夢の中のおじいちゃんとおばあちゃん
「大丈夫。全然大丈夫だから。安心して。心配しなくていいよ。」
そんな言葉を夢の中で何回も繰り返すおじいちゃんとおばあちゃん。
夢は、両親が私と兄を祖父母の二人に預けるところから始まりました。
祖父母は60代後半くらいの時の姿で登場し、私と兄は小学生低学年くらいの姿だったのを覚えています。
預けられた後は、四人でどこかのフードコートで食事をしていました。
おじいちゃんに「元気か?」「今はなにをしているんだ?」とずっと優しく私と兄に話かけてくれて、おばあちゃんは食事をしている私たちを微笑ましく見ていましたが、どこか心配している感じでした。
祖父は、私が中学生の時に亡くなっていて、「あぁ」か「おぉ」しか聞いたことないくらいの寡黙な人。
祖母は重度の認知症になってしまい、私だけじゃなく、娘である母や、夫である祖父のことも忘れてしまっていて、施設で一日一日を送っています。
夢の中の二人は、そんなことが無かったかのように元気で、
おじいちゃんに関しては、寡黙どこいった?って思うほど喋る喋る。
そんな二人を見て私は、懐かしく、嬉しく、でもどこか哀しい気持ちになりました。
食事をしている中、フードコートにある液晶画面で突如ニュースが流れ、それを見た祖父母が慌てて私たち二人に「早く車に乗って!移動しよう!」と言ってきたので、急いでその場から立ち去ることに。
猛スピードで車を走らせるおばあちゃん。現実では運転しているところを見たことがない。
助手席にはおじいちゃん。運転しないんかいと突っ込みたくなりました。
後部座席には私と兄が座っていて、なにに二人が焦っていて、なにに追われているのかがわからなく「どうしたの?なんかあったの??」と不安気に聞いたり。
そんな私たち二人に、
「大丈夫。全然大丈夫だから。安心して。何も心配しなくていいよ。」
「本当に大丈夫だよ」
おじいちゃんとおばあちゃんは、ずっとずっと話しかけてくれました。
夢の最後は、目的地のわからないまま走らせる車の中で、兄がパソコンで何かをし始めて、その行動が解決策になったのか、
おばあちゃんに「でかしたぁ!」と言われていたところで目が覚めました。
夢の内容ははちゃめちゃだったものの、祖父母が夢にでてくるのが初めてだったので今でも鮮明に覚えています。
夢を見た当時の私は、コロナの感染、勤務先でのトラブル、不安障害、睡眠不足の真っ只中で、気持ち的に正常とは言えない状態でした。
夢での場面は、何かに追われていたり焦っていたりしていたので、当時の心境が夢にでてきてしまったのかもしれません。
人が夢を見るのは、普段の生活で起きた出来事や脳に蓄積した情報を整理するためと言われていますが、
私は、二人が心配して安心させようと夢に出てきてくれたんだと思っています。
目が覚めた後はどことなく気持ちが軽くなったのと、夢で二人に会えたのが一番の喜びです。
お盆の時期の今、今年は実家に帰れなくお墓参りをすることができないので、お盆前におじいちゃんのお墓に「ありがとう」を伝えに行きました。
おじいちゃんやおばあちゃんに心配をかけるのは嫌なので、
今度は元気な姿で夢で会えることを楽しみにしています。