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喪主になったら、やるべきことまとめ

 私たちはこの世に生まれたその時から「死」と隣り合わせ。人生は有限であって、”その時”がいつ来るのかは誰にも分かりません。

無意識にすぐ近くに存在する死。でも、お葬式は日常的に体験しないこと。

だからこそ、万が一のときには動揺し、慌てることもあるでしょう。知らないことばかりで困惑するかもしれません。もしも今、喪主を任されたとしたら、何から準備を始めればいいのかわかりますか?

喪主とは

 まず喪主とは、葬儀を主催する人・遺族の代表者のことを指します。故人に代わって弔問をお受けするのが主な役割です。後に法要(法事)をしたり、お墓の継承者として受け継いだりもします。

喪主は誰がするのか?

 法的なルールはありませんが、一般的な風習では、故人の配偶者が喪主になります。しかしながら、配偶者が高齢である場合は、健在でも長男が務めるなど臨機応変に決めて大丈夫です。法律では仮に複数名いても問題ないとされています。

喪主の決め方

 血縁や故人との関係の近さを考慮したうえで、喪主の役割を全うできそうな人を検討します。

① 故人の配偶者
② 故人の長男
③ 次男以降の直系男子
④ 長女
⑤ 次女以降の直系女子
⑥ 故人の両親
⑦ 故人の兄弟姉妹

故人に配偶者や血縁者がいない場合は、友人や知人がします。そのような人もいない場合は、病院長や介護施設の施設長が務める場合もあります。

喪主がすること

亡くなってからお葬式前

・死亡診断書を受け取り、病院での支払い確認
 生前に入院をしていたら、入院費の支払いについて確認しましょう。また、死亡診断書も医師からもらっておきます。死亡診断書は役所へ提出し、火葬許可証と引き換えてもらいますが、これは葬儀社の方で代行してくれることもあります。

・寺院への連絡(故人の信仰・家の宗教や宗旨・宗派も確認しておきます)
 お付き合いのあるお寺(菩提寺)がある場合はお寺へ連絡し、葬儀の日程や戒名について相談します。菩提寺がなければ葬儀社に相談すると紹介してもらうこともできます。先祖のお墓が特定のお寺にある場合は、そのお寺の住職にお経をあげていただくことがほとんどです。どうしても忙しい場合は電話で挨拶をしておき、その際、誰・どんな続柄の人が喪主を務めるのかも伝えておくといいでしょう。お布施の金額がわからなければ、お尋ねしても失礼には当たりません。

・葬儀社の手配・打ち合わせ・予算決め
 医師の死亡診断を受けるまでの間は、ご遺体に触れることはできません。診断が済んだら葬儀社へ連絡し、遺体を搬送してもらいます。病院や施設で亡くなった場合は、自宅や安置施設へ極力速やかに搬送する必要があります。搬送までに、病院へのお礼と清算をし、私物を引き取ります。
※病院側から提携の葬儀社を紹介されるケースもありますが、様々なオプションがついて、のちに高額な請求につながることもあるため注意が必要です。断ったとしても失礼ではありません。
 搬送してから葬儀までの間の安置は、自宅にするか、葬儀社が持っている安置施設を利用するかを伝えれば、葬儀社側で対応してくれます。自宅安置をする場合は自宅を整理しておくといいでしょう。安置をしたら、枕飾りの準備をします。これも、葬儀社の方でしてもらえることがありますが、宗教によって内容が異なるため、事前に宗教や宗派を確認する必要があります。
葬儀社との打ち合わせでは、プランの決定・見積りから契約、祭壇のデザイン、葬儀の流れを確認し、葬儀全体のスタイルや方向性を決定します。

・遺影写真の準備
 限られた時間の中で、遺影写真として使えるものを選ぶのはとても大変です。事前の準備が、心にゆとりのあるお別れに繋がります。
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・訃報を流す、お手伝いをお願いするならその手配も
 葬儀日時と場所が決まったら、訃報を流します。電話・FAX・メールなど、様々な方法があります。参列の依頼をする際に、弔辞の依頼も一緒にしておくといいでしょう。

・供花・供物を取りまとめる
 親族で供花や供物を出す場合は、その分を取りまとめて依頼をします。

お葬式中

・僧侶の接待
 葬儀の式場・会館に来られた寺院様をお出迎えし、お布施(お膳料・お車料も含む)を渡したりするのも喪主の仕事の一つです。枕経を依頼する場合は、亡くなられた後、お付き合いのあるお寺(菩提寺)へ連絡しておきます。枕経とは、故人が浄土への道に迷わないように枕元でお経を枕元で読んでもらうことです。菩提寺の都合がつかないときや、もともとお付き合いがないときには、葬儀社に相談しましょう。枕経をしないという方も、最近ではいらっしゃいます。
 
・挨拶
 お通夜・出棺・食事の際に挨拶をします。挨拶の長さは、およそ1~3分を目安にして、「長すぎず、短すぎず」を意識して準備するといいでしょう。暗記はせずに、紙を読み上げても大丈夫です。ゆっくりと落ち着いて話すことが大切です。
 
・式中初七日
 小規模な葬儀が増えたこと、核家族化が進み遠方に住む親族や家族が増えたことから、初七日法要を告別式のあと続けて行うことが増えました。これを式中初七日法要と言い、その後に行う精進落としでは参列者を回ってお礼を伝えます。
 
・骨上げ後、遺骨を持って帰宅
 火葬場でお骨上げの後は、白木の箱に納められた遺骨を持って帰宅します。菩提寺や地域によって、葬儀の当日に埋葬することもあるようですが、一般的には四十九日の後に埋葬という運びです。持ち帰った骨壺は「後飾り」と呼ばれる祭壇に設置し、四十九日の法要まで供養をします。
  
 いかがでしたか?上記の内容は宗派や地域の文化などによって異なります。いわゆる「万が一」は、突然のことが多く、情報を持っているのと持っていないのとでは気持ちのゆとりも大きく変わります。情報収集も立派な終活。これからも葬儀の窓口は、こういったお葬式にまつわる情報を発信していきますので、ぜひフォローしてみてくださいね!

イラスト/野沢菜

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