【 音楽論 】世界で普及する日本の音楽は、日本国内では広く普及しないという現実 FirE♯585
YOJI BIOMEHANIKAをご存知だろうか?
世界中にクラブシーンで多くの支持を集める、日本が世界に誇るクリエイターです。
日本のにおいては、トランスのイメージがついてしまっているように思えるが、ハードテクノ、ハードトランスというジャンルに位置する。
彼自身も、テックダンスという新たなジャンルを打ち出しています。
トランスよりもテッキーでグルーヴィーなサウンドが特徴です。
【 YOJI BIOMEHANIKA 】
このような来歴で、ここからは日本に留まらず、世界中のビックフェスのヘッドライナーとして出演をしています。
クリエイターであり、DJである彼は、ターンテーブル・ウィザードと呼ばれています。
彼は、自分自身がマンネリ化してしまわないように、常に新しいものを作っている人物です。
彼の楽曲を聴いていくと、実に多様です。
▶︎ Yoji Biomehanika -
Look at the heaven
こちらの楽曲が、トランス全盛期に世界中で大ヒットとなったトランス色の強い楽曲です。
日本では、「パラパラ」という楽しみ方と、「ギャル」「ギャル男」という文化が、トランスに連動してしまったことから、程度の低い音楽と認知されがちです。
しかし、世界に目を向ければ、クラブミュージックとしてのトランスが現在も存在しています。
▶︎ Yoji Biomehanika -
Hardstyle Disco (Original mix)
こちらの楽曲もトランス全盛期にヒットした曲ですが、この曲が、トランスよりも、ハードトランス、ハードハウスに位置付けれらる楽曲です。
トランスのBPMが142〜145あたりなのに対し、この楽曲は、135でした。
この楽曲のそのメインとなるパートに行く前にあります。
0:56からのベースの音、その後のキックの裏に2発入るサイケデリックトランスライクなハイミドル音域のベースの刻まれた音です。
そのようなハードな音で、2:46間タメにタメて、
一気に上音をリバーブ全開で空間に広がる音色で放ちます。
これが、大箱のクラブで流れたらフロアが盛り上がないわけがないという曲作りです。
▶︎ Yoji & Romeo -
Six Hours (Original Mix)
こちら楽曲は、トランス要素は消えています。
Hardstyle Discoと同様の設計で、
テッキーで、グルーヴィーに、前半を攻めた後に、ピアノをぶちかまします。
1:44からのベースの動きは、気持ち良すぎてずっと聴いていたい。
3:44から、ラジオのチューニング音をSEに取り入れ、ピアノの音がぶっ込まれます。
前半の無機質な音から、メロディアスなピアノを持ってくる、そしてそのピアノのリフが、キックに乗ると、また気持ち良すぎるのです。
▶︎ Yoji (Biomehanika)-
Techy Techy (2008 Original Mix)
この楽曲は、テックダンスという新たなジャンルを提唱した時の、代表曲です。
0:36、0:50あたりに、チョイチョイ挟んでくサンプリングされた音が、単体で流れるのですが、無機質なビートの端々のこういったサンプル素材を挟むことで、アクセントになり、リスナーが飽きない仕掛けと、2:37でこの音が全て流れます。
この後も、要所で使われています。
Hardstyle Discoや、Six Hoursのような、爆破的な盛り上がりはなく、
まさに、テッキーでグルーヴィーなサウンドでした。
▶︎ Yoji (Biomehanika) -
Sandwich
こちらの楽曲は、テックでグルーヴィーそのもの。
この楽曲の何が良いかというと、タイトルです。
「Sandwich」です。
この曲に、このタイトルです。
曲の様相と直結しないようなタイトルですが、このずらし方がたまらんのです。
▶︎ Harseniko-
Tekno Shok(Mad Remo-con Remix)
最後は番外編。YOJI氏の相棒とも言うべき、日本のハードテクノ界のクリエイターであるRemo-conによるHarsenikoのTekno Shokのリミックスです。
ただ単純、聞くだけでカッコいい。
【 まとめ 】
YOJI BIOMEHANIKAの楽曲についてまとめました。
こういったジャンルのアーティスト、クリエイターが世界で活躍していて、日本人の方が知らないことが多い。
世界に普及する音楽は、日本で広く普及しないという悲しい現実があるのです。