「生(なま)」にふれる
青空市でのふれあい
私は毎週日曜日に車で近くの青空市(ファーマーズ・マーケット)に行くのを楽しみにしています。特にイギリスの厳しいロックダウンで人と直にやりとりする機会が少ないと、なじみの店主さんたちやそばにいる他のお客さんたちとの交流が心に沁みる。。(涙)
生のふれあいに飢えてるんだな〜、と思います。
「今日は風が強くて、テント、大変ですね〜」とか
「これはうちのおじいさんの時代からのレシピなんだよ!」
みたいな人間的なやりとりの大切さ。
商売上手のオリーブ屋のおじさんは次から次へとお腹いっぱいになるくらいオリーブやチーズを手渡してきて、こちらも
「次はパンとワイン持参で来ますね〜」(本当は飲めないけど)
などと軽口を叩いてみたり。
オリーブ屋さんでは奥さんが作る自慢のドルマは10個で〜ポンド、という売り方ですが、必ず「one for love」と言って一つおまけしてくれる。ちなみにドルマ(↓)とはお米やお肉をブドウの葉で包んだもので、前菜にもなるし主菜にもなるギリシャや中近東などでよく作られるお料理です。たいてい酸味があって、お米のドルマは「中近東版お寿司だな」と私は密かに思っています。ちなみにルーマニアにもあるけど、こちらはレモンなど酸味を加えない優しいお味。
画一化されたスーパーやオンラインショップと違って、個人経営のお店や農家直営店でのお買い物は、お店との関係性、店主の気分、季節などによってお値段や手渡される品物の量などにも幅があるのが面白いですね。
この「幅がある」ってすごく大切なことのような気がします。
オンラインでのやりとりが増えましたね。。
最近はオンラインでの会議やセミナー、友人とのやりとりなどが以前よりも格段に増えた、という声もよく聞かれますが、
「オンラインでもやり方を工夫してみたら案外できた」
「オンラインでしかできないことがある」
という発見もあったかもしれません。
テクノロジーの恩恵は大きく(このブログも含めて)、オンライン化、デジタル化とうまく付き合うことが大切になってくる一方、やはり人工的なものは、生物である人間に完全にしっくりなじむことはないため、何かが欠けている感じがしたり、目や体の疲れとなって自覚されたりすることもあるかと思います。
逆に丁寧に調理されたお料理や、芸術家の生演奏や絵画のように、生のもの、生きているもの、本物に直接触れると心身がほっとしたり、心から感動したりします。
私が以前から続けている歌のレッスンもとうとうZoomレッスンになって
しまいましたが、意外にできる!ということも多くてよかった一方で、
やはり生の声がデジタル音声に変換され、微細な周波数がカットされて
しまうという残念さがあります。自然界の色を見ているときと、人工物や
スクリーン上の色を見ているときにも同じことが起きているかと思います。
本物、生命力のあるものとのふれあいを増やす
最近は暮らしの中で、マスクやプラスティックの壁を通して会話をする、顔を見たり会話をせずにオンラインを通してショッピングする、など人工的なものを介してつながることもさらに進んできました。
《生(なま)のふれあいを減らして、デジタルや人工的なものを通してでつながることが増える》
ということが起きているので、特にこの時期
《生のもの、生命力のあるもの、本物と触れ合う機会を意識して増やす》
ことを以前より気をつけていきたいな、と思っています。
日常の中でできること
「家族とのふれあいはかえって増えた」とか「家での暮らしを大事にすることができた」という声もよく聞かれるようになりました。すでに心身が欲しているので、自然と触れ合う機会が増えた、という方も多いかと思います。
基本的な感染症対策や予防、自他の安全を守ることは前提として、他に意識的にできることとして、以下に思いつくままに書いてみました;
💚条件が許せば、直接人と会って話したり、生演奏や舞台に触れる、
💚美術館を訪れる
💚公園、森、神社、海岸に行く
💚室内に植物や鉱物など自然界にあるもの、それでできたもの置く、使う
💚植物や野菜を育てる、植物や土に触れる、
💚星を見る
発酵食品などはまさに「有用微生物さん、ありがとう」で、生活に意識して取り入れていきたい感じです。(こちらに我が家の発酵食品事情について書いてみました)。
また、気になっていたけどまだ訪れたことがない、個人経営のお店をのぞいてみる、なんていうことをしてみると、思わぬ出会いがあるかもしれませんね。
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ここまでお読みくださりありがとうございました。