台湾:新版「商標検索システム」公開!
2024年10月24日、経済部智慧財産局(台湾特許庁)は、「商標検索システム」をリニューアルし、より使いやすくなった検索システムの提供を開始しました。リニューアル後の検索システムは、商標情報の検索がさらに効率的かつ簡便になりました。
本記事では、知財担当者が新版「商標検索システム」で注目すべきポイントを紹介します。
2つの検索ツール
新版システムでは「簡易検索」と「Advanced検索」の2つのツールが提供されており、用途に応じた検索を行うことができます。
(1)簡易検索
以下の6つの機能を利用した、基本的な検索を行うことができます。。
・文字近似検索
文字を含む商標を登録したい場合に有用です。入力したキーワードに似ている商標を調査できるため、他人の類似商標の存在リスクを簡単に確認できます。
・ 図形近似検索
ロゴや図形を含む商標を登録したい場合に有用です。図形コード(図形の特徴によって付された記号)を使って図形を含む商標を効率的に検索することができるため、類似する他人の図形商標の存在を確認するのに役立ちます。
・画像検索機能・ベータ版
こちらも、図形を含む商標を検索することができます。
図形近似検索と異なり、図形コードは使用しません。商標の画像を直接アップロードすると、同一または類似の商標をAIが検出し、結果を提示してくれます。非常に便利な機能ですが、試験版(ベータ版)であるため、機能の保証はされません。図形近似検索とセットで検索することをお勧めします。
・番号検索
出願番号、登録番号等が分かっている場合に有効です。出願中または登録商標のステータスや詳細情報を確認しやすくなります。
・ 出願人/代理人検索
出願(登録)人や代理人の名前を入力して、関連する商標を検索することができます。企業の知財ポートフォリオを調査する場合などに役立ちます。
・非伝統商標検索
音や香り、動きなど、非伝統的な要素を含む商標を検索することができます。これらの非伝統商標は近年重要性が増しているため、新しいビジネス展開を考える上で有用な情報を得ることができます。
(2)Advanced検索
より詳細な条件設定を行うことができるため、商標の詳細情報を深く調査することができます。
このように、必要な情報に応じて、最適な検索方法を選べる点が利便性を向上させています。
その他の特徴
(1)最大1,000件まで検索結果を表示
従来のシステムでは表示できる件数に制限があり、複数回の検索が必要な場合もありました。しかし、新版システムでは、検索結果を最大1,000件まで表示可能してくれるため、商標情報の一括確認が簡単になりました。これにより、知財管理業務が効率化され、スムーズな商標調査が期待できます。
(2)モバイル対応でいつでもどこでも検索可能
新版システムはモバイル対応が強化されており、スマートフォンやタブレットからもアクセスすることができます。これにより、出先や会議中など場所を問わず、必要な商標情報を確認できるため、知財担当者が迅速に対応できる環境が整っています。
まとめ
海外での商標の適切な管理は企業ブランドを守る重要なステップです。ぜひ、商標調査がより便利になる新版システムを使ってみましょう!