珈琲豆の大きさから考える抽出
こんにちは、
珈琲豆と言っても、産地や品種によって様々な大きさをしていますよね。
エチオピアのものは小粒で、コロンビアのものは大粒だったり、ティピカ種(小粒)とマラゴジッペ種(大粒)と、品種を比較しても、大きさがかなり違うのがわかるかと思います。
こういう風に変わってきます。
参照:https://coffee.stackexchange.com/questions/2175/what-factors-determine-coffee-bean-size
本題
今回は、
「珈琲豆の大きさ」
に着目して、僕が抽出の時に調整している事を書いていきたいと思います。
現在、エスプレッソをROKする際に基準にしているグラム数は、1杯「16g」。
大体のショットは、ここから挽き目を調整していく事で出来上がります。
そこで、いまいち納得がいかない時がある珈琲が、
「大粒の珈琲」
のときに多いのです。
物足りなさというのが、「濃度が薄い」、ように感じるのです。
これは、個人の感覚になってしまうのですが、「これが正解な味なのだろうか?」と思い、
もう少し「とろみやコク」があると、より美味しいエスプレッソになるだろうと感じたのです。
どうするのかというと、濃度を取るために
「粒数を増やす」=「量を増やす」
実験
そこで、「同じ数量で、豆の大きさによる粒数の違いはどのくらいあるのか」、と気になり
実際に比べてみると、面白い結果が出ました。
比較した珈琲は、インド産のアラビカ種ピーベリー(大粒)とウガンダ産のロブスタ種(小粒)です。
左がインド産、右がウガンダ産
上から見るとそんなに変わらないですね。笑
それでは、16g中に何粒あるのか数えてみましょう。
結果
インド産は、97粒。
ウガンダ産は、159粒。
なんと
97粒と159粒
という数字に!
この差凄くないですか!?
ここまで差があるとは思いませんでした。
やっぱり、粒数が少ない→濃度取れない、につながるのではと思います。
焙煎された珈琲豆に含まれる成分が、それだけ少なくなってしまうので、濃度が薄くなる事に繋がっています。反対に、粒数が多くなると、濃度が高くなるのも必然です。
抽出
次は、抽出したもの比べていきましょう。
インド産の豆を使って、量違いの抽出をしました。
左が、16g
右が、18g
動画も。
これは左のエスプレッソの動画、16gを9気圧抽出したもの。
これは右のエスプレッソの動画、18gを9気圧抽出したもの。
動画ではイマイチわからないと思うので、最初の写真を見ながら解説したいと思います。
結果、良い抽出になったのは、18gで9気圧の抽出をした右のエスプレッソです。
左(16g)のエスプレッソは、
・クレマ が荒い
・色が薄い(理想は赤みがかった色)
・口に含むと、持続せずにサッと引いていく味わい
右(18g)にすると、
・ツルッとした表面
・クレマの粘度が増し、マウスフィールやアフター香を感じる
・赤みがかったクレマ
※大粒の場合はタイガースキンは出にくい
大粒の珈琲豆の場合は、
「粒数を増やす」
事で、きちんと濃度を取ったエスプレッソを作る事ができます。
まとめ
この実験をして、自分の考えてる事が確かめられて良かったです。
粒数を増やす事で、抽出時に詰まりそう、と思われると思いますが、メモリを1つか2つ荒くすると解決するのではないかと思います。
まだまだROKするのみ。
LET'S ROK!
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ROKPRESSO MAGAZINE 2nd stage.
手動エスプレッソマシン「ROKPRESSO」から「ESPRESSO」を作るときに考えている事を文字にしています。 30mlの液体から生ま…
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