見出し画像

産後パパ育休や有給生理休暇。制度と企業文化の一貫性について考える!

企業の文化づくりをお手伝いし、メンバーの”働く幸せ”と事業成長をサポートする「Cultive(カルティブ)」のマネージャー佐藤佳織(かおりん)とディレクター荒井萌(もえ)が、”働く幸せ”に関するノウハウからよもやま話まで、Spotifyで幅広く発信中!

今回は放送の中から、「男女平等」というテーマで男性の育児休暇や女性の有給生理休暇などの制度を見ていきたいと思います。もし、こういった制度と企業の風土・文化が一貫していない場合にどんなことが起こりうるのか?という観点でもいろいろとお話していきます!

「産後パパ育休」は女性の社会進出を助けるの?

荒井:そういえば最近、男性の育児休暇に関する制度が変わり、10月から「産後パパ育休(出生時育児休業)」が施行されましたね(※Spotifyの収録が22年10月でした)。

佐藤:そうそう!気になる方は厚生労働省の資料をチェックしてほしいのですが、これにより男性が育児参加しやすくなったということだよね。

荒井:従業員数1,000人超の会社では育児休業の取得状況を公開することが義務付けられたことも大きそうです。企業としても向き合う必要性がより高まってきました

佐藤:日本は男性の育児参加率が低いことに加えて、女性の社会進出も他国と比べて遅れていると聞きますが、今回の制度変更によって女性の社会進出は推進されるのかな?

荒井:うーん、どうなんでしょう。男性の育児休暇の取りやすさと女性の社会進出…。イコールとは言い切れない気もします。

佐藤:うんうん。

荒井:女性の働きやすさに繋がる制度で言えば、有給生理休暇についての記事もありました!

佐藤:記事では生理休暇に関する社内アンケートの結果が公表されていたね。「女性がパフォーマンスを発揮できる環境づくりとして必要では?」といった声から「生理休暇よりも男女問わず有給傷病休暇(シックリーブ)の付与が望ましいのでは?」という声まで様々な意見が飛び交っていました。

荒井:後者は、怪我や病気などの心身不調は性別問わず起こりうるよねという視点ですね。

佐藤:記事内ではその点も考察しています。シックリープが年12回付与されたとしても、生理休暇に使う女性だけシックリープがどんどん削られて、男性は病気になったときに使える休暇が残るため、果たしてそれは「平等」と言えるのか?と。

荒井:このあたりは、本当に難しいですよね…!

女性が取得する休暇はすべて「エフ休」に

佐藤:ただ、具合が悪くても休むことに気後れしちゃう人がいるのも現状ですよね。シックリープに関しては、しっかり取得する人と、あまり利用しない人がいた時に、両者の関係性がうまくいかなくなる可能性もゼロではないと思うとなかなか難しい問題だよね。

荒井:それこそ会社の風土や文化とつながってきそう。日常のコミュニケーションなどの積み重ねで、こういう休暇をどこまで許容するかという組織の空気感が醸成されますよね。

佐藤:うんうん。ちなみに、「生理休暇」はダイレクトな表現のため取りづらいという声もあり、サイバーエージェントでは女性の休暇はすべて「エフ休」と呼ばれていますね。

荒井:女性社員の取得した休暇を同じ名称にすることで利用用途が分からなくなっています。男性上司への取得の申請が心理的にしやすいといった理由もあるそうです。

佐藤:いやぁ、男女平等や女性の働きやすさという話には「何をもって平等とするか?」という問題がついてくるよね。完全なる平等をつくることが難しいとすれば、結局は働いている人が心地良い状態をつくるという視点で考えることも一手な気がします。

制度と風土や文化に一貫性がなければ…

佐藤:「エフ休」のような制度の名称にも会社の文化や価値観が反映されそうだね。

荒井:そうですね!働く人のどういう思いを大事にしたいのかは、名称にも導入される制度にも反映されている気がします。

佐藤:そう思う。制度で言うと…少し横道にそれるかもしれないけど、よもやま話だからいいよね(笑)。スぺサンは祝日を基本のお休みとせずに、年12日のハッピーホリデー休暇が全員に付与されているじゃない?通称「ハピ休」と呼ばれていて、祝日に当てても違う日に使ってもOKという休暇だけど、この名称もスぺサンのカラーが出ているよね

荒井:出ますね~!

佐藤:さらに付け加えると、その会社らしい制度を人事担当者の方がつくったとしても、なかなか使ってもらえないなど運用面の課題はよく耳にするんですよね。でも使われないと制度の意味がありません。例えば、生理休暇が会社にあっても「言いづらい・取得しづらい」となれば、それは会社の風土がそうさせている場合もあると思うんです。

荒井:そうですよね。

佐藤:だから「制度」とセットで「風土」や「文化」を考えていかないと、思うような運用できないかもしれません。

荒井:このあたりは文化醸成と一緒ですね。

佐藤:ほんとそう。やっぱり全てが一貫していることが、働く上でのストレスをなくすことだと思うんです。例えば、会社が掲げるビジョンと実際の現場での意思決定が全く違えば、何が正しくて、何を目指して働くのか分からなくなります。大切にしたい価値観とVMVの言葉や制度、そして経営判断に一貫性を持たせられるように推進することが大事だと改めて思います。

荒井:結局は企業文化に繋がっているお話でしたね。多くの人が平等性を感じられるような環境が整備されてほしいですね!ということで、今日はこのあたりでおしまいです!ありがとうございました!

***********

社会の平等性が唱えられて久しいですが、誰もに公平であるためには考えるべき点が多いですね。会社の理念に沿って、メンバーが気持ちよく働ける環境を考えていきましょう!

かおりんともえちゃんがよもやまと話しているSpotifyトーク!気になる全編はこちらからチェック!

***********

企業文化Labo by Cultive

Cultiveは、社員の幸福度やモチベーションを向上させることで、企業成長をサポートするために生まれたサービスです。経営者の想いを表した理念策定、理念を込めたグッズ制作、表彰イベントの設計などを行い、企業文化の醸成をサポートしています。
公式HP:https://sp-cultive.com/

企業文化Laboは「しあわせに働くこと」を真面目に考え、科学して、哲学する記事を発信していきます。気になる記事はぜひ、バックナンバーからご覧ください!


いいなと思ったら応援しよう!