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防音相談とマナー(2024年4月)

今年の大型連休の予定が決まり、予約・契約案件も9割程度が確定しました。その中で、未契約の段階で業務内容に踏み込むようなリクエストが出されたのが1件。そして契約完了後に連絡が途絶えたのが1件。
*防音相談の問合せの段階でマナー違反の件がいくつかありました。

常識的なマナーを逸脱した件は、やんわり問合せの段階で断りました。未契約の状況で質問攻めにされた件は保留にしました。
時間はタダでは有りません。余計な労力は無駄であり、休養や趣味の時間に充てたほうが有意義です。

私は、自分の本業の仕事を安売りするつもりは有りません。
また、私のウェブサイトのコンテンツの無断流用は一切許可しません。
連休中に専門業者を探そうと、お考えの施主の方にアドバイスをしたいと思います。

無料相談にこだわるとチャンスを逃す

これは、私の契約者であるプロの音楽家に聞いた話です。複数のかたのご意見です。
「無料相談では参考意見や自社の製品資料しか収集できない」「オリジナルの設計手法など具体的な方法論は見えない」「防音設計の相見積りに応じるプロの専門家は少ない」
要するに、自分が求めている専門家に一生の買い物を無料相談で期待すること自体がナンセンスということです。
*相手の心を動かせないからです。優先度が低いと判断されて辞退されます。

オリジナルの設計手法が見えるような提案書(計画書)を提示してくれる専門家が見つかったら、それは幸運です。という趣旨の説明をされた音楽家が居ました。彼が言うには、大半の専門業者の提案書はみな金太郎飴のようだったということです。みな同じ手法に見えたそうです。
普通は、ウェブサイトのコンテンツを読んでも、具体的な方法論は理解できないのです。

また、防音設計(工事を除く)の相見積りは、余り意味がない。それは方法論が異なるため、単純な金額の比較は出来ないからです。
なので、金額だけで判断しようとすると、自分が求める専門家は逃げてしまうようです。大手業者には、私が知る限り防音設計のプロは殆ど居ない。
これは取引先のベテラン建築士や提携先の建築士も同様な事を言います。

専門家は、じっくりと仕事に取組むので、会社勤めを嫌う傾向が強い。私の知る専門業者は大半が独立開業しています。利益よりも自分の技術研鑽を優先する傾向が強いと言えます。約40年間の私の体験からも裏付けることが出来ます。

以上の内容を考慮して、専門家を探してみて下さい。

防音相談のNGワード

専門家に防音相談について問い合わせする際に、言ってはいけない言葉があります。
「具体的な方法をご教示下さい」「他の専門業者をご紹介下さい」

前者は、明らかにタダで答えを教えてくれとリクエストしていると判断されるので、門前払いされます。
後者は、論外ですね・笑。こんな無礼な事を言われて、他の専門家・業者を紹介するようなプロを、私は見たことがありません。二度と相談に応じてもらえないと思います。

私の場合は、防音職人のウェブサイト経由で問合せが来た時点でメールで返信しますが、相手のメールの文面を読んで判断します。
明らかに無料相談を希望されていると判断した場合は、「他の専門業者をお探し下さい」と、やんわり辞退しています。

大型連休は、いろいろな専門情報を探すチャンスです。専門家のウェブサイトを、じっくり読めば、大体の得意分野は理解できると思います。実績として掲載されていない案件は基本的に専門外と見て間違いないと思います。

ある有名企業の建築士が「餅は餅屋に任せるべきだ」と言っていました。専門家は得意分野があるからこそ「専門家」だと思います。万能だと自称する業者は、専門家ではないです。

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