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ハイヤーセルフとの対話【エネルギー満タン、溢れた分で活動しよう。&ハイヤーセルフ流コミュニケーションと人間同士の違い】

僕は聴こえる声たちのことをまとめて『守護者さまたち』と呼んでいます。

それは、僕に聴こえる声はハイヤーセルフだったり精霊だったり神様(の御使い)だったり千差万別だから。

そして僕には『声』としか聴こえないのでその分別もあんまりついていないから。

そんな僕らの今日の平穏な会話。

「今日はあったかいねぇ」

『りゅーーーしゃぁーーーんっ、ぽかぽかっ!』

すきま風の多いこの部屋にお外から帰宅し、暖房の必要のない室温に綻んでいるといつもの声たちが聴こえた。何やらとっても上機嫌なようだ。

「うんうん、今日はぽかぽかだねぇ」

【お前がぽかぽかってことだろ?】

穏やかな気持ちで返事をすると、違う声がそのキャラに似合わないワードで補足してきた。
俺がぽかぽかって、どういうことだろう?

「え、俺が?」

『りゅーしゃんぽかぽか!』

尚も声は同じ言葉を繰り返した。
僕はうーんと頭を捻ってみて、出てきた答えはこちら。

「あ、ゴキゲンで歌ってゴキゲンで日光浴したからエネルギー満タンチャージできたってこと?」

【おう】

『りゅーしゃんぽかぽか!りゅーしゃんぽかぽか!』

どうやら正解だったらしい。
大好きな元気になれる曲を聴きながら口づさんで軽く涙ぐみ、外でぼんやりと日向ぼっこをし、確かに今日の体調はとても良かった。 
昨晩なかなか寝付けず、今朝方は目覚めても身体が動かず、そのまま寝落ちて2度寝からの盛大な寝坊というドタバタなんて夢だったんじゃないかと思うくらいに調子がいい。

「そっかぁ、良かったぁ。それで貴方もそんなに今日は元気なんだね」

「………あ、」

【ダメだぞ】

「まだ“じゃあ”すら言ってないのにっ!?」

【当たり前だ】

じゃあも言わせてもらえずに却下なようだ、残念という気持ちよりもやっぱりという気持ちの方が強かったが。

「あ、じゃあ……」

【うむ、そうしろ】

「あのさぁ……」

【じゃあ、は言わせただろうが】

「それじゃ読者さまに伝わんないでしょ!?」

【その必要がない】 
 
「あるの!書いてんだから、あるの!」
 
【お前が伝わるように勝手に書き足せば良いだろうそんなもの、俺たちの知ることではない】

「んもぉー。みんなのために祈るのはダメだけど、自分のために祈るのはいいんだね!?」

【うむ】

ということで、僕はときどき周囲の人間や自然、地域、好きな人たち、世界など様々なもののことを思って祈ろうとするのだが大抵は彼らに止められてしまう。

彼らの声がノイズで聴こえないときはよくやっていたんだけどね。

「ねぇー、それってなんかさぁ…」

【お前が満たされてこそだ、当然だろう】

それって、なんか違う気がする……祈りを渡すから祈りが返ってきてエネルギー循環が起こるんじゃないだろうか?と思ったのだけれど、最近の彼らの言い分は徹頭徹尾コレだった。

自分を蔑ろにしてストレスを溜め判断力が落ち鬱が加速して散財をする、そして生活も苦しくなって更に判断力が落ちる……という負のループだった俺を矯正中なのだから当たり前といえば当たり前かもしれないが、ちょっと徹底しすぎててつまらない。

自分だけのため、というのは時々すごくつまらないなと思うんだよね。

そんなことはさておき……

「だぁから!まだ喋り終えてないでしょ!?読者さま置いてきぼりでしょ!?」 

【それは人間のルールだ、俺には関係ない】

うん、確かに関係はない。彼らは僕とコミュニケーションさえ取れていれば問題ないし、むしろ僕とコミュニケーションなんて取れなくても問題ないくらいなんだから。
と、その時ふとある思いが頭をよぎる。

「ねぇ、もしかしてさぁ……僕が勝手に推測して勝手に動いてコミュニケーション不足になりがちなのって……」

【お前が俺たちとばかり会話するせいかもしらんな】

「やっぱり……」

僕は、はぁとため息を吐いてカクリと肩を落とした。

俺はどうにも他人と話していたりTVを見たりしていてもそれを通じて送られてくるメッセージばかり聞いてしまう癖があるらしかった。

そしてそうばかりしているせいで会話の量も少なく最低限で『なるほどじゃあこうしよう』と勝手に動くことが多く、ひっそり勝手にやるから仕事でその功績を認められることはなく恋愛においてはダメンズ製造機らしかった。

「そう、そうだよねぇ。なんかさぁ、人間ってすごく言葉や会う事や共に過ごす時間がすごく大事で……そして、すごくお金を使って頼んだり頼まれたりしていたんだなぁって」

【お前、ときどき俺より人間のこと知らねぇよな人間のくせに】

「悪かったなぁ!?だってそれで生きて来れちゃってたんだもん仕方ねぇじゃん!」

【そのせいで苦労してたのは“生きて来れた”と果たして呼べるのか……(笑)】

「うっ……い、生きてはいるもん!」

【そうだな、ふふっ】

呆れた声で笑われてしまった。  
なんか、悔しい。

【しかし、対話も以前より上手くなってきたな】

「え、ほんと!?やった!」

【うむ、自分でもそう思っているだろう?】

「うん、ちょっとだけ話すことの取捨選択が必要だとかってことは分かり始めてきた気がする」
 
そう、今日も施設の在庫管理についてスタッフと話し合いをした。
相手に伝わったかは分からないけれど『それは貴方のミスではなくて、システムを構築していないから起きたミス。だから“決めて”システムを組んでしまいましょう』という話をしてきたのだ。

何を話すべきか、その情報を一旦自分の中で精査してから決める。
 
思ったことを長々と一生懸命に伝えたり、感情にフォーカスして一生懸命訴えてみたり、そういう間違いを長いことしてきた僕。
 
やっとコミュニケーションというものが分かり始めてきた気がしている。
 
【さぁ、もう休め】

「ん、今日はちゃんと今日のすべき事を成せたんだね?良かった。ありがとう」

『りゅーしゃん、ぽっかぽか!』

「うん、磨耗しないでこれが書けてるもんね。エネルギーいっぱいだ!」

そう、noteを書くこと自体もそうだけど、小説となれば尚更だ。
僕は書くことが好きだけれど、真剣に書こうと思うととても消耗してしまう。
小説書きが続かなかったのは、書き物の中でも最も消耗するのが小説だったからだった。
好きだし書きたい、上手くもなりたい、けれど心身が悲鳴をあげてしまった。

悲鳴をあげながらも筆を止められずに続けたが、乗り切れるほどのエネルギーはなかったようだった。 

今、これを書いている僕は、負担感がすごく少ない。
多少はあるけどね。

そうか、ぽかぽかか。

ぽかぽかな日を増やしていきたいね。


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葵井柳宇
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