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進路を考える高校生に送った言葉➍

おさらい

高校1年生に向けておこなった卒業生講演の言葉から その日、その月、その1年をどう 「納得できる生き方にしたらいいのか」というお話。
最終回の予定です。

3つ目のテーマ:人に頼らない生活力を身に着けること

端的にいうと仕事をしておこう。そしてし続けよう。ということ。

母校でよく自由と責任は1セットって話をされたんです。校則がなく自主規制という考え方をする学校だったので、その文脈でよく出てきたのかな。それとちょっと似ていて、今、女性がいろんな選択肢、それを選び取る力をもって生きていく自由を得て、それを謳歌するためには生活力があること、が絶対条件だとおもっています。

いいパートナー=幸せという方程式の博打感

たとえば、この先、結婚したいと思うかもしれない。一人で気ままにやっていこうと思うかもしれない。結婚したけど、離婚したいと思うかもしれないし、夫に先立たれてしまうことだってあるかもしれないわけです。子供をもつもたない、というのも自由な選択肢になってきますよね。自分の生活力があれば、どの選択肢も思うがままです。自由に選べるんです。

逆に、いい男性を見つけて専業主婦になりたい・・・働きたくないわーと思う人もいるでしょう。私も高校時代、どんな職業の人と結婚したら勝ち組か、なんて会話していました。開業医は自分の子供をお医者さんにしなきゃいけないから、そのプレッシャーえぐいね、とか。できれば玉の輿がいいなーとか。ませていますね。
(結婚すること・子供を産むこと・夫が大黒柱になること など、あまり余るほどの先入観が詰まっていて恐ろしいなと今更ながら思いますが)

でもいいパートナー=幸せっていう方程式って、人生かけた大きな博打なんです。自分の生活力を他人におんぶにだっこするわけだから。

人生の岐路は簡単にやってくる

ただ、最初に言ったように女性にはいろんな局面があって、仕事をやめるって選択肢って結構簡単に持ち上がります。やめないぞ!って思わなかったら、簡単にやめられるといってもいいかもしれないですね。

駐妻か・別居婚か・それとも自分も海外で働くのか

私が結婚を決めたのは25歳の時でした。今の時代だとちょっと早い方かもしれないですね。それと同時に、夫が仕事の配属でヨーロッパにいくことになったんです。そこで初めて仕事を辞めてついていくか、別に暮らすのか、それとも・・・という選択肢を迫られました。当時、新婚で最初から別居というのもなんだし、駐在員の妻っていうのもいいなと思ったりもしました。

でも私が働いていう会社は家族が一緒にいることを大事にしてくれる会社で、夫と同じ国で私の配属を探してくれて、一緒に異動してそのまま働けるように計らってくれたんです。ヨーロッパで働くというのはかなりタフだな、と思いつつ、難しかったらその時考えよう!と、私は働き続けることを選びました。
そういう会社だったので、周りにもそうやってついていってロシアやシンガポール、アメリカなど現地で働いている女性の先輩がいたのも背中を押してくれましたね。もちろん海外で日本人のいない環境で働くのはめちゃくちゃ大変だったのですが仕事しておいてよかったなーと2年の赴任を終えて本当に思いました。

ヨーロッパで働いてよかったこと

まず、さっきいった居場所が増やせたことは大きかった。
赴任先は英語の通じない都市で、かつあまり日本人会とかもない土地だったので、仕事がなかったらただただ家庭と夫に依存する日々だったな、と。きっと私は夫のせいでこんなとこにきて!と思うときが来ただろうな、と思いました。本当に大変だったときはそれでも思いましたけどね。

そして、仕事の経験値・キャリアという意味でもよかったなと思います。キャリアを一度途絶えさせてしまうと、戻るのってとても大変です。そのあと私はアジア・日本と異動したのですが、仕事をやめなかったので昇進することもできたり、部下を持つことができたり、というステップアップができました
ばりっばりのキャリアウーマンになりたいとは思ってないんですが、自分がやってきたことを過小評価されてしまうのはもったいないと思ってるし、やっぱり期間が空いてからの再就職にはそういう側面があります。

やめちゃえば?やめるべきかも?という場面は頻繁に訪れる

想像に容易いかと思いますが、結婚・出産・転勤など女性には仕事を辞めるべきかもという選択肢が持ち上がる瞬間が何度もあります。もちろんやむを得ない時だってあるし、それがベストな場合もあります。でも、もし仕事を続けることが選択肢に残っているなら、自由を手のうちに携えておくことをとってもお勧めします
やめて後悔した人はたくさんみたいことあるけど、辞めずに後悔した人は見たことないから。

まとめ

その日、その月、その1年をどう「納得できる生き方にしたらいいのか」
私からお伝えしたいポイントは三つです。

1)広い視野をもって、選択肢に幅を持っておくこと。
そして本当に譲れないことと余白の部分をじぶんでよくわかっておくこと

2)自分が快適だと思える居場所を複数持っておくこと。
一つの場所に依存しすぎないこと。

3)自由と選択肢をいつも持っていられるように生活力をなくさないこと。

これからいろいろな局面で少しでも私がお話ししたことが参考になっていけばいいな、と思っています。


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