1話 役行者という存在は、いったい

29歳、突如として髪が一気に抜けた…

数えたら円形脱毛13箇所

その僕を見た姉の赤ちゃんでさえ
変な表情を浮かべた。

こんな髪型で働けるか！と実家に引きこもることを
決意。

時間は有り余る程あったけど、お金はない

氣晴らしも兼ねてたまに、神社巡りをするという日々を選択した。

…それから約1年後

「そもそもこの髪が一気に抜けるって
コレはいったい何なんだろう？」と考えていた。

そういえば
医者に「何かストレスがありますか？」
って聞かれた時

「1番は体の疲れですね、ずっと取れないんです」と答えた自分を思い出し

疲れが取れない体になった原因は
昔やっていた配達の仕事からで

配達エリアは、会社が多く荷物が重くて

氣がつくと体が壊れていた。

その流れから、あることを思い出した。

僕が回っていた配達エリアに 愛宕 という地区があり

夏の夜になると
神社の神楽で女の子たちが舞の練習をしていた。　

それは、とても幻想的で
その光景が突如フラッシュバックした。
　
それで気になって

「愛宕地区にあったあの神社は愛宕神社なのかな」と

愛宕神社　とスマホで検索

するとヒットしたのは

配達エリアとは全く別の場所の
岐阜県各務原市にある愛宕神社が出てきた。

Googleマップのその神社の写真を見た時
直感的に

ここは、行くとこだ！と

なぜか思い

翌日、愛宕神社へすぐ参拝。

拝殿に手を合わせ

神社の奥に向かった。

そこには、ほこらがあり

今まで見たこともない

お爺さんの姿をした石像が存在していた。

それを目にした途端

感情のない涙が

僕の目から…流れた

意味が分からなかった。

何かが起きたわけでもない

ただ、そこにある物を見ただけで

しかも感情が全くない

涙。

とても、不思議な体験だった。

これが起きたのは

2019.11/30 のこと

それから割とすぐ

2019 12月　コロナウイルスが世界を真っ暗に包みこんだ。

その石像の名は

「 役行者 」 　　えんのぎょうじゃ

つづく

2話 天職はいきなり現れる↓
https://note.com/soul884886/n/n0b049eddde35