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プレイアブル 013『全力を出し切る』

はみ出る程のパワー、破壊力のある勢い。そのスイッチは突然入り、突然切れる。自分でも訳の分からないタイミングで沸き起こる様々な情動。私自身、人からは見えない内側でそれに振り回されて来た感覚はずっとあった。ただ、人を傷つけまい、嫌な想いをさせまい、と制御しようとし続けてきた色々なエネルギーが、時々弾けて自分も人も壊してしまいそうな、そんな怖さと隣り合わせに常にあるような感覚があった。

しかし、こうして自分自身の中にあった様々な感覚を言葉にして、全力で出し切ることを続けることによって、自分の内側の感覚が少しずつ変化してきているような、そんな感覚が芽生えてきた。なにか、身体の中でずっと吹き荒んでいた嵐が少しずつおさまり、ジンジンとした、何か吹雪の中を歩き続けた後に帰りついた暖かな家に入ってからの手足や身体の反応のような、なにか生き返るために猛烈な血液循環が起きているような、そんな感覚になる。あたたかくて、安心を得られることを確信した、変化の途中にある身体。春を待つ蛹も、こんな感覚なのだろうか。

何につけても受け取る刺激が多く、それを抽象化して分類出来ない自分。具体的な人の言葉や、頭の中に残っている映像はいつも人に驚かれる程の容量だ。扱っているスマホは私の分身であるかのように、つい先日『ストレージの容量が足りない』と出てきた。256GBのiPhone11で、確認したら動画は100以上。写真は1000枚以上蓄積されていた。まさかこの容量で足りない日が来るとは夢にも思っていなかったが、それだけたくさんの情報や想いをこの3年間で受信し続けてきたという紛れもない証拠なのかもしれない。そろそろその想いを外に出したり、旅立たせるタイミング、ということなのだろう。

人と比較すると、どうしても自分自身の出来て居ない部分が目につく。全力であれば、全力で前だけ見て走り続ければ、人と比較している余裕なんてなく、自分がどれほど非力であってもとにかく筋力をつけることだけに集中できるはずだ。人と戦い競うために走るのではない。同じ勢いで同じ世界で同じ想いを大切にしながら、一緒に全力で走っていける仲間と出会うために、私は行先の分からないどこかへ向かって、今のこの勢いを信じて、この勢いのまま、走り続けてみることにする。

どこに向かっているのかは分からない。でも、この突き動かされる感覚が、いつも私を新しいどこかへ連れていってくれる。だから、私はこの感覚をとにかく信じて、全力で走り抜けたい。そして、一生愛し抜ける仲間たちと出会いたい。一生共に生きていける誰かと出会いたい。既に出会っている誰かかも知れないし、新しい誰かかも知れない。しかし、お互いにお互いをそう認め合える誰かに、私は出会うことを夢見ながら今日も全力を出し切る。

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SOUL STORY Spinner®
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