毎年渡り鳥が来る公園をひさしぶりに散歩した。 何月に来るのかなんてちゃんと覚えてなかったけど 行ってみたら大人の渡り鳥2羽が泳いでいた。 池の中を見たけど小鳥たちはいない。 もう巣立ってしまったのかななんて思っていたら 池の中の丸い島に小さな巣があって その中に小さなタマゴたちが寄り添っていた。 なんだ、これからだったのか。 いつ生まれるのかは知らないけれど 生まれるってわかっていることが なんだか嬉しくてなんだかあかるい。 生まれた頃にまた散歩に行こうかな。 新しい
気持ちを伝えるっていうのは 大切なんだけど 全部ことばでいってしまったら なんだかつまらなくなるなぁと思うんだけど 集団生活においては 時間の短縮ってことに重きがあるし わからないより分かり合う もんだいがおきるより おきないほうが かんたんだから そうなんだけど わからないようにこっそりヒントを入れたりとか こう言ったらどう答えがくるかなとか 想像しながら話すのが楽しみなのに なんだかたのしみをうばわれるなぁ そういうのは面倒だと思われるのかな それじゃあほんとうの気持
雨が降ってきたので散歩道にあるピヨの秘密基地に立ち寄った。 暖かいシンジャーレモンティーを出してくれた。 ピヨはそのお茶を、一生でるお茶と呼んでいて気に入っている。 それはなぜかというと、お湯を継ぎ足せばずっと味がするかららしい。 バンドの練習が始まったので私は大福を食べながら 新曲の練習を聴いていた。 このバンドの曲を聴いていると ふわふわの虹色のシャボン玉にはいったみたいにぽわぽわな気持ちになる。 ピヨは練習が白熱しはじめると、 一生でるお茶に継ぎ足すために用意してお
雪の国からやってきたうさぎさんと 『きんかんを食べた』という話をしていたら またきんかんが食べたくなったので買い物かごに滑り込ませた。 ランチの後のデザートに出した。 甘味とほのかな皮の苦味。 酸味は少なくてすごく美味しいきんかんだった。 濃い黄色で力強くてキレイだった。 きんかんは小さいけれど、 その中の大粒のを2つも食べて ごきげんで午後の仕事をはじめた。 仕事をしていたら思いがけず急にゲップが出た。 それと共にきんかんの香りが戻ってきた。 食べてから2時間以上も
ある春の日。 でもまだちょっと寒いんだけどね。 そんな中、散歩をしたんだ。 実はさっき、久しぶりにみんなにお手紙でも書こうかなって 便箋を目の前に、ペンを持ってね。 何を書こうかな〜って、目を瞑って、 みんなのことを思い浮かべていたんだけど。 気づいたら、寝てしまっていたんだ。 しかも、2度もだよ。 びっくりだよー。 大人しくお昼寝をしたんだ。 目が覚めたら、窓から見えた空がオレンジ色をしていたから、 嬉しくなって飛び出したんだ。 そのままお散歩をして、 ついにぼくは
誕生日に海に戻ってお気に入りのカフェで朝食をとりながら ポストに入っていたキツネくんとうさぎさんからのお手紙を読んでいた。 キツネくんからは渡したいものがあるから来週会おうというのと、 制作中の曲の歌詞案が入っていた。 うさぎさんからの手紙には白紙の便箋が入っていたけど、 なぞなぞ好きのうさぎさんのことだから なんて書いてあるのかは読めばわかるでしょ? と笑っている顔が浮かんで幸せな気持ちになった。 キツネくんに会う日はいつも雨で今日も例にもれず春の嵐。 約束通り、 ‐ お
急にぽわんと空いた休日の午後に見たい絵があったので お出かけした。電車を降りて外に出て歩き出す。 交差点で信号を待っているときにふと横を見ると 行きたかったクッキーのお店を見つける。 地図にピンをしておいたお店、ここだったのかと嬉しくなる。 絵を見て帰り道にクッキーの店に立ち寄る。 買ったことのある日持ちのする持ち帰り用のクッキーの他に 店内で焼いた賞味期限の少ないクッキーもある。 マーメイドのお誕生日が近かったので彼女のために 持ち帰り用のクッキーを2つと 自分のために店内