がんもさんのSound Cooking 【一汁三菜 menu file 1305】 ビビンバ(コチジャンのそぼろ、ほうれん草ともやしのナムル、大根と人参のなます)、キムチと豆腐のスープ
サウンドクッキング第5回。
今日は、韓国の一汁三菜。コチジャンのそぼろ、ほうれん草ともやしのナムル、大根とにんじんのなます、キムチと豆腐のスープ。
つまり、ビビンバと簡単スンドゥブ。
数年前にソウルに行きました。何十カ国を旅してきた友達やCAをしている女友達が口を揃えて、1番美味しい都市はソウルだというので、一度訪れなきゃならんよなあと思って、ソウルを食べに行った次第。
確かに、美味い。ものが多かった。
その前の年は台北を訪れ、夜店をさんざん食べ歩いたのだけど、台北もなかなかの美味な街だったのだけど、ソウルも楽しめましたね。
どっちも近くて、うまくチケットをとれば国内より安いので、ちょいちょい行く人が多いのも頷けました
味を決めているのはなんと言ってもコチジャン。傑作な味噌ですね。中国の甜麺醤も素晴らしいけれど、汎用性の面ではコチジャンに軍配。
今回の一汁三菜もコチジャンの魅力に負うところ大。日本の味噌も美味しいけれど、何にでも使っちゃえるかというとそうでもない。コチジャンの偉大さは比較になる調味料が見当たらないような気がします。
ビビンバは巷ではそれで一品なのですが、一汁三菜の結晶とさえいえます。実質、ほうれん草ナムルともやしナムルは味が違うので、別のものと考えれば一汁四菜。栄養のバランスといい、それぞれに食べても混ぜてもいいし、卵を混ぜてまた美味しい、追いコチジャン入れてもいいし、もし焼肉を食べているならそのタレもちょっと混ぜたりすると、どんどん味変ができます。何をちょい足ししても美味い。こんな丼はそうそうないと思います。私の家では、ほぼ月一で必ずビビンバを作りますし、肉野菜炒めとか、スープとか、あるいはカレーとかに、週一でコチジャンを使います。
では、食材。
そぼろ:合挽肉、にんにく、コチジャン、オイスターソース、日本酒、みりん、蜂蜜(砂糖)、塩、胡椒、生卵
ほうれん草のナムル:ほうれん草、ごま油、醤油、蜂蜜
もやしのナムル:大豆もやし、ごま油、醤油、塩、胡椒
大根と人参のなます:大根、人参、酢、蜂蜜、塩、胡椒
キムチと豆腐のスープ:豆腐、キムチ、卵、昆布、白だし、オイスターソース、醤油、コチジャン、そぼろから出た油
※分量はいつもの通り、あえて書きません。
何人分を作るかによってもちがいますし、好みによっても異なります。
そぼろやナムルなどは翌日分やお弁当分まで作るなら2束(パック)にしてもいいですし、そぼろはもっと大量に作って、次の日に甜麺醤を足して麻婆豆腐にしたり、トマトペーストや缶詰で煮込み直してミートソースにするのもありです。
甜麺醤や辣油、トマトソースは味が強いのでコチジャン味は隠し味として引っ込み、ちゃんと仕上がります。
(下記の爆速レシピにはそぼろ3種をいっぺんにやるレシピを紹介してい
ます)
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おおよその量は下記の作り方のキャプションにざっくりとメモしてあり
ますので、参考にしてもらえると良いかと思いますが、調理の方法が正
しく、手際がビシッと決まっていれば、調味料の多少が少々狂っても、
必ず美味しく仕上がります。
サウンドクッキングは一貫して、料理はレシピじゃないと主張したいコ
ンテンツです。材料でも分量でもない。料理の仕方が9割だと。
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調理時間は26分でした。
今回はビビンバの具材としては、ゼンマイを使いませんでしたが、王道の四種だと思います(ゼンマイは高価なのであまり使いたくない感じ)。ほうれん草を小松菜や、季節によっては菜の花などにするのもあり。オクラなどもおもしろいと思います。その三種ならスープの出汁にできるので、お鍋は一つですみます。
大根とにんじんのなますをキャベツの甘酢にするとか(この場合のキャベツは湯がく方がやわらかくなってよいです)、きゅうりにするとかもありです。きゅうりは味が強いので、少なめにしておくのがよいですね。
さらに、韓国海苔をちぎって散らすとかもありだし、卵を生ではなく、半熟卵や温泉卵にするのももちろんあり。
そぼろは、肉だけで炒めず、玉ねぎや長ネギを一緒に炒めてもいいですね。玉ねぎは火が通るまでに時間がかかるので、調理時間はちょっと延びますが、上に張った爆速動画のように、どうぜならたくさん作って、次の日にミートソースにするとかもいいバリエーションです。
とにかく、ごま油+醤油+糖類、そこに+コチジャンという味付けが鉄板中の鉄板で、どういう具材でもまず失敗しない。ありがたい献立なんです、ビビンバは。
私、ビビンバの味方です。
みたいな感じでずいぶん推すじゃないかといわれるかもしれませんが、ほんとうに、つくづく、こんな素晴らしい丼はないよなと思う次第。
(参考)
アジアンの調味料はYOUKI食品のものを使うといいと思います。味の濃さが違いますし、変な雑味がなく、ストレートにその味付けができます。
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この一汁三菜シリーズは、4品を30分くらいで作る、3分クッキングならぬ30分クッキングを目指していて、手早くできることはとても重要ととらえています。
でも、世に言う時短とはちょっと違います。味噌汁は出汁をとるし、出来合いの調味料はほとんど使いません。手仕事としてのやるべきことは全部やって、それで一汁三菜を30分で作るのです。レシピを見ず「そら」でできれば、きっと誰でもできるようになります。
サウンドクッキングの献立の考え方は、
1)安価な、どこでも手に入る食材
2)三菜の味付けはそれぞれ異なるように
3)焼く、炒める、煮るなどの調理法は、同じ場合でも2種まで
(調理器具も2種までしか同じものは使わない)
としています。分散しないと、時間がかかるからです。
サウンドクッキングの目指すところは、究極のレシピではありません。
「これこれ」を作れ!ではなく、「こうやって」作ろう!、という提案で、「こうやって」は印象に残ります。覚えられる。そして、そうやって作るとどうなるのかというと、ふつうに美味しくなり、何より<腕が上がる>のです。「ふつうに」と言うのは「お店と同等に」といった意味です。
この記事をおおよそ頭に入れたら、ぜひサウンドクッキングを聴きながら調理してみてくださいね。からだが覚えるので、次の機会にはきっと「そら」でできるようになります。請け合います。