手づくりグリーティングカード16:悩める大道具ダイカットマシン
紙を一瞬にして思いのままの形に変えてしまう夢のような道具。その名は「ダイカットマシン」。
グリーティングカードづくりやスクラップブッキングなどを始めると必ず欲しくなる、されど非常に悩ましいペーパークラフトきっての大道具です。
ダイカットマシンとは?
ダイカットマシン(英語では die cutting machine) は、簡単に言うと、紙を型(形)にカットする道具です。
市販のグリーティングカードを見ると、ある形に切った紙がところどころに、あるいは立体カードなどでは全体に使われていることがあります。それらはほぼ全てダイカットマシンによってつくられたものです。
上の写真はわたしが使っているダイカットマシンです。使い方はとても簡単で、「抜き型」(写真下)を紙にあて、パッド(板)ではさみ、ダイカットマシンを通すだけ。すると、あら不思議、紙が切れているのです。
ダイカットマシンとダイ
ダイカットマシンを使うには「抜き型」が必要です。この抜き型は「ダイカット」や「カッティングダイ」や「ダイ」などと呼ばれているのですが、ダイもまたダイカットマシンなしでは機能しません。
ダイは鋭利なものではなく、ダイカットマシンを通すときにかかる圧力で紙を押して切り離します。ちょうどクッキー生地(紙)を型(ダイ)で抜くような感じです。
良きところ
ダイカットマシンとダイの長所は同じ形の紙や複雑な形の紙が短時間でつくれるというところです。
例えば、今、「星」の形の紙が数枚欲しいとしましょう。星ならはさみやカッターナイフで切ってつくることもできますが、それにはまず形に線を引き、そしてカットしてと時間がかかります。一方、ダイカットマシンとダイなら1枚1分とかかりません。
ダイは、小指の先ほどの小さいものから10㎝を越えるものまで大きさもさまざまなら、デザインも多数あります。
四角や丸などの形、植物、動物、人、模様、文字、数字、建物、乗り物等、ないものを探すのに困るくらいです。
さらにダイには紙をカットする以外に優れた技もあります。
上のダイの写真でご覧いただけるかと思うのですが、丸の形のダイには内側に点線が入っています。数字のほうには凹凸のエンボス加工がありします。これらは自分の手では到底つくり得ない紙です。
価格がネック
非常に魅力あふれるダイカットマシンなのですが、何より悩ましいのが価格です。
有名なメーカーのダイカットマシンは、サイズにもよりますが、2~3万円くらいはします。そしてダイも良く知られたブランドのものは安価ではありません。
いつか動画サイトで何百枚というダイを所有している方を拝見したことがありますが、その総額はいったいくらになるのか、想像するだけでくらくらしました。
ダイカットマシンを購入すれば興味はダイに移り、1枚また1枚と数を増やさずにはいられなくなくなります。
将来的にはダイカットマシンよりダイのほうがはるかに高い買い物になることでしょう。
果たしてそれだけの出費があっても必要なものなのか? 欲しいものなのか? まずこの点をじっくり考えてみる必要があります。
近頃はお手頃価格のダイカットマシンも見かけるようになりました。クラフターにはうれしいニュースですが、ダイカットマシンは機械です。
万が一不具合があったときに問い合わせや修理ができるメーカーであるかどうかもダイカットマシン選びのポイントになるでしょう。
どのサイズ?
中型以上のダイカットマシンは大きく、場所をとります。これもまた悩みの種です。
コンパクトなダイカットマシンもありますが、マシン全体のサイズだけを見て購入するのは考えものです。
小型のダイカットマシンはダイの通し口の幅も狭く、マシンを買ったのはいいけれど使いたいダイが通せないとなっては残念です。
わたしの場合、グリーティングカードづくりに使いたいダイのサイズは最大10㎝くらいでした。これをもとに中型サイズのダイカットマシンを選びました。
このダイカットマシンはプレートをのせるところがたためて、収納時にはコンパクトになります。
ただ正直なところ、ここがあまり丈夫そうではなく、開け閉めしているうちに壊れそうな予感も・・・。それに使いたいときにはさっと使いたいですし、ずっと開けたままにしています。
加えて、ダイカットマシンにパッドを置く際や、通し終えた後と、ダイカットマシンの周辺にも少しばかり空間が必要で、やはり結構場所はとります。
※ダイカットマシンのお話はまだつづきます。次々回あたりでアップする予定です。
※「【カードのつくり方16】Happy New Year 新年おめでとうございます」は投稿を差し控えました。