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Ø(ZERO)からはじめるAmbient pt.5
今回の記事:本体ボタン-shit/dunc/[1]-[4]/PRM LOCK/OCTAVEおよびサブ機能について。
令和発のアンビエント・マッスィーン、Ambient0。
第5回目となる今回は本体上のボタンについてのアレコレを書きたいなーっと思います。
![](https://assets.st-note.com/img/1726028523-mcYAtQXIeWUSdPyb3fvEnupH.jpg?width=1200)
本体の左側にあるのがこれまでの記事でも何度も登場しているSHIFTとfuncボタンです。
ノブ系のサブ機能にアクセスするのがSHIFT、ボタン系のサブ機能にアクセスするのがfuncとなります。
![](https://assets.st-note.com/img/1726028546-7HGD0uLpJCRgm3wTo6QxIYPE.jpg?width=1200)
またSHIFTを押しながらfuncを押すとSHIFTがロック(オレンジ色に点灯)され、ボタンを離してもSHIFT機能が有効になったままになります。
この状態を解除をするには再度SHIFTを押します。
これらのボタンの右側に4つのレイヤーを選択するボタンがあります。
レイヤー選択ボタンはfuncと併用することでミュートのOn/Offを行えます。
ミュートされたレイヤーはオレンジ色に点灯、されていないレイヤーは緑色に点灯、選択中のレイヤーは赤色に点灯します。
尚、各レイヤーボタンにはDRONE/PAD/ATMOS/NOISEと名称がついていますがNOISE以外のレイヤーは任意のストラクチャを割り当てることができます。
PRM LOCK:
PRM LOCKはステップごとにパラメータを記録するパラメータロック機能の無効化、またはパラメータロック・モードの選択に使います。
ボタンを押すたびにモードが変化します。
消灯状態ではパラメータロックは無効になり、ステップにロックが記録されていても情報は無視されるようになります。
緑色の点灯状態ではパラメータロックが有効になります。
この状態ではステップに記録されたパラメータ情報に沿って各パラメータが変化します。
パラメータロックは複数のステップボタンを押すと同時に設定することもできます。
パラメータロックの手順:
1.パラメータロックモードを選択
2.記録するステップをホールド(複数同時選択可)
3.ステップに記録するパラメータを設定(ノブを回す)
※これらはリアルタイムレコーディングでも同様となります
prm rec:
パラメータロックはリアルタイムに記録(prm rec)することもできます。
prm recの手順:
1.funcを押しながらPRM LOCKボタンを押すとprm rec状態(ボタンが赤色に点灯)になる
2.PRM REC状態でシーケンスを再生し、記録したいパラメータを動かす
3.再度PRMボタンを押すとRECが解除(赤色から緑色点灯に移行)され、直前に動かし記録したたパラメータに沿ってサウンドが再生される
尚、パラメータロックではFXのSPEED、AMOUNT、tune all、reverb(リバーブ比率)、BPM、VOLは記録されません。
SOUND LOCK:
オレンジ色の点灯状態ではサウンドロック機能が有効になります。
サウンドロック機能で記録される情報はWAVE/HARMONIC/balance/PITCH/detune/MOD/depthとなります。
サウンドロックの手順:
1.サウンドロックモードを選択
2.記録するステップをホールド(複数同時選択可)
3.ステップに記録するパラメータを設定(ノブを回す)しながら鍵盤を弾く
この手順により、鍵盤を弾いたときのサウンド情報がステップに記録されます。
※これらはステップレコーディングやリアルタイムレコーディングでも同様となります
尚、パラメータロックやサウンドロックはノートが入力されていないステップに対しても記録させることができます。
これによりリアルタイム演奏時に自動的に各種パラメータやサウンドが変化する様な動作を行う事もできます。
パラメータロックとサウンドロックのテスト動画です。
最初にパラメータロック、途中でパラメータレック(prm rec)、そして最後はサウンドロックを試しています。
操作と変化の違いをチェックしてみてください。
[パラメータロックとサウンドロックの違い]
パラメータロックとサウンドロックの違いは端的に言えば文字通りパラメータをロックするかサウンドをロックするかになります。
パラメータロックの場合は任意のステップへパラメータ、例えばCUTOFFやRESOなどのパラメータを記録します。
これらはステップに対しての編集(ステップを押しながらパラメータノブを変化)となり、ステップへのレコーディング時にはパラメータは固定しません(CUTOFFが0の状態で記録した後にCUTOFFを127にして再生すると、CUTOFFは127の状態で再生されます)。
一方でサウンドロックの場合はステップへのノートの記録と同時にサウンドロックで扱われるパラメータが記録されます。
例えばサウンドロック(オレンジ色に点灯)中にステップレコーディングを行う場合、1ステップ目ではWAVEをSAWS、2ステップ目ではSQR.Dにしてそれぞれノートを入力した場合、WAVEは入力時の波形に沿って切り替わるようになります。
これらはノート記録済みのステップだけでなく、ノートが記録されていないステップに対してもパラメータロックの要領でサウンドをロックさせることもできます。
尚、入力時のPRM LOCK設定がパラメータロック(緑色に点灯)の場合はWAVE情報は記録されず、そのステップが再生されるときは現在設定されているWAVEとして鳴ります。
パラメータロックやサウンドロックがステップに記録されているかを確認するにはCLRボタンを押しっぱなしにします。
この時に点滅したステップにはロック情報が記録されていることを示しています。
尚、CLRを押しながらPRM LOCK を押すとロック情報が削除されます。
ちなみにLIVEN MEGA SYNTHESISでは音色(FMサウンド)がパターンとは独立して保存されているます。
その為、パターン内のステップごとに呼び出す音色を切り替えることができ、これをサウンドロックと呼んでいます。
一方でAmbient0では音色の切り替え自体はBMSのWAVEの変更となるため、これはパラメータの一部として扱われます(ストラクチャはシンセサイズ経路自体の変更の為、パラメータロックやサウンドロックでは記録されません)。
いずれにしてもサウンドの状態をロックすると言う概念自体は機種が違っても同様である感じですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1726030475-ePiSwarOAqmsZGtK80pMfCg2.jpg?width=1200)
OCTAVE:
オクターブボタンは本体鍵盤演奏時のオクターブを変更できます。
<ボタンで下方向、>ボタンで上方向への切り替えになります。
消灯状態ではオクターブ切り替えなし、+または-1で緑点灯、+または-2でオレンジ点灯、+または-3で赤点灯となります。
尚、DRONEストラクチャ選択時のみ標準のオクターブが-2に設定されます。
mode:
FUNCを押しながら<ボタンを押すたびに選択しているレイヤーの発音モードを変更できます。
変更できるモードは以下となります。
POLY・・・レイヤーは複数の同時発音を行うポリフォニックモードで動作します。
※最大同時発音数は10音ですが、選択しているストラクチャのオシレータ数などで変化する模様です。
MONO・・・レイヤーは単音発音となるモノフォニックモードで動作します。
このモードでは発音ごとにリトリガーが行われます。
後述のadjの設定によりグライドを利用できます。
LGT・・・レイヤーは単音発音となるレガートモードで動作します。
モノフォニックモードとの違いはリトリガーが行われないことです。
これはノートを繋げて演奏する場合、ノートごとにattackが発生しないことを意味します。
UNI・・・デチューンが可能な4ボイスをユニゾンし、Ⅰ音として鳴らすモードです。
デチューンによる重厚なサウンドが作成できる反面、使用されるオシレータ数が4倍になります。
尚、UNIはレイヤー1-3でのみ利用可能です。
後述のadjの設定によりグライドを利用できます。
ARP・・・押さえた鍵盤を分散和音として演奏するアルペジエーターモードです。
後述のadjの設定でアルペジエーターの動作モードを変更できます。
動作モードは上昇、下降、押さえた順など12種類から選ぶことができます。
[MONOモードとLGTモードの違い]
上記ではリトリガーの有無となっていますが、これはサウンドを聴くとより分かりやすくなります。
まずattackを60に設定した音色を用意します(わかりやすいようにreleaseは0にしておきます)。
次にMONOモードを有効にし、鍵盤のド(C)を押さえます。
ドの音はattack設定に沿ってフワーっとした音量で鳴るはずです。
続いてドは押したままソ(G)を押します。
するとソの音もフワーっとした音量で鳴ります。
ソの鍵盤を離すと押さえっぱなしになっているドの音がまたフワーっと鳴ります。
鍵盤を押さえるたびにフワーっとした音が鳴りだすのがリトリガーが有効状態となっている証です。
サウンドは設定されたattackタイムをトリガー(鍵盤を押した状態)ごとに再生します。
次に設定はそのままにしてLGTモードに切り替えます。
同じように鍵盤のド(C)を押さえ、ドの音がフワーっと鳴るのを確認します。
ここでドは押したままでソの鍵盤を押してみます。
MONOモードの時はソの音もフワーっと鳴りましたがLGTモードではソの音はフワーっとは鳴らず「ソー」と言う感じで音量全開で鳴るのを確認できると思います。
同じようにソの鍵盤を離すと押さえっぱなしになっていたドの音が音量全開で鳴るのを確認できます。
つまりLGTモードでは鍵盤が押さえられたまま別の鍵盤が弾かれるとリトリガーが行われずに現在のエンベロープジェネレーターの状態でサウンドが鳴るモードになります。
ちなみにLGTモードでは厳密には鍵盤を離したタイミングではなく、前のサウンドが残っている場合となるため、releaseを長く設定し鍵盤を離した後にリリースタイムでのサウンドが鳴っている状態で次の鍵盤を押してもリトリガーは発生しません。
尚、ドとソの鍵盤を交互に弾く(次の鍵盤を押さえる時に前の鍵盤を先に離す)とリトリガーが行われ、それぞれの音がフワーっと鳴るようになります。
つまりLGTはその名の通りレガート(LeGaTo)演奏時にリトリガーが発生しないというモードとなるのです。
adj:
adjは動作モードにより内容が変わるパラメータです。
MONO/LGTの時はノート間を滑らかにつなぐグライド(ポルタメントと呼ばれることもあります)タイムを設定します。
値は0-127で、これにより0ms-10000msの範囲で設定できます。
UNIモードの時はデチューンの範囲となります。
値は0-127で、これにより0-20セントの範囲で設定できます。
ARPモードの時はアルペジエーターの動作モードを変更できます。
動作モードは[UP/DOWN/U.D(UpDown)/D.U(DownUp)/U.A.D(Up&Down)/D.A.U(Down&Up)/RNDM(Random)/UP+1(+1オクターブのUp)/UP+2(+2オクターブのUp)/DN-1(-1オクターブのDown)/DN-2(-2オクターブのDown)/P.O(鍵盤を押さえた順番)]の中から選べます。
これらはボタンを押すごとに変化しますが、ディスプレイに値が表示されている状態でValueノブを回すことでも変更ができます。
尚、アルペジエーターの1音の長さは設定されたNOTE長(func+NOTE(ステップ9))によります。
と言ったところで今回はこのあたりまで。
次回は残りのボタン回りを見てみようかなーっと思います。
Ambient0は現在は第7次生産分(10月1日以降出荷予定)の予約を受け付けている最中です。
気になる方、今のシステムに追加したい方、そして私の様にゼロからアンビエントを始めてみたい方、Ambient0製品ページをチェックしてみてください。
また上記リンクから上部のオンラインマニュアルに入ることにより、Ambirnt0の電子マニュアルにアクセスできるようになっています。
今回の記事で書いた項目のより詳細を確認することができますので、気になる方はチェックしてみてください。