ワークライフバランスをどう考える?幸せに働くための自分にとってのベストバランス
企業の文化づくりをお手伝いし、メンバーの”働く幸せ”と事業成長をサポートする「Cultive(カルティブ)」のマネージャー佐藤佳織(かおりん)とディレクター荒井萌(もえ)が、”働く幸せ”に関するノウハウからよもやま話までSpotifyで幅広く発信中!
今回はワークライフバランスについて。「残業時間の少ない方が幸福度は高いのか?」というアンケート調査を元に、幸せに働くためのベストなバランスってなんだろう?という問いを深めていきます。
100人超に聞いた残業時間と幸福度の関係
荒井:今回はかおりんさんが見つけたとある記事のご紹介からよもやま話を始めていきましょうか!
佐藤:女の転職Typeさんの「『残業が少ない』で仕事を選ぶと幸せになりにくい!? 働く女性のワークライフバランスと幸福度の関係性【アンケート調査】」という記事ですね!
荒井:はい!記事の導入部分には「ワークライフバランスが重視される一方で、仕事を通して成長を感じられない『ゆるい』職場を去る人が増えている」と書かれています。20~30代の働く女性124人に平均残業時間と仕事に対する幸福度を聞いたアンケート調査を元に分析がなされていますね。
佐藤:実際の調査結果にも少し触れてみましょう。
荒井:例えば、毎月の平均残業時間を見ると、10時間未満の人が43%と最も多く、11~20時間が30%、全くないが16%、21~40時間が9%、41時間以上が2%という結果でした。
佐藤:21時間以上残業している人が11%というのがちょっとびっくり。もちろん限られた人数の調査だけど、実査に残業の少ない世の中にどんどんなっているみたいだね。
荒井:ここからがポイントですが、記事では残業20時間未満と答えた89%の人たちの幸福度がどうなっているかも見ているんですね。順番に言うと「非常に幸福」が5%、「まぁまぁ幸福」が58% 、「どちらでもない」が14%、「あまり幸福ではない」が20%、「全く幸福ではない」が3%なので、計63%が「まぁまぁ幸福」「非常に幸福」という結果でした。
佐藤:なるほど、なるほど。
荒井:一方で、残業が21時間以上と回答した全体の11%の人たちの幸福度に焦点を当ててみると、「まぁまぁ幸福」以上が24%でした。残業が少ない人に比べて40ポイントほど低くなっています。でもここまではイメージ通りですよね。
佐藤:そうだね。ちなみに、残業が多いグループでは38%の人が「どちらでもない」と答えているけど、これはどういうことなんだろう?
荒井:幸せとは言いきれないけど、幸せじゃないとも言えない、みたいなモヤっとしている感じですよね。
佐藤:ここも探りたくなっちゃうなぁ。残業が少ないグループは「どちらでもない」が14%に留まっているのに対して、多い方は38%だもんね。
荒井:仕事面では成長できて楽しいけれど、プライベートの時間がなかなか取れずに充実していない場合、トータルの幸福度を考えたときに「どちらでもない」を選択してしまうことはありそうですね。
佐藤:うんうん。・・・と、ここまでは残業が少ない人たちの方が幸福度は高そうという話だよね。
荒井:そうですね!でもこの記事ではここからさらに深掘りしています。どんどん紹介していきます!
「残業が少ない=幸福」ではない?
荒井:残業が少ない人たちの幸福度の結果を思い出してほしいのですが、「あまり幸福ではない」「全く幸福ではない」と回答した人が23%いたんです。残業が少ないのに幸せじゃないと答えた人たちについて記事ではさらに分析しています。
佐藤:うんうん。
荒井:次の質問が「現在の仕事を選んだ時、 最も重視したことは?」というものです。先に残業が少なくて幸せな人の回答を見ると、1位から順に「仕事内容」「給与・待遇」「残業が少ない」でした。
佐藤:では、残業が少ないのに幸せじゃないと答えた方はどうなのかな?
荒井:1位から順に「残業が少ない」「仕事内容」「給与・待遇」なんですよ。
佐藤:残業が少ないことを重視してその会社を選んで入り、実際に残業は少なかったけど、働く上で幸せを感じられているわけではないと。これだけ見ると不思議な事実だよね。
荒井:そうなんです。
佐藤:仕事における幸せは残業の少なさだけではなくて、仕事内容、やりがい、貢献感が幸福度に影響しているのではという話なのかな?
荒井:そうですね。残業が少ないのに幸せじゃないと答えた方に「どんな会社なら幸せに働けると思いますか?」という質問もされているのですが、「気の合う人たちと働く」「やりがいのある仕事ができる」と答える人が多いので、残業時間以外の部分も要素としてありそうです。
佐藤:転職をいま検討している人もたくさんいると思いますが、仕事における幸福ってなんだろうと改めて問われると、いろいろ考えちゃうよね。
荒井:ほんとそうですね、難しい。
ワークライフバランスは数字だけで考えない!
佐藤:せっかくのよもやま話なのでちょっと横道に入ってもいい?
荒井:ぜひ!
佐藤:先日、クライアントの方とミーティングしたときにワークライフバランスの話になったの。その方がおっしゃったことにすごく納得したんだけど、ワークランクバランスの話になると、みんな頭の中で勝手にワーク50:ライフ50でバランスを取ろうとするよね、と。でも必ずしも50:50である必要はないのでは?というのがその方の問いで。
荒井:うんうん。
佐藤:「僕にとっては、ワーク98:ライフ2でも別にバランスは取れているんです」っておっしゃっていて。
荒井:バランスは端から見ても正直わからないですよね。周りから「休日も仕事してパパとして大丈夫?」と思われている人も、夜の時間は家族との時間を大切にしているかもしれません。その人やその家庭それぞれのバランスがありますから。
佐藤:単に時間を数字で捉えると50:50を目指しがちだけど、質の部分はそこには含まれていないよね。バランスを時間で考えちゃうと、逆に苦しくなることもありそう。
荒井:採用のタイミングでそこまで話せないかもしれませんが、その人にとってのバランスが取れている状態について話を聞けると入社後のミスマッチが減らせるかもしれませんね。ある程度残業をしても成り立つ人から、プライベートの時間が取れないのは無理!みたいな人まで様々だと思うので。
佐藤:ワークライフバランスが取れている状態って一概には言えないね。
荒井:いや、そうですよね!そのうちワークライフバランスという言葉は死語になって、新しい言葉が 勝手に生まれてくるかもしれません。・・・ということで今日はワークライフバランスについてのよもやま話をお届けしました!
佐藤:ありがとうございました!
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残業が少なくても、必ずしも幸福とはいえない・・・。
考えさせられる内容でしたね。個々人のワーク+ライフのバランス。一概に答えが出せないものだからこそ、多様な価値観への柔軟性が求められているのかもしれません。
かおりんともえちゃんがよもやまと話しているSpotifyトーク!気になる全編はこちらからチェック!
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