【創作論】LINEノベルとカクヨムの収益化システムから見る、「売り方」の未来
本作について
note版公開にあたって
既に定期更新となっている創作論の第三弾です。ただ、現在は創作論を一切書いていないので、ストックがなくなり次第更新も途切れると思います。その辺はご了承ください。
この創作論は自分にとって一つ思い出深いものです。新しく始まろうとしていた取り組みをざっくりと纏めるような形で書いたものだったのですが、思ったよりも伸び、自分の中では「なろう系」の次に評価を獲得している作品ということになります。そんなはずでは。
また、内容に関しても、今読み返すと面白いのではないかと思います。なぜなら、この創作論で両輪となっている要素はどちらも完全に期待外れに終わってしまったからです。
LINEノベルはサービスを終了し、カクヨムの収益化システムは正直あまり大きな変革にはならなかったと個人的に思っているくらいで、そこから振り返るとまた面白いことが見えてくるんじゃないかなぁと思ったりします。
時間が経って、別の意味を持ってきた、そんな創作論になっているかと思います。
それでは、既に終わってしまった取り組みを未来と語る、そんな創作論、どうぞご覧ください。
本文
はじめに
0.LINEノベルに触れて、ちょっと考えてみた
先日、twitterを眺めていたらこんなフレーズを目にしました。それは「LINEノベル」。なんだそれはと思って調べてみると、既存のネット小説投稿サイトと大体は同じだけれども、一部違う所もあるという事が分かってきます。
また、もう少し前、カクヨムが「Web小説を書く人が直接収益を得られる環境作り」に挑戦するとして、小説を書くユーザーが直接収益を得られるシステムを作るつもりであるという事を発表しました。これに関しては正直もっと先の話になるだろうと思っていたのでかなり意外だったのをよく覚えています。
今、「本が売れない」というフレーズばかりが飛び回っています。恐らく普段から本を読む習慣がない人でも、出版業界が斜陽であるという事実はきっと知っているものだと思います。漫画雑誌ですら発行部数の減少は止まらず、小説雑誌に至っては五桁、つまり一万部がやっとという物も少なくないと聞きます。
そんな時代において、何とか出版を盛り立てようとする二つの取り組みをざっと眺めたうえで、今後どうしていけばいいのかについてざっくりと書いてみようかなと思ったのが本稿を書くきっかけです。纏まりきっていないところもありますが、何かを考えるきっかけになったら嬉しい限りです。
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