ピアノの床対策コンサルティング
今回の記事は、私が時間があるときに行っているピアノのDIYツールとコンサルティング業務の話です。
これは、約6年前に始めました。
私の特注品である「制振フェルトや吸音ウール」の活用です。※通販やホームセンターで入手できる市販品も併用しています。
この業務の目的は、新築やリフォーム当時に予算的な制約や担当業者の失敗で、うまく行かなかったピアノ防音室の改善対策を、出来るだけお金をかけないで施主(依頼者)がDIYで行うサポートです。
使用する製品は「制振フェルト、吸音ウールおよび市販品」
主に床の音響調整と振動音の緩和を目的として、私が取引先メーカーと契約している「制振フェルトと吸音ウール」を活用します。
ピアノの真下に吸音ウールを敷いたり、脚に制振フェルトで作ったパッキンを挟んだりして、共振・振動音を緩和し、床の反射音を調整します。
また、これらの製品を使って、壁面に立てかける吸音パネルを作って調整します。
粉塵が出ない、アレルギーなどのユーザーに配慮した安全な製品
この製品を主なDIY対策に使用し始めたのは、アトピーや喘息・気管支炎、アレルギーなどに悩む人が、通常のグラスウールやロックウールなどの吸音材を使用できないという事情があり、実際に試していただいたことが、きっかけとなりました。
*数多くのユーザーのご協力をいただきました。
また、メーカーの協力で特別に化学物質揮発試験のデータを入手して安全性を確かめたうえで、DIY対策を行っています。
DIY対策は誰でも出来る簡単な作業です。休日などの空き時間を使って実施することが可能です。
防音職人の製品は市販品よりも単価を抑えています。
実は、上記に述べた「制振フェルトと吸音ウール」この2つの製品の活用に、木造のピアノ防音室の設計仕様の重要事項が含まれています。
DIY対策を的確に提案できる専門家は「音響・防音設計」の実践経験とノウハウを持っているはずです。
また、カーペット・フェルトなどの既製品の効果や特性を把握することが、防音設計に役立ちます。
特に音の周波数帯における効果や固体伝播音の減衰及び緩和は、木造でもコンクリート構造の建物でも、ピアノ防音には重要なことです。
自分の取引先の専門的な受注生産品の選定能力は、自分自身の経験値に大きく左右されます。
求める防音材(遮音材・制振材・吸音材)の費用対効果や相乗効果に対する検証・研究は、今後も重要な課題として残っています。
それは、資材の組合せ方や施工要領によっても変化するので、現場の施工詳細を把握したうえで、適性な防音材を適用する必要があるのは、防音室の設計だけでなく、DIYによる音響・防音対策も同様です。
必ず、実例の分析・検証による評価が重要となります。防音職人は、製品を販売したら終わりという通販業者のような考え方は持っていません。