
ワインエキスパートへの道のりが想像を絶した vol.3
まずもって、ワインエキスパート合格しました。10月7日にテイスティングの試験があり、10月17日に合格発表。合格者の番号を見ても、ほとんど抜けの番号がなく、9割ぐらい受かっているように見えたけど、実際どうなんでしょうか。なんにせよ、これで確定項として合格までの道のりを書けます。
「レコール・デュ・ヴァン」、第一回の講義は2月25日(日)。これは後々知るのですが、多くの人は先生で選ぶんですね。あの人がいい、この人がいい、という具合で。そんなことはほぼ知らず、曜日だけで選んだ私でしたが、結果的にとても面白く、興味をそそられる先生でした。
この試験は800ページ近くある教本から出題されます。なので、基本的には教本を使って授業が行われます。しかし、私がついた先生は、教本をほぼ使わず、自身で作成したパワポの資料で毎回授業をしていました。というのも、教本の情報量が100だとしたら、実際の頻出問題やよく出る範囲は感覚的には30-40ぐらいなんですね。なので、そこを最初から「ここは必要」「ここは不必要」と区分けしてくれ、資料にわかりやすくまとめてくれているんです。毎回、授業の前に資料が配られるので、それをダウンロードして究極iPadだけ持っていけばOK。
いや、本当ぶっちゃけ教本重いんです。3キロぐらいあるのかな。大きいし嵩張る。それを持ち歩くと思うとストレスフル。振替で他の先生の授業にも何度か出ましたが、大体みなさん、教本を持ってきて、それをめくりながら、ここは重要ですよーとか、そんな感じで進めていたので、このスタイルは数ある講師陣の中でも、かなり特殊なのだと思います。先生オリジナルの資料は毎回配られるのですが、毎回100P近くあります。資料部分と問題部分があり、テイスティングのことも書かれているので情報はモリモリです。そんなボリュームなので毎回プリントするのは非現実的。私は日頃からiPadを使っていたので、スムーズに対応できましたが、iPadを持ってないと最初にiPadを買わねばならぬ、というな事態が起きます。書き込むことも多いですからApple Pencilも必須です。
ちなみに今でこそ上記のような試験への理解がありますが、最初の頃は何もわからないまま進むので、全力で全部を覚えようとしていました。その量が本当に膨大。脳の容量が10だとしたら、毎回100ぐらいの情報を浴びる感覚です。授業で概要を駆け抜け、その後自習によって内容を理解・把握する。そんな自分の中での正しいリズムを掴めたのは中盤以降。最初の頃は大きな海で溺れているようでした(笑)。もう、どこが分からないかも分からない状態。
授業は20名ぐらいの教室で、男女は4:6ぐらいでしょうか。飲食勤務風の若者からおばさま、おじさまといて、年齢層はやや高め。後から聞くと、20代、30代の若そうな人は大体仕事の関係でとらなくてはいけない、という理由できているようでした。私もまあ、仕事の面も大きいですのでそっち系ですね。授業は毎回2時間半。座学が1時間半程度で、残りがテイスティング。初回は、すぐにワインの話をするのではなく、記憶のメカニズムや試験に向き合う心持ちなどを教えてもらいました。記憶の曲線とか、いかにロジカルに記憶を定着させていくのか? という話が面白かったですね。
授業ではほとんど聞く一方ですが、その先生は「では、隣の人と・・について話してください」という時間を毎回設けます。あ、どうも…てな感じで話すのですが、なかなか難しいですね。普段からいい感じの人、とはちょっと違う世界で生きてるので苦しかったです。
内容はそもそもワインとは? という話から始まり、酒類の分類やブドウの品種についてなど、いきなり専門的です。え、これ全部覚えなきゃいけないの?と途方に暮レていましたし、初期の頃は覚えなくてはという強迫観念が強く、頭に定着しない「仕立て方」や「ブドウの収穫からの流れ」などをひたすらやっていました。特に「ブドウの病気」は難しくて、結果、最後まであまり分からないままでしたね…。
というように、すぐ覚えられる箇所と、全くもって覚えられない箇所があるのは面白かったです。得手不得手と言いますか。
そんな感じで、ワイン生活がスタートしました。