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四葉を探すクオッカさん、森で迷子になるの巻
そよかぜの森には、クローバーがたくさん咲いています。
そこで四つ葉のクローバーを探しているのはクオッカさんです。
クオッカさんの趣味は四つ葉のクローバーを探すこと。
なかなか見つからない時もありますが、四つ葉に出会えた時のハッピーな気持ちが大好きです。
クオッカ(今日はあんまり見当たらないなぁ)
今日は四つ葉探しが順調でないようです。
地面のクローバーとにらめっこをしながら、うろうろと森の中を歩き回っていました。
クオッカ「あれ?ここはどこだろう」
気がついた時には森の中の知らない場所にいました。こんなに四つ葉が見つからなかったのは、初めてです。
クオッカ(こんな日もあるよね。でも、ちょっと不安かも)
いつもは前向きなクオッカさん。
だけど、暗い森の中で不安な気持ちも芽生え始めたのでした。
そこへ、雨が降ってきました。
クオッカ(わぁ!どうしよう!)
近くの大きな葉っぱの下に走ると、そこではナマケモノくんが雨宿りをしていました。
ナマケモノくん「クオッカさんだぁ!こんなところでどうしたのぉ?」
クオッカ「四つ葉を探していたら迷子になっちゃったんだ」
ナマケモノくんとの出会いでほっとしたものの、森の中は雨でどんどん暗くなっていきます。気持ちも暗くなっているのがわかります。
ふと視線を下にやると、そこにはクローバーが咲いているのが見えました。
クオッカ「あ!四つ葉だ!」
よく見ると、二人が座るすぐそばに、寄り添うようにして四つ葉のクローバーが2本咲いていました。
ナマケモノくん「ほんとだぁ!クローバーさんも雨宿りしてるみたいだねぇ」
クオッカ(雨も悪くないなぁ)
何だかハッピーなクオッカさんでした。
ナマケモノくんとおしゃべりをしていると、少しずつ日が照ってきました。
暗かった森の中には光が差し込み、雨のしずくがキラキラして宝石のような景色でした。
クオッカさん「雨上がりの森って、こんなにきれいだったんだ」
ナマケモノくん「ボクも知らなかったよぉ。
クオッカさんといると、なんだか素敵なことが起こるなぁ」
しばらくの間、ふたりは美しい景色を眺めていました。