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「築115年の古民家のつくり」③どうやって開けるの?カラクリ玄関戸

○ 玄関戸

玄関のガラス戸の内側には、木のかなり頑丈な戸があります。
厚さは約7cm。


土間から見た様子

近づいてみると、、


上の写真の中央あたり

なにやら、鍵らしき仕組みが!
縦の木が上の方に入っています。

ここに縦の木が引っかかっています。

動かしてみます!

横の木を右にスライドして、、

擦れて白くなってますね。

縦の木を下にずらします。。
外れました!

鍵が外れると、戸の一部が動くようになっています。
がらがらがらーと左側に動かすと、

鍵の部分が左にずれているのが分かります。

開きました!

前回のガラス戸が現れます。
磨りガラス越しの光が柔らかくて、いいですね。

この鍵のような仕組みを猿錠と言うそうです。

これで終わりではないんです!
実は、この玄関戸自体が全部動きます。


ガラス戸全体が見えます。

暗くて分かりづらいのですが、木製戸が左に動いているのが分かりますか?

これ、かなり重いです!
女性1人だと踏ん張って開ける感じです。重心を低くして力を加えないと開きません。


横からの写真。この厚み!約7cmあります。

開け閉めだけで一苦労。。

想像するに、普段は小さい戸だけ開けて、お客様が来る時だけ全部開けていたのかもしれません。

ちなみに、土間の反対側にも同じガラス格子戸がありますが、そちら側には木製の戸はついていません。
奥に敷地がまだ続いていたということでしょうか。

よーく建物を見ていくと、何故このつくりなのか?どんな意図なのか?疑問が湧いてきますね。
奥が深いです。


今回はここまで。
お読みくださりありがとうございました。