「そういえばさ、」

「そういえばさ、」は福岡と目白と吉祥寺にいる3人の交換創作活動です。 “はじめはヒフ美” “春” “麦ヨルニ”

「そういえばさ、」

「そういえばさ、」は福岡と目白と吉祥寺にいる3人の交換創作活動です。 “はじめはヒフ美” “春” “麦ヨルニ”

day1：人は記憶で生きていると思う

麦ヨルニちゃん、春ちゃんへ 人は記憶で生きていると思う。 などと言ったら、心の中のビジネス研修講師の先生が「過去志向ですね」「社会人というものは常に未来志向で、目標に向かって日々を過ごすべきなのです」と言った声が聞こえてきてしまうのだけど。 もちろんまだ見ぬ未来を妄想する時間はとても充実した時間だし、 「明日はも〜っと楽しくなるよね、ハム太郎」って気持ちはとっても大事なんだけど、思い出を抱きしめながらベッドに入る日が合ってもいいと思うんです。 毎日会社から帰る道は、夜中に

「そういえばさ、」

    • 会う日

      はじめはヒフ美ちゃん、麦ヨルニちゃんへ にらめっこつづく今日とて家生活 不安になるほどふえてく古本 どれにしよ 言いつつ心は決めていて 「こしあんマーガリン買うと思った」 果物の上位3位の発表会 歌集回して はい。で詠む会 帰り際 引っ越すからとくれた一冊 肌に流れた気持ち桃色 玄関に茶色と黒のビルケン「あっ」友だちの友だちもやっぱ友だち 春より

      「そういえばさ、」

      • あれからずっと

        はじめはヒフ美ちゃん  春ちゃんへ あれからずっと普通に会う日はこないまま 普通にファミチキ食べて過ごして 何しても無駄な気がする午前四時 白湯の温みを頼りに生きる シャカシャカと私だけが知る音立てて白い地面に増える足跡 ヨルニより

        「そういえばさ、」

        • パン

          はじめはヒフ美ちゃん、麦ヨルニちゃんへ また会いたい　君がいる日と　知ったから　水曜日は　パンを思う日 「彼女が」で　初めて気づく　矢印の向き 気の抜けた強炭酸レモン　みたいだ 思い出に　残してやれと　レコメンド　「あれからずっと　あんなつぁ聴いてる」 マスク下に　残っててほしくて　密願う　君の香りと　押し寄せる寂しさ 引き返す　待ち合わせした　蔦谷家電　まだ家には　帰りたくなくて　 改札を　抜けたらすっかり　消えていた　ドルチェアンドガッバーナだったら　探し出

          「そういえばさ、」

          最速

          はじめはヒフ美ちゃんへ 最速は購買パン屋へ走る脚 クリームパンを掴み取る手 29時の京王線でしわしわのワンピースがゆれ今日は始まる 出来るだけ早く歩いて向かう先　土曜の夜に光るはま寿司 ヨルニより

          「そういえばさ、」

          最速

          「そういえばさ、」

          恋

          麦ヨルニちゃん はじめはヒフ美ちゃんへ。 ストーリーズ 見てほしいのは ひとりだけ だったらいっそ 文通したい 自粛明け 君と話しに パン買いに 強めの気持ちは 赤のペディキュア 「おごり」と 300円のクロワッサン お礼のメッセに 味しめたりする 通知オフ 気づかなかった 自分バカ 最速で打つ「ピクニック！」の文字 麦のヒフ 露出とともに あふれてく 自信の正体 かわいい下着 君思い 梅酒の世話を してるけど ごめん夢だけ アイドルの寝顔 春より

          「そういえばさ、」

          恋

          「そういえばさ、」

          「そういえばさ、」1週目

          春ちゃん、麦ヨルニちゃんへ そういえばさ、ヨルのアイデアが　呼び戻す　青い春噛む　女子大生を いとしさと　切なさと変なTシャツは　年輪のように　刻まれてくのか 今ここで　叫び出したら　どうなるか　打ち明ける君は　夏の日の空だよ 画面越し　髪伸びたねと　笑う君　へだたる距離も　抱きしめたかった 愛してるあなたが落とす　ごめん。から　深く底なしの　藍が生まれた ”はじめはヒフ美”　

          「そういえばさ、」

          「そういえばさ、」1週目

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