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「あきらめが悪い」と、たまに奇跡が起きる。

将棋を指すのが好きだ。
たった81マスの上で、こんなにも色んなことが起きるのか!と思う。

漫画「キングダム」や戦国時代を扱った大河ドラマをみていると、ここに将軍を追い詰めようとか、いったん油断させて奇襲しようとか、がちがちに守りをかためて兵糧や時間がなくなるのを待とう、といった戦術が出てくる。それらはほぼ全て、81マスの上でも起きる。ありとあらゆる戦争は将棋盤の40駒で再現できるのでは?なんて思うことすらある。

さまざまな定跡や戦法が、頭の中に入っている人は強い。

私はど素人、いや、と素人(将棋ウォーズ5級レベル)なので、こうやれば有利、というのがあまり頭の中に入っていない。ガチ勢には圧倒的に劣る経験と、テキトーなひらめきで、指す。指す。指す。 で、負ける。

※アプリ「将棋ウォーズ」は課金してないと一日に3局まで。私にはちょうどいい。

飛車角を取られてしまい、あきらかに劣勢、みたいなときには「投了」ボタンを押せばそこで終了ですよ。

しかし投了せずに粘りに粘って大逆転勝利をすることが100回に1〜2回起きるのが将棋というゲームのおもしろさだ。格上の人にも、ごくたまに勝てる。

オンラインで繋がっている相手が、ケアレスミスをすること、油断すること、酔っ払っていること、何かの事情で集中できていないこともある。優勢状態からフツーに追い詰めて勝つのとは違う、大逆転、大波乱の勝利にはとても興奮する。

もちろん逆のケースもあって、あんなに有利だったのに、なんでだよ!ばかちんが!と自分を責めたくなることも。で、また翌日、3局指す。

あきらめが悪いって、ある種の才能だなと思う。

将棋の場合、指し手の組み合わせは全部で10の220乗あると言われる。観測可能な宇宙全体の水素原子の数が10の80乗個と言われているので、将棋の指し手の可能性は事実上、無限大にあると言っていい。マシンの性能がどんなに向上しても、全部の可能性をしらみつぶしに調べることはできそうにない。

 「これからも将棋を楽しめる、ということです」

https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20190111-OYT8T50014/3/

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