前期が終わり、色々思う。

ようやく前期が終わった。
これまでの教員生活で最もハードな半期であった・・・
(博士論文の時よりも!)

なんというか。人との関係だと思うのだけど
やはり、デザインという分野はアカデミックな人は少ないな・・・
という印象。これが決定的に、ストレスなのである。
全く価値観が違うので、とてもやりにくい。
多分、建築の人はもう少しアカデミックであったり、工学的なので人のことを気にしないというか。自分はやはり建築の人間なんだなとつくづく思う。

デザインの人は、やはり、「ビジネスの価値観」なのだ。短期的思考というかな。それは生み出すものが短期的なので仕方ないのかもしれない。

この物凄く精神的にも体力的にもハードになってしまった半期を乗り越えることができたのは、ひとえに、夢枕獏先生のおかげであった。

通勤片道1時間の車移動の時間を、ほとんど『魔獣狩り』シリーズを聴いて過ごした。

若い頃からずっと好きだった作家先生である。

いつからか、小説を読むってことをしなくなり、ずっと読んでいなかった。

勝手になのだが、この方の感覚というか思考回路というか、かなり自分と重なる部分があり、「これでいいのだ」、と勇気づけられる。
魔獣狩りシリーズは主人公が複数いてどのキャラクターも全く違っていて魅力的だ。
この小説の全てが、萎縮してガチガチになった自分の心を少しずつ溶かし、
想像力の無くなっていた私をほんの少しずつ、本来の何かへ・・・自分が行きたいどこかへ・・・
ドライブしてくれるような。

アカデミックな世界ではできないこと、それが小説の世界である。どこまでが本当でどこまでが想像かそんなことどうだっていいのだ。けれど、ある程度史実に基づくことで話が一気に面白くなる。

でも、アカデミックな論文やその他が果たして「真実」かどうか、それはかなり疑問だ。
歴史を見ても、これが本当だと信じられてきたことは、のちに覆されてきた。

今は、「科学的根拠」というだけで、無条件に、それがあたかも真実かのように信じ込まされる。この違和感。これをポピュラーサイエンスとは、早稲田大学の原先生の言説を知ると、その通りだなと思う。

科学は、新しい宗教なのだ。

それは、すでにルドルフ・シュタイナーが予言していたことである。それを彼は『悪の秘儀』の中で、アーリマンと呼んだのではなかったか。

そう、魔獣狩りのことであった。

強さとはなんであろうか。

そんなことを考えた。

やはり、この星では、肉体的な強さが圧倒的なのだろうか。それは低次元すぎるが、実際そうなのではないか。暴力。武器。マネーパワー。

私は、個人的には、「科学的に考えて(!)」宇宙人は当然いる(いないと思う方が非科学的)し、その中にも色々な存在がいるのだろうと思うのだが、その中でも地球がまだ粗野なのだということはよく言われることで、きっとその通りなのだろうと思う。だからこそ面白いという説もあり・・・


ともかく今の学科長にはマウントも取られるし、違和感だらけなのではあるが、実際の仕事場ではほとんど会わないので、まだよしとしよう。

突然、急に、現実的かつ身近な話になっちゃった。そんなものなのである。

やれやれ。

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