Ø(ZERO)からはじめるAmbient pt.10
今回の内容:RND STEPによるランダムフレーズ再生。
少し空きましたがAmbient0の記事の続きとなります。
既に基礎部分は過去回で書いている感じなので、あとはAmbient0でやってみたって事をどんどん書き溜めていく感じですね。
アンビエントを含め、音楽を作る方法ってアプローチが数多あります。
これが最適解と言うワケではなく、アプローチの一つあるのでそのうちの一つを垣間見てみよう!程度の緩さでご覧ください。
と言う事で今回はフレーズループをする時に便利なランダムステップ・シーケンスについてを見てみようかと。
ランダムステップに関しては以前の記事にて機能説明として書きましたが、これを実際にシーケンスに組み込んでみることにします。
まずランダムステップ(RND STEP)ですが、これはレイヤー・シーケンスのランダム再生を設定します。
OFF/1/2/4/8/16を設定でき、ステップがそれぞれの数値進むごとにステップ再生位置が変わります。
1であれば全てのステップは再生位置が変更され、完全なRandomで再生されます。
2だと2ステップごとに再生位置が変更されます。
この時、LENGTHが16ステップだった場合は1/3/5/7/9/11/13/15いずれかのステップから再生される様になるワケです。
これを利用すると「シーケンス内にレコーディングしたフレーズをランダムで鳴らす」と言ったような事に応用できます。
ランダムステップはfunc+ステップ12を押し、ランダムのステップ数を設定します。
機能自体を有効化するにはfunc+ステップ13のRND SEQを押しONにします。
このONはパターン全体に対するアクティブ設定となります。
レイヤーごとに設定されたRND STEPの値でシーケンスがランダマイズかされます。
尚、RND STEPをOFFにしているレイヤーはランダマイズ再生はされません。
ではまず設定を行いましょう。
LENGTHは16、NOTEは1/1、RND STEPを4にします。
こうすると1/5/9/13のステップが再生開始位置となります。
続いて1-4、5-8、9-12、13-16に4ステップずつのフレーズを入れます。
この時、再生開始位置となるそれぞれの場所には同じノートを入れない様にすると同一ノートによるフレーズの重複を防げて良いでしょう。
入れるノートは自由ですが、地震で設定したスケールに沿って入力しておくと他レイヤーなどで音を重ねていくときに不協和音が出にくくなって良い感じのハーモニーを生み出すことができると思います。
スケール確認はWebで調べるなど様々な応報がありますが、私は最近はSmplTrekのスケールモードでチェックしてたりします。
鍵盤に見立てたパッドのうち紫色がルートとなるノート、白色がスケール内のノート、水色がスケールから外れるノートとなっています。
なので白色(及び紫色)のノートでフレーズを構築するとナイス調和ができると思います。
ちなみに今回の音色は綺麗な感じにしたかったのでサイン波系のサウンドを作りました。
WAVE:SIN.M
structure:PAD2
HAMONIC:49
balance:47>
PITCH:-20
detune:49
MOD:2
depth:37
→REVERB:48
→shimmer:102
※記載のないパラメータはデフォルト
綺麗だけとちょっと不穏さも感じる不可思議な音ができたと思います。
フレーズは4小節ずつ区切って作り、1番目と2番目のステップを個別、3番目と4番目をタイノートでつなげたものとなり、これを別フレーズで4つ作成しています。
RND STEPは4、RND SEQをONにすると一塊4小節のフレーズがランダムで再生される様になります。
これで1ステップごとの単純なランダムパターンだけではなく、フレーズとしてのランダムパターンを作り出すこともできます。
これを応用し64ステップ分で作れば16個のフレーズも作れますし、ランダムのステップ数などを変更すると更に違った展開のフレーズなども出来たりするので、無限フレーズ生成装置(実際は生成済みのフレーズをランダムで鳴らしているだけですが・・・)なんて事も可能になるかと。
と言うワケで上記の説明を打ち込んだのがこんな感じ。
4つのうち1つのフレーズがランダムで鳴るのですが、なぜか2番目と3番目、番目からの1番目と鳴りだし、全然ランダムじゃなかったのはご愛敬。
何か設定間違えたかな?と思いましたが、その後はランダムでフレーズが飛び出したので一安心です。
スケール内に収まるノートなので他レイヤーを同スケールで作っていけばよい感じになるんじゃないかと、ちょっと思っています。
Ambient0は現在は第9次生産分(11月5日以降出荷予定)の予約を受け付けている最中です。
気になる方、今のシステムに追加したい方、そして私の様にゼロからアンビエントを始めてみたい方、Ambient0製品ページをチェックしてみてください。
また上記リンクから上部のオンラインマニュアルに入ることにより、Ambirnt0の電子マニュアルにアクセスできるようになっています。
今回の記事で書いた項目のより詳細を確認することができますので、気になる方はチェックしてみてください。
遂にAmazonでも取り扱いが始まったみたいですね。
記事執筆時点でのリンク先は島村楽器さんのマケプレですが、次回生産分まで待てない!って人はこっちをチェックしても良いかも。
※在庫数は多くはないみたいなので気になる方はお急ぎください
SmplTrekの方も絶賛販売中です。
正直に言うとスケールチェックのためだけに使うのはめっちゃ勿体ない機材です。
小さな巨人、SmplTrek!