あの頃、私は最強だった。
高校の時、私は最強だった。
なんにも怖いものなんてなかった。
今みたいに、ふと、友達が誰もいないなんて思うことはなかった。
私ってひとりぼっちじゃんなんて孤独を思うことはなかった。
それってやっぱり、コントラバスがあったからなのだと思う。
私は高校生の時吹奏楽部だった。
それまでの小中はバスケ部だったのだけれど、
運動部の勝利の気持ちが、私には追いつけなかった。
私は勝つことにとっても無頓着で、
ただ気持ちよくシュートが打ちたいだけだった。
辛い練習が嫌いだった。
どんどん