろいろなイベントが開催されているお店なんです。
イベントは、例えばお誕生日バーや、テレビ放送を一緒に見るバー、読書バー、哲学バー、弾き語りバーなどさまざま。
私も何度か1日バーテンをしたことがあり、シアターゲームバーと、唐揚げバーをやりました。自分の興味のあることでもいいし、作った食べ物を振る舞いたいというのでもいいし、本当に誰でも気軽にイベントができます。そしてもちろん、誰でもお客さんとして来ることができます。
イベント情報はTwitterで日々発信されているので、ぜひチェックしてみてください。
ちなみに、ここに写っているものはほとんど、1日バーテンをした人やお客さんが置いていったもの。なんと、プロジェクターやWi-Fiルーターさえもお客さんからの貰い物なんだとか!
店のあらゆるものが貰い物で構成されているバーって、おそらくなかなかないですよね……!
3. moja2の2とは?
さて、こちらは店長のフゥムさん。
今回も、お店のことについていろいろとお話をお聞きしました。
ではまず、moja2のこれまでについてお聞きします。
実はフゥムさんは、このバーの二代目店長。
2018年に「moja」という名前でこのお店を始めた一代目店長は、オーナーとして今もお店に関わり続けています。
そもそも、一代目店長はどうしてこのお店を始められたんでしょう?
なるほど。でも、どうしてこういう形態を選ばれたんでしょうか?
たしかに、実際にお店に立つのは1日バーテンの方なので、お金の面でも時間の面でも店長の負担が重すぎないシステムですよね。それに、店長さん自身もお客の一人としていろいろなイベントを楽しめるし、メリットが多い形態です。
さて、フゥムさんも正社員を辞めて無職のときにmojaと出会い、ここで「無職バー」(アルバイトを始めてからは「ほぼ無職バー」)をやるようになったんですよね。
その後、一代目店長が別のお店を経営することになり、フゥムさんがここの店長に就任。名前も「moja2」になりました。
個人的には、フゥムさんが他店のイベントバーに行って人脈を広げるなど、努力されているのを知っていたので、「店長になるならそりゃあフゥムさんだよね」と思っていました。
でも、「どうしてそんなに頑張れるんだろう?」とずっと疑問で……
「なにがどういう出会いになるかわからない」というのは、私も強く実感していることです。でも、その出会いをとことんキャッチしようと行動し、続けることはそう簡単ではないですよね。
今では、その時の知り合いが知り合いを連れてくるという形で人脈が広がっているそうで、フゥムさんの努力が確実にmoja2の力になっています。
やっぱり「継続は力なり」なんですね……!
4. 持たざる者に来てほしい
ところで、実はここと同じ形態のお店は他にもいくつかあるんですよね。それらのお店にはないような、moja2特有の雰囲気って何だと思われますか?
たしかに、私もmojaの常連さんを数人知っていますが、お客さん同士というより「一緒に遊ぶ仲間」って感じが強いのわかります。
と言うと、常連さんばかりで行きづらいと思われるかもしれませんが、初めての人もいつのまにかそこにいることが心地良くなってくる、そんなところがmojaの魅力だと思っています。
ということで、次はそんな「居心地の良さ」についてお聞きしたいのですが。この空間って、ものがたくさんあって結構「ごちゃっと」しているのに、なぜかそれが落ち着くんですよね。どうしてなんでしょう…?
なるほど、面白いですね。
これまで訪れた空間は、どちらかというと意図や目的を持って、こだわって作られているような空間でした。もちろん、そんな空間も素敵ですが、そうでなくてはいけないというわけでも無かった。雑多にものが置いてある、そのいい加減さがむしろ心地良い場合もあるんですね。
ここに来ると「こんなダメな自分でも生きてていいのかも」という気になれるのは、そんな「ごちゃっと感」のおかげかもしれません。
では最後に、moja2はこんな場所でありたい、特にこんな人に来てほしいということがあれば教えていただきたいです。
私もまさに持たざる者でした。3年前、就活シーズンを目前にして大学を休学することを決めたものの、これから何をしてどう生きればいいのかわからないという時期にmojaに初めて来ました。その時の出会いがまた違う出会いを生み、その積み重ねで今の自分があるので、本当に「始まりの場所」です。
最後はちょっとスピリチュアルな感じになりましたが(笑)
でも実際、mojaに来て帰る頃にはなんだか”良い感じ”になるんですよね。
(「酔っぱらう」という意味ではなく!)
それは、moja特有のこの「ごちゃっと」した空間と、いろんな生き方をしている人たちとの出会いが「こんなダメな自分でも生きてていいかも」「こういう生き方もありかも」と思わせてくれて気が楽になるから、なんだと思います。
だから、我こそは持たざる者だと思う方、まずはお客さんとしてmoja2に行ってみてください。大丈夫です。フゥムさんが、退屈にはさせません。
そして1日バーテンも、お酒の作り方がわからない私でさえなんとかなったので、きっとなんとかなります。やってみれば、なんとかなるんです。
moja2は、きっとあなたのパワースポットになります。
ということで、今回は1日バーテンができるイベントバー「bar moja2」に行ってきました!
取材に応えていただいたフゥムさん、ありがとうございました!
そして、最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます。
次回もお楽しみに!