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何かを得るには代償が必要-メイクアガールを3回見たよ-
せーの、メイクアガール。最高~!!!
倫理観ゼロの女がこの世で一番好きです。
つまりメイクアガールは最高の映画という事です。
この記事はX(旧Twitter)に投稿したふせったーのまとめ記事です。
手抜きです。
映画を見ていく内に変わっていく感想の変化をお楽しみください。
ちなみに筆者の地元はド田舎すぎてメイクアガールのノベライズが2作品とも発売日に入荷しなかったのでまだ読めていません。
映画、パンフレット、花星MV、2週目来場者特典ブックレットのネタバレを含みます。
2/1投稿(視聴1回目)
メイクアガール パンフレットで0号の目が黄色く光る時は水溜稲葉に支配されていると明言されているので、つまり明の目が光っている時も稲葉の影響下にある、彼女の被造物である事が分かる。
では何故稲葉は最初から自身の転生先である女性体を作らなかったのか?という部分が疑問になる。
これに関してだけど、恐らく水溜稲葉は孤独だったが故の寂しさを抱えていた部分があるはずで、自身と同じレベルで研究開発が出来るパートナーを求めていた。
そこで産まれたのが水溜明であり、研究の全てが詰まったキーを託す事で彼に女性体を作らせようとした。
女性体を作る事が出来れば自分と同じ領域まで上がって来れる存在に成ったという証明であり、その女性体の知能がシンギュラリティに達する事で生命としての価値を得て、自身の人格をインストールする準備が整う。
明を傷付ける事は命令に抗いシンギュラリティに到達する事に必要だけど、明が殺されたらせっかく作ったパートナーが居なくなる。
それは困るから本当に死にそうになったら両者の脳に干渉して止める訳だ。 だから終盤のサツバツ痴話喧嘩シーンで二人の目が光る。
そしてこの映画は最初から最後まで母親と同じ事を息子はやっていたというのがラストシーンの解釈。
水溜稲葉のパワーアップに必要なアイテムが水溜明だった。
公式に上がってるスペシャルMVを視聴。
これ見る限り何故最初から女性体を作らずに明を作ったかの部分に関しては多分正解だと思う。
ソルトの中で世界を見守りながら、青いコントローラーで明を動かす。 そして0号が人間性を獲得した所で新しいゲーム機と赤いコントローラーが出現する。
ただ終盤に0号が制御を振り払う所は完全に稲葉の予想外だった事がこのMVで分かる。
そこからの映像がちょっと難しい。
0号の人格はおそらく創造者に逆らった事でもうこの時点で死んでいるんだろう。
水溜稲葉が子供の明を見送って血を吐いて倒れるのはどう解釈すればいいんだ?
0号の中に入った事で電脳世界を支配出来る能力の喪失という演出だろうか?
2/2投稿(視聴2回目)
残念ながら舞台挨拶中継では欲しい情報は殆ど得られなかった。
2週目の特典ブックレットがかなりのネタバレありらしいのでそれを楽しみにしておく。
第三人類という言葉。 劇中では詳細は明かされていないけどメイクアガールepisode 0の試し読みから引用させて頂く。 https://dengekibunko.jp/novecomi/novel/16818093092941590196/ 第四章 LAUNCHING ③より
〈私は一種の人工知脳。人間に相当する知的活動が可能なロボットを作ることが、私の研究というわけ〉
「私の知的活動全体を再現しようとすると、自壊してしまう。それがなぜなのかは、まだ完全には特定できていない。ただ……」
「おそらくこれは、自殺なのだという仮説を持っているわ」
第四章 LAUNCHING ④より
「将来的にはなんらかの方法で私が解決する。構想もある。ただ部品が少し足りていないだけ。条件付きイエスよ」
第三人類=人間に相当する知的活動が可能なロボットという仮説を立てる。 この場合将来的に解決するための「部品」とは「水溜明」の事だ。 第三人類を作る為には時間が足りなかった、だから明に研究を引き継がせた。
人類に相当する知的活動が可能になった=0号が製造者に反旗を翻す事で制御を離れるのはやはり稲葉の全てをダウンロード可能になる準備として必須だった?
メイクアガールの終盤にある0号のバイトシーン。
混ざった説とかリセットされただけで稲葉に完全に乗っ取られてない説もあったりはして、それはそれで分かるんだけど、個人的には水溜稲葉も明と過ごす普通を知りたかったんじゃないかなぁとは思ってはいるんですよね。
同じレベルが居ない寂しさが物語の起点だと思ってるから。
あのラストの受け止め方。
水溜稲葉に母親としての愛情が存在するか否かの考え方で大分変わる気がする。
自分は愛情はあって若くして死んだ事を悔やんでると思ってるから、稲葉が0号のフリして日常生活を送ろうとしている事に何ら違和感が無いんですよね。
2/5投稿
その気になればきっと世界征服すら出来た水溜稲葉が望んだ事が自分が〝創った〟愛する息子の成長を見守るで、最初はきっと0号を乗っ取る気は無かった(それはそれとして自分の記憶を移植出来る器は欲しい)んだろうなぁ。 でも最終的に一番近くに居たいが勝った。 というのが花星MVの解釈になった。
ただ成長した明の背中を見送って成仏した風に見せかけて生き返るのは執着と歪んだ愛情が強すぎると思うのでホラー映画だよメイクアガール。
2/7投稿(3回目視聴、2週目来場者特典ブックレットのネタバレを含みます)
メイクアガールMVに騙された。
やっぱり最初に見た時の0号は最初から乗っ取るつもりで明に作らせた方じゃねーか! しかし、最初は明が転生用ボディだったけど途中で愛情沸いちゃったは予想外でした。 そっちは明が0号作る理由と同じでパワーアップアイテムのつもりで作ったと思ってた。
明は0号と出会った場所に向かって走ったつもりだったのに、母親に造られた場所に向かって降りてたの最高すぎる!
手を引いて外に連れ出そうとしてくれた0号を求めて走った先は母親の胎内(ラボ)。
全てが水溜稲葉に仕組まれていた。
最高のホラー映画だぜ!
新海誠は運命に抗って階段を駆け上るけど、安田現象は運命に従って階段を駆け降りる。
安田現象、お前の勝ちだ。
俺の負けです。
本当に大好き。
0号は少しずつ成長して人間性を獲得していく姿を階段を昇る事で表現してたけど、明は最後まで稲葉の手のひらの上で踊らされていた愛玩動物で、明が最後に幻視したように手を引かれるソルトと同じでしかないっていう対比があの階段全力ダッシュに込められてたら、監督かなり性格悪いなって思う。
だがそれがいい。