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Spector NS-2 USA

学生時代に憧れたSpectorなんて高価すぎて買えないどころか、当時は実物を楽器店で見る事もありませんでした。
時は流れ20年ほど前にロックバンドに誘われたもののオールドのジャズベしか手元に無く、気軽に持ち出せる手頃なベースを物色してました。そんな中で廉価版としてチェコ製のSpectorが存在していることを知り中古品を入手しました。ベーシストの間ではそれなりに知名度もあり搭載されたEMGのPJの音も聴き慣れた音だったのでそれで充分でした。
それから1年ほど経った頃に大阪の日本橋の楽器店にたまたま訪れた時の事です。
薄暗い店内で暗いオレンジ色の中古のSpectorが陳列されていました。
値段を見てチェコ製かなんて思いながらよく見るとBADASS Iが搭載されています。
それなりにSpectorについて情報も集めてましたので、えっ!初期のUSA製(プリクレーマー)じゃないか!
しかも我がチェコ製の中古よりも安いじゃないか!!
でもまあ取り敢えず音を出してみないとと思い、店員さんにお願いして音出しさせて頂く事に。
まずネックを握ってビックリしました。薄く細いのに剛性が感じられ弾きやすいのです。
アンプに繋いで音を出してまたまたビックリしました。
チェコ製も悪くなかったのですが、明らかに死んだ弦なのに鳴り方が別物でした。
1分も弾かずに速攻で買いました(笑)。

とにかく急いで持ち帰り弦を張り替え磨き倒しました。
普段は暗いオレンジ色ですが、ステージで明るい照明を当てるとメイプル材が光を反射して非常に鮮やかなアンバーに輝くということも判明しました。
今でもほんとに薄暗いところで見ると華が無いんですけど、ステージに上ると見た目も音も圧倒的な存在感を示すという化け物のようなベースです。

手持ちのベースの中ではボディーに重量感があり音が暴れる事がありません。透明感があり粒立ちも揃っているので優等生という感じで、曲によってはオーバードライブでわざと汚したりフロントピックアップだけを使ったり弾く位置やタッチを変えたりして楽曲に対応しています。

その後に入手したNS-2JとModulus FB4とで、気分とライブのセットリストに合わせて使い分けるようにしています。貴重な楽器ですが使わないと!!


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