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広告は世につれ世は広告につれ

明治から大正初期に配布された現在のチラシにあたるのが引札。
引札は美しい。
美しいが故に長い時に耐えて残され、現代の我々の目を引き付けてやまない。

引札が魅力的なのは、琺瑯看板もそうなんだけど、そこにある文字や絵のレベルが高い。今のデザイン業界が参考にしても勉強になるくらいレベルが高く、デザイン面でも有効な資料になる。社会の問題だけでなく、造形として評価できる。引札の絵は世相を反映するだけでなく、有名な人が描いていたり、印刷も当時の最高水準で刷り上げている。

「三河の広告」 インタビュー記事より 味岡伸太郎

もっと昔、庶民が何を考えていたのか、どういう思いで暮らしていたか、世相がどうだったのか。
そういうのを探るのに広告は都合がいい。

人々が欲しいもの、欲望を映す。
その広告が出た当時、こういう思いをしていたのかと、時代を思い巡らし想像する。

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