双京知的財産事務所

企業の知財法務部で培った知的財産/関連法務の知識・経験を活かし、特に中小企業様向けに、経営に直結する知的財産連サービスを提供しています。 行政書士法人を併設。許認可等の業務も行っています。 ホームページ:https://soukyo.jp/ Twitter :soukyoip

双京知的財産事務所

企業の知財法務部で培った知的財産/関連法務の知識・経験を活かし、特に中小企業様向けに、経営に直結する知的財産連サービスを提供しています。 行政書士法人を併設。許認可等の業務も行っています。 ホームページ:https://soukyo.jp/ Twitter :soukyoip

最近の記事

中小企業経営者必見!補助金・助成金を賢く活用して事業を拡大しよう

事業の拡大や新たな取り組みを進める際に、資金面でのサポートがあれば心強いと思いませんか?そんな中、東京商工会議所の「主要な補助金・助成金制度」紹介ページが、皆さまにとって非常に役立つ情報を提供しています。 補助金・助成金の魅力とは? 補助金や助成金は、事業活動の支援として、返済不要な資金を提供する制度です。新しい設備の導入や販路拡大、人材育成など、事業のさまざまな局面で利用可能です。 この制度を積極的に活用することで、自己資金を効率的に使いながら、事業の発展に向けた一歩を

    • スタートアップ必見!特許庁が発表した「AI関連発明の出願状況調査」から見える最新トレンドとは?

      2024年10月、特許庁は「AI関連発明の出願状況調査」を公表しました。この調査は、AI関連技術の特許出願動向を分析したもので、特にスタートアップ企業にとって、今後のビジネス戦略を考える上で欠かせない情報となるでしょう。本記事では、AI関連発明の出願件数の動向や分野別のトレンド、業界の最新状況をわかりやすく解説します。 AI特許出願の急増—その背景にある「第三次AIブーム」 調査によると、国内のAI関連発明の特許出願件数は2014年以降急増し、2022年には約10,300

      • AI利活用契約時の留意事項を検討する新たな取り組みがスタート

        近年、AIは、事業者の活動の中核を担う重要な技術となりつつあります。生成AIをはじめとする多様なAI技術は、業務効率化、新たなビジネスモデルの創出など、多岐にわたる利点をもたらしています。 その一方で、AIを安全かつ適切に活用するためには、契約時に注意すべき法的・技術的な課題が存在します。 こうした課題を踏まえ、経済産業省は「AI利活用に伴う契約時の留意事項検討会」を立ち上げました。この検討会は、AI利活用の契約に関して事業者が直面し得る問題を整理し、実務的に役立つチェック

        • 人手不足に悩む中小企業必見!J-Net21特設ページの活用法

          近年、多くの企業が「人手不足」という課題に直面しています。特に、中小企業においては、採用の難航や社員の離職率増加、業務の効率化など、日々の業務において頭を悩ませる場面が多いのではないでしょうか。 そんな中、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営するビジネス応援サイト「J-Net21」において、この問題解決の一助となる 「人手不足対応特設ページ」 が開設されました。 この特設ページでは、 具体的な事例紹介、支援策、相談窓口 など、企業の課題解決に役立つ情報が一目でわかるように

          事業承継・引継ぎ支援事業評価報告書を読み解く:現状と今後の課題

          令和5年度の「事業承継・引継ぎ支援事業評価報告書」が公開され、全国で進められる事業承継の現状や課題が改めて浮き彫りになりました。 特に、中小企業の経営者にとって、事業承継は重要な課題の1つであり、また、支援機関が果たす役割も更に拡大しています。 本記事では、最新のデータを基に、事業承継の現状、課題、後継者探しの方法、そしてこれから承継を考える経営者が備えるべき事項について、ご紹介します。 事業承継・引継ぎ支援事業の現状 令和5年度、全国の事業承継・引継ぎ支援センターが対応

          事業承継・引継ぎ支援事業評価報告書を読み解く:現状と今後の課題

          台湾:新版「商標検索システム」公開!

          2024年10月24日、経済部智慧財産局(台湾特許庁)は、「商標検索システム」をリニューアルし、より使いやすくなった検索システムの提供を開始しました。リニューアル後の検索システムは、商標情報の検索がさらに効率的かつ簡便になりました。 本記事では、知財担当者が新版「商標検索システム」で注目すべきポイントを紹介します。 2つの検索ツール 新版システムでは「簡易検索」と「Advanced検索」の2つのツールが提供されており、用途に応じた検索を行うことができます。 (1)簡易検

          台湾:新版「商標検索システム」公開!

          【知的財産取引ガイドライン・契約書ひな形が改正されました】-中小企業が押さえるべき改訂ポイントとは?-

          2024年10月、「知的財産取引に関するガイドラインおよび契約書のひな形」の改正版が中小企業庁より公表されました。 改正されたガイドラインでは、中小企業が知的財産を取り扱う際のリスク管理の強化と、取引における公正な関係性を構築するための基準がより明確に規定されています。ここでは、主な改正内容と、契約書作成に当たっての留意事項をわかりやすくご紹介します。 改正の背景と目的 近年、中小企業庁などの調査により、知的財産を含む取引において、一方的に中小企業に責任を負わせる契約が横

          【知的財産取引ガイドライン・契約書ひな形が改正されました】-中小企業が押さえるべき改訂ポイントとは?-

          2024年10月の業況DI

          商工会議所LOBO調査結果(10月)が発表されました。 この調査結果にある「業況DI」とは、経営者が感じる景気の良し悪しを反映したもので、プラスは景気改善、マイナスは景気悪化を示しています。10月の調査によると、業況DIは▲17.2となり、前月比からさらに悪化していることが分かります。 また、業況DI悪化の主たる原因は、物価高が続く中での消費の低迷にあり、特に中小企業にとって非常に厳しい環境にあることを示しています。 業種ごとにみると、建設業や小売業、卸売業などでなお厳しい状

          発明特許再審査の加速審査制度(AEPRe)について

          2024年9月1日、経済部智慧財産局は「発明特許再審査加速審査(Accelerated Examination for Patent Re-examination: AEPRe)」制度の試行を開始しました。この制度は、再審査プロセスの大幅短縮を目的とするものです。既に15日間で再審査結果を得た案件も出てきました。 本記事では、この制度の概要、利用条件および企業が受けることのできるメリットについて解説します。 AEPRe制度とは? AEPRe制度は、特許審査のスピードアップ

          発明特許再審査の加速審査制度(AEPRe)について

          公正取引委員会による手形サイト短縮の指導基準変更と、中小企業が取るべき対応策

          2024年11月1日以降、親事業者が下請代金の支払い手段として60日を超える手形や一括決済方式、電子記録債権(以下「手形等」)を用いると、「割引困難な手形」とみなされ、下請代金支払遅延等防止法(「下請法」)違反に該当する可能性があります。 この措置は、下請事業者の資金繰り改善と経営の安定を図るための重要な変革です。本記事では、指導基準の変遷と、下請事業者としてどのような対応が望ましいかを紹介します。 指導基準の変遷 昭和41年 - 初の基準導入 公正取引委員会(「公取委」

          公正取引委員会による手形サイト短縮の指導基準変更と、中小企業が取るべき対応策

          中小企業の味方、「価格転嫁支援ツール」を使いこなして適正な価格交渉を!

          昨今のコスト上昇が避けられない状況で、その負担を自社内で解消しようとするのではなく、適正な価格を設定することは、特に、中小企業の経営者にとって喫緊の課題になっています。しかし、実際には「どう価格を見直して、取引先に理解してもらえばいいのか?」と悩む経営者も多いのではないでしょうか。 このような状況を受け、中小企業庁は、価格交渉に悩む中小企業の経営者向けに「価格転嫁支援ツール」を策定しました。このツールには、経営者が効果的に価格交渉を行うことができるような、実践的な情報や資料

          中小企業の味方、「価格転嫁支援ツール」を使いこなして適正な価格交渉を!

          ゲーム改造は著作権侵害に当たらない?欧州での新たな判決が示すもの

          2024年10月17日、欧州連合司法裁判所(ECJ)は、「ゲームで使用されるいわゆる「チートツール」は、著作権を必ずしも侵害しない」という、驚くべき判決を下しました。この判決は、ゲームの改造やチートツールの使用に関するルールを欧州で大きく変える可能性があります。この訴訟の経緯と、判決が意味することについて分かりやすく解説します。 訴訟の経緯ーSony対Datelー この争いは、ソニー・コンピュータエンタテインメントヨーロッパ(Sony)と、PlayStation Port

          ゲーム改造は著作権侵害に当たらない?欧州での新たな判決が示すもの

          カンボジア、特許年金の支払遅延に対する新たな罰則を導入

          2024年10月15日より、カンボジアは特許年金等の支払遅延に対する新たな罰則を導入する予定です。この変更は、特許権者にとって大きな影響を与える可能性があるため、知財担当者は特に注意を払う必要があります。 カンボジアの産業・科学・技術・イノベーション省傘下の工業所有権局が非公式に発表したところによると、これらの罰則は特許年金の支払いが遅れた場合のペナルティ強化と、未払いの年金の回復手続きに関連するものです。 この発表は、Tilleke & Gibbinsの「Cambodia

          カンボジア、特許年金の支払遅延に対する新たな罰則を導入

          大学研究者必見!知っておくべき知財の基礎資料をINPITが公開

          日々の研究活動において「知的財産(知財)」について考えたことはありますか?研究成果を社会に還元するためには、知財の知識が欠かせません。 そこで、INPIT(独立行政法人工業所有権情報・研修館)は、大学研究者向けに知財の基礎情報をまとめた「これだけは知っておきたい知財基礎~大学の研究者のために~」を公開しました。 今回は、INPITが公開している資料の概要、知財知識の重要性、そして知っておかないと起こりうるトラブル事例についてご紹介します。若手研究者の皆さん、この機会に知財へ

          大学研究者必見!知っておくべき知財の基礎資料をINPITが公開

          父娘でつなぐ事業の絆-新たな事業に挑む女性経営者-

          独立行政法人中小企業基盤整備機構のウェブサイト(J-Net21)では、「新規事業にチャレンジする後継者」とのタイトルで、事業承継に挑む次世代経営者の事例が紹介されています。 その1つである株式会社マクライフは、父・牛垣和弘氏が開発した膜材による新しい天井工法(ファイバーシートを用いた天井)「マクテン」を世界に広めるため、娘・牛垣希彩氏が新たな一歩を踏み出した企業です。彼女は父の想いを受け継ぎ、事業承継の中で新たな挑戦を続けています。 本記事では、マクテンの普及活動において特

          父娘でつなぐ事業の絆-新たな事業に挑む女性経営者-

          伝統と革新を融合した漆工芸「大下香仙株式会社の商標登録事例」

          東京商工会議所が紹介する「知恵を『稼ぐ力』に ~100社の舞台裏~」では、日本の企業が独自の知恵や工夫を活かして成長している事例が紹介されています。その中の一つが、石川県加賀市に拠点を置く漆工芸大下香仙株式会社です。 この企業は、伝統的な漆・蒔絵の技術を活用しつつ、新たな価値を創造しています。特に、適切にブランド名を商標登録することで自社ブランドを保護しつつ、事業展開を進めている点が注目されています。 漆工芸大下香仙株式会社の歩みと商標登録の重要性 1894年に創業(20

          伝統と革新を融合した漆工芸「大下香仙株式会社の商標登録事例」