見出し画像

3.11伝承ロードを訪ねて~浜通り~

10月に東東北の震災遺構を訪ねてきたので、備忘録を残したいと思う。
福島から北上していったのでまずは福島浜通り編。

アクアマリンふくしま

水族館好きかつ建造物好きとしてはどうしても外せなかった。ガラスのシェルターに覆われた素晴らしい空間構造の建物。運よく天気にも恵まれ、好きとおったガラスから差す光を浴びながら庭園のような緑に囲まれた水槽を歩くと、青々とした大水槽にぶつかる。中ではイワシの群れがキラキラと泳いでいる。怪獣ゾーンを抜け上階から下っていくと目玉の三角トンネル。綺麗だ〜。
水族館内にはガラス張りのタワーがあり、海と巨大なガラス建築を一望できる。東北最大の規模を誇るだけあり見ごたえがあり、資料展示も多く学べる水族館だった。もう少し時間が欲しかった!!
そんなこの場所も津波により浸水。停電により9割の生き物が命を落とす被害を受けたが、わずか4か月で復活を果たした。被災報告からの復興を是非読んでみて欲しい。

ガラス張りの天窓
三角トンネル
タワーから全体を眺める

アクアマリンふくしま
〒971-8101 福島県いわき市小名浜字辰巳町50
https://www.aquamarine.or.jp


休憩 山六観光 

http://yamaroku-kanko.com/honten_institution.html

いわきから相馬の間でご飯食べたいなと思い見つけたこちら。灯台の麓に佇む綺麗な定食屋さん。いくら・ウニ・ネギトロ丼を食べたのだがとんでもないボリューム!!数年分のウニを食したと思う。大満足だった。

三色丼 2800円

東日本大震災・原子力災害伝承館

伝承館入口

ここを訪れるまでに通る国道6号線は2014年まで自由通行が制限されており、廃墟と化したチェーン店や家屋が多くみられた(今でも自動車以外は制限されている)。6号線からの脇道の多くは鉄柵とともに立ち入り禁止区域の看板が掲げられ、他地域が遺構としてその爪痕を残す中、現在進行形でまだ影響を受け続けているのだと感じた。自分の町が、突然無くなる恐怖は計り知れない。原発に近い海側は近寄れず、福島第1原発を北に行き漸く海側に寄れるようになった辺りにこの施設はあった。
福島と原子力発電の歴史から震災時の事故とその再生過程を伝えた施設。後述する資料館とは異なりこちらは公益財団法人福島イノベーションコースト構想推進機構が福島県からの指定管理で運営をしている。被害状況を被災した物品などを通して説明しており、語り部活動も盛んに行われているそうだ。
海に向かい打つようにそびえる伝承館は防波堤のように見えた。

この看板があちこちにある
国道沿いの至る所に見られる廃墟
伝承館海側

東日本大震災・原子力災害伝承館
〒979-1401 福島県双葉郡双葉町大字中野字高田39
https://www.fipo.or.jp/lore/

東京電力廃炉資料館

正面入口

福島原子力発電所を抱える東京電力サイドから事故について伝える資料館。まず、こちらはガイド付きでないと見学ができないため事前に時間を確認し予約しておくことをおすすめする。贖罪の色が強く、入場は無料。
はじめのシアターでは東京電力のお詫びから始まり、原子力の仕組み、事故の原因・過程、今後の作業など仕組みや状況にフォーカスし、ガイドによりかみ砕いて伝える展示がなされていた。本来当時の作業員の声などの展示もあったのだが、1時間のガイドツアーでは要点をピックアップされており、人の思いが入るような部分は全てカットされていたように思う。貴重な資料なので公開されるときが来るならばじっくり見たい。

発電炉の壁
除去作業の様子が見られる

東京電力廃炉資料館
福島県双葉郡富岡町中央三丁目58番地https://www.tepco.co.jp/fukushima_hq/decommissioning_ac/

震災遺構浪江町立請戸小学校

無くなった一階の窓からその威力が窺える

海岸から300mの場所に位置しながら素早い対応によって児童は全員無事に避難し助かった小学校の校舎。閉館後の時間のため外観からであるが空虚となった1Fを見ると津波の威力をまざまざと感じた。

震災遺構浪江町立請戸小学校
〒979-1522 福島県双葉郡浪江町請戸持平56
https://namie-ukedo.com/

以上が福島編である。
このまま宮城の海岸を上りたかったが、既に夕暮れであったため次の目的地陸前高田へ車を走らせた。

いいなと思ったら応援しよう!