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【8分で解説:画像問題】PTOT国家試験 脊髄損傷領域 No.49 PM-12 #せきそん国試
今日は第49回PT国家試験の午後:問題12を解説します。
今回の問題はMRI画像所見とマッチングする選択肢を考える問題ですね。
まずはASIA機能障害尺度が”B”というのは、ざっくり言うと、神経学的損傷高位よりも下位に感覚機能は残存しているが、運動機能は残っていない状態のことを言います。詳しくはnoteをご覧ください👇
ではまずMRIの画像を見てみましょう。これがどこの高位で損傷を受けているのかが分からないと問題が解けないので、そこをまずは解説します。
黄色で頸椎C2-7を(オレンジ色は胸椎T1-2)、赤色で頸髄の損傷部を示してみました。皆さんは赤色の損傷部は第◯頸髄か分かりますか?実は頸椎と頸髄は高さが違います。成長の過程で骨の成長の方が大きいため脊髄の方が全長が短いんですね。ちなみに脊髄の最下端は脊髄円錐と呼ばれL1〜L2の高さで終わると言われます。少し話が逸れましたが、戻ります。下の画像をご覧ください👇
コレは脊椎と脊髄の高さの違いを表している図になります。先程の損傷部はC5-6の間でしたよね。と言うことは第7頸髄の損傷と言うことがこの知識があれば分かります。
MRI画像所見 ➡︎ 第7頸髄損傷(C7)
では選択肢をみていきましょう👇
1.横隔膜の麻痺がある
この表を見てもらうとお分かりいただけると思います。横隔膜はC3-5からの神経支配を受けるため、C7の損傷では障害されません。
2.肩をすくめることができる
これも先ほどの表をご覧ください。肩をすくめる作用を持つ筋肉は僧帽筋ですね。僧帽筋のC2-4なので、肩はすくめることが出来そうですね!
3.スプーンを握り食事ができる
手指の屈曲が可能となるのがC8レベルからとなりますので、スプーンを握ることは難しいですね。テノデーシスアクション(手関節の背屈によって手指を屈曲させる動作)を使えば太柄のスプーンを使えます、握れないとも言い切れないって感じです。
4.棚の上の物をとることができる
コレも先ほどと同様に、握れないので取ることは難しいですね。
5.頸部を回旋することができない
通常頸部の回旋が制限されることはありません。もし頸椎の固定性が悪く、主治医から動かしてはダメと言う指示がでていれば回旋することが出来ませんが、国家試験でそんな意地悪な選択肢はさすがに出さないでしょう。
答えは 2.肩をすくめることができる となります
YouTubeでも解説しています👇
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