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手づくりグリーティングカード18:結局のところダイカットマシン

今回は、前々回の「手づくりグリーティングカード16:悩める大道具ダイカットマシン」のつづきです。


ダイカットマシンのはじまり

アメリカでのダイカットマシンの歴史は18世中頃までさかのぼります。当時は産業用で、靴の型取りなどに使われていたようです。

それから長い時を経て、ダイカットマシンのメーカー Sizzx (Sizzix | Die Cutting Machines, Dies & Embossing) が一般消費者向けにペーパークラフト用のダイカットマシンを発売したのは2001年のこと。

メーカーのウェブサイトによると、実は Sizzix は1977年からすでにダイカットマシンを製造していたのですが、当時のマシンは教育機関向けのものでした。

手動から電動、そしてカッティングマシンへ

スクラップブッキングやグリーティングカードなどペーパークラフトの人気にともない、この20年余りの間にダイカットマシンは飛躍的な発展を遂げました。

現在さまざまなメーカーから発売されているダイカットマシンですが、従来のスタイルは手でハンドルを回してパッド送る手動式のもの。加えて最近では自動でパッドを送る電動式のマシンも登場しています。

ダイカットマシンのハンドルを回すのにそれほど力は要りませんが、電動式はマシンのヘビーユーザーには便利なことでしょう。海外製のものは電圧やプラグに要注意です。

電動式ダイカットマシン
Sizzix Big Shot Switch Plus

photo:https://www.sizzix.co.uk/663650/sizzix-big-shot-switch-plus-starter-kit-white

またダイカットマシンの人気に並行してにわか注目を集めているのが「カッティングマシン」。

コンピュータ内蔵のマシンで、そこにイメージ(画像)を取り込み、マシンのカッターが紙を自動でカットします。カッティングマシンにはダイが必要なく、この点がダイカットマシンと大きく異なるところです。

ダイカットマシンでできること

ダイカットマシンは、紙を切り抜く以外にも、いくつかの「技」を所有しています。

そのひとつは紙にエンボス加工をする(凹凸をつける)ことです。これにはダイではなく「エンボッシングフォルダー」という専用の型を使います。ダイほどではありませんが、種類も豊富です。

そして、Sizzixのダイカットマシンは布を切ることもできます。こちらにも専用のダイが必要ですが、フェルトやレザーなどもカットでき、大量に同じ形の布を必要とするパッチワーク用のダイなどもあります。

Sizzix と並び有名なペーパークラフトメーカー Spellbinders (Spellbinders Paper Arts)のダイカットマシンでは、専用のパッドを使って凸版印刷もできます。

大きく「イエス」

かつて悩みに悩んで購入したダイカットマシン。使い始めて幾年か過ぎました。果たしてダイカットマシンを買ってよかったかと尋ねられたら・・・

答えは「イエス」です。

そもそもわたしがダイカットマシンの購入を考えた理由はふたりあります。ひとつは丸や四角や長方形といった「形」やアルファベットや数字などのダイが欲しかったこと。

そしてもうひとつは「道具」としてのダイカットマシンやダイに興味をひかれたことです。いったいどういう仕掛けになっているのかと。

1点目については大いに満足しています。
常に正確で美しくカットされた紙が素早くできることは想像以上にありがたく、ダイカットマシンから出てきた紙を見て、いつも小さくガッツポーズをしたくなるほどです。

2点目についてもほぼ納得です。
百聞は一見に如かずと言いますが、実際に目で見て、手で触れて、耳で音を聞き、ダイカットマシンとダイが「ナニモノ」であるかが五感でわかるようになりました。

叶うものならダイカットマシンの中も見てみたいのですが、これは解体しないことには無理なので、未だ想像の世界です。

小さく「ノー」

快適さを手に入れ、好奇心も満たされ、ダイカットマシンを買ってウィンウィンかというと、そうとも言い切れない部分もあります。

ダイカットマシンは今も1台しか持っていません。ダイもA4サイズの浅い箱に収まるくらい量ですが、箱のすき間はじわじわと埋まりつつあります。

ハンドメイドをしていれば、ダイにかぎらずどんな材料でも道具でも自然と増えていきます。それは致し方のないことですし、新しい「モノ」を買うことは楽しみにも励みにもります。

ただダイは購買の速度が加速しやすいアイテム。ダイカットマシンの本当に悩ましいところは、マシンではなくダイのほうにありだとわたしは思います。

購入時のチェックポイント

ダイカットマシンが気になり始めたら、ぜひ次の3つのことを考えてみてください。

  1. 目的

  2. 情報

  3. サイズ

まずダイカットマシンを使ってどんなことがしたいのか、なるべく具体的な目的を考えてみると、使いたいマシンが選びやすくなるでしょう。

そのためにできるだけ情報を集めてみてください。ダイカットマシンとは何なのか、どんなメーカーがつくっているのか、どんなことができるのか、価格はどうなのか。

また、購入者の評価も参考になります。プラスばかりでなく、マイナスの感想の中に意外な答えが見つかるかもしれません。

そして最後にもう一度、使いたいダイが「使えるマシン」であるかどうかサイズののチェックもお忘れなく。

小型のダイカットマシンでまず手慣らしをしてみるというのも一案ですが、もしも使いたいダイが小型のマシンでは無理だと初めからわかっているのなら、やはりダイに合ったサイズのダイカットマシンを求めたほうがよいと思います。

10㎝のダイは小型のマシンには通せませんが、中型のマシンなら10㎝のダイでも1㎝以下でもきれいにカットできます。大は小を兼ねるです。



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