人に好かれたくてしょうがない。でも誰も自分を知らないところへ消えてみたい。
なんか、涙が出て死にそうになる時がある。
特に何かあった訳じゃない。
一緒に朝まで飲んでくれる友達。
心を動かされる映画に読書。
お気に入りの枕と布団。
度々仕送りをくれるお節介な母親。
今日も好きだと言ってくれる彼氏。
全部もってて全部幸せ。
それでも、全部投げ出したい時がある。
好きな音楽も好きな本も、大好きな人たちも。
全部全部投げ出してどこかに行きたい時がある。
全てを捨てて生まれ変わりたい。
私ではない私になりたい。
別の人になりたい。
こんなとき、やはり人は旅に出るべきなのだと私は思う。
泊まりじゃなくていい。
近場でもいいかもしれない。
イヤホンは外さない。
何も誰とも話さない。
そこでは誰も私のことを知らないのだから。
電車に揺られて、山の緑一粒一粒に目を凝らしてみよう。
好きな歌詞に似た景色を見つけに行こう。
残りカスが口に着くかなんて考えず、好きなものを好きな時に、好きなだけかぶりつこう。
海の音に耳を浸して、空の雲を見てみよう。
みんなのことを嫌いなわけじゃない。
ほんとに消え去りたいなんて、そんな大袈裟でもない。
ほんのちょっと一人でいたいだけ。
だから気にしないでください。
ちょっとの間、生まれ変わりたいだけなんです。