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とっくりセーターに欠かせないもの
タートルネックやハイネックの服が好きだ。首の周りが守られていると暖かくて安心する。逆に胸元が開いたような服はすーすーして、風邪を引くのではないかと不安になる。
タートルネックだと首を曝さないのもいい。先日、和服を着た時に首元をまじまじと見てがっかりした。首の横じわや皮膚のたるみに老化が現れている。若づくりするつもりはないが、老いた印象は与えたくないので、これからもタートル信仰を続けていくつもりだ。
タートルネックは昔は「徳利(とっくり)」と呼ばれていた。徳利に続く単語といえばセーターだ。とっくりセーター。若い人はそもそも徳利が何かも知らないかもしれない。近頃の日本酒はグラスや枡で出てくるから。
私はとっくりセーター(タートルネックのセーター)も好きなのだが、素材によっては首がチクチクすることがある。デザインは好きなのに、素材が合わない場合の着用は苦行だ。
ところが近年、タートルネックのヒートテックが出まわって重宝している。とっくりセーターの中に着ると、首周りをセーターのチクチクから守ってくれるのだ。ウルトラライトは普通のヒートテックのババシャツよりも薄手の生地なので、首が絞めつけられることもない。
セーターの首周りが汚れにくくなるのもいい。首の周りは皮膚と直接触れ合うのに、セーターは毎度洗うものではないので汚れが染みつきやすい。けれど、中に1枚着れば最も汚れやすい部分がカバーされるから、洗濯頻度が少なくて済む。
ありがたいありがたい。タートルネックのヒートテックがあればどんな素材のセーターでもいけそうな気がする。過去に素材が合わなくて手放したセーターたちを呼び戻したいぐらいだ。