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誕生日について思うこと

昨日34歳の誕生日を迎えた。
とても心穏やかで幸せに満ち溢れた誕生日となった。

みんながSNSで期待するような高級レストランに行って食事をしたり、パートナーとロマンチックに過ごしたり、大勢の友だちに囲まれたり、サプライズされたり、などという誕生日の過ごし方はしていない。

どういうわけかクリスマスなどもパートナーがいなければ、ぼっちとか、負け組とか、よくわからない風潮が日本の世間にはあると思う。

そんな風潮に流されてか、いつからか、わたしもずっとそのような大きな夢を描いたような、記念に残るような誕生日の過ごし方をしたいと思うようになっていた。

子どもの頃は家族、学生時代はその時一緒にいた友達が祝ってくれていたので、とても楽しく過ごしていた。

しかし社会人になって、不倫恋愛中にそのパートナーから祝ってもらうことを密かに期待していたのだが、祝ってもらえなかった年があった。

同僚からも祝ってもらえず、その日仕事で一緒になっていた先輩に仕事終わりにダメ押しで「今日誕生日なんです。」と言ってみたが
「家で家族に祝ってもらいな。」と言われ、帰ってしまい、
家に帰っても、「帰ってくると思わなかった。」と言われ、誰からも祝ってもらえない誕生日があった。

とても悲しくて、さみしくて、惨めで、若干の絶望感を覚えた。
ある意味、人生で一番強烈に記憶に残った誕生日だったかもしれない。

友達の誕生日のサプライズなどは全力で参加していたのに、友達からもメッセージは来ていたと思うが特に祝われず。
翌月の友だちと一緒に、ついで程度に祝われたことに不服を感じたりしていた。

そして、あろうことか自分の価値をそこで図ろうとしていた。

わたしなんて、誰からも祝われるに値しない存在なんだ。

わたしなんて、誰からも大切に思われてないんだ。

わたしなんて、いないほうがマシだ。

この自虐的で自己否定の強いスネは、子供の頃からずっとあった。
ある種ずっと自分に対して闇を抱えてきたような気がする。

それから誕生日は自分から申し出ないと祝われないんだという考えになり、祝って欲しい人に「祝ってください。」と言うようになった。

しかし申し出ると、今度は自分を祝ってもらうのに友だちを渋々付き合わせてるような何だか申し訳ないような気がしてきた。

友達は何にも言わなくてもサプライズされたりしてるのに、なんで私だけ…

やっぱり私は大切に思われてないんだ!

すねまくった。

それで今度は、人に頼らず自分で自分を祝うことにした。

自分で自分にプレゼントしたいものを買ったりした。
それでもやっぱり自分だけでは何かを埋められなくて、誰かにお祝いしてほしいとお願いしていた。

誕生日の過ごし方で自分の価値を図ろうとしていた。

はっきり言って誕生日の過ごし方で自分の価値が決まるわけではない。

こんな、少々おかしな考え方をしていたのだが、ここ最近は自分で自分を大切にする、大切に扱うことができるようになってきたので、人からも大切にされていると感じるようになった。

万が一、大切にされていなかったとしても、その人に固執する必要はないという考えになった。

学生時代に仲良かった友だちからは、ほとんど誕生日のメッセージを送ってもらえなくなった。おそらく忘れられている。

ちなみに昨日は妹からも忘れられていた!

その代わりに、最近仲良くなった人、遠方で一度も会ったことがないけれど心を通わせている人たちからお祝いのメッセージが届き、とてもうれしい気持ちになった。

以前はそういう変化も受け止められず、離れてしまった友達を数えては、悲しくなったり寂しくなったり自己否定に陥ったりしていた。

だが、人間関係とは移り変わるもの、変化するものである。

自分の次元やステージが上がると人間関係が変わる。
これはスピリチュアル界ではよく言われていることなのだが、自分の身に降りかかるまでは全く理解できず、離れていく人たちに執着していた。

しかし、離れていく人たちから執着を手放したら新しい人たちとの出会いがあり、より豊かになっている。

これは自分が体験してみなければ、わからなかったことの1つだった。

今は自分の内面の変化が著しく、「生きているだけで幸せ」な感覚が断続的ではあるが続いている状態になっている。
なので、誕生日に対して焦りがなく、何かをしなければならない、誰かにアポを取らなければならないという気持ちもなく、ただただ心穏やかに誕生日を迎えた。

多少は何かしたいとは思ったかもしれないが、旅行に行ったり出かけたりはいつでも出来るし、自分へのプレゼントも、誕生日でなくてもいつでも買えるし、むしろ、誕生日にわざわざしなくてもいいとか、こだわりがどんどん減っている気がする。

昨日の誕生日は、特に予定がなかったので、両親と一緒に昼食を食べに行って、誕生日プレゼントをおねだりして買ってもらうという、なんとも子どものような1日を過ごさせてもらった。

「34年間、育ててくれてありがとうございます。」と両親に伝えたら、勝手に涙が出てきてしまった。

あの暗黒時代を共に過ごしてきてくれた両親には、本当に感謝している。
一度、死ぬような目にあうと、生きてるだけでありがたくなるので、あまりお勧めはしないが死ぬような目に会うと、全てが幸せに感じることは間違いない。

今年はこんな穏やかな誕生日を迎えたが、来年にはどうなっているか分からないから、また面白い。

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