プロのマッチ
「僕、こう言うところ初めてで……」
「実は、私も……同じですね」
「あなたもあの人の紹介ですか?」
「あなたもってことは、あなたもあの人の?」
「あの人に紹介されたもの同士は熱く燃え上がると評判で」
「私たちの間では、優しく擦るだけで反応してくれる人を紹介してくれるって」
「お、早速頭薬と側薬同士、仲良くしてくれてるね。結構結構」
マッチとマッチ箱のマッチングが専門のマッチが話しかける。
「プロさん、ありがとうございます。こんな素敵な側薬さんを紹介してくれて」
「私も……優しそうな頭薬さんでよかったです」
「おいおいおい、こんなところで燃え上がるつもりかい?
若いってのはいいもんだねぇ。おいらもマッチングさせてばかりじゃなく
そろそろマッチ箱に収まろうかね」
「何、湿っぽいこと言ってるんですか、プロさん」
「そうですよ、まだまだマッチングしてほしいマッチはいらっしゃるのに」
今日も、マッチ達のマッチングはどこかで行われている。
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