社内組織でハラスメントが認められる優位性
今回は、社内組織でハラスメントが認められる優位性について書こうと思います。
ここで言う社内組織とは、会社が設置するハラスメント委員会等を指します。
本来、ハラスメント委員会は第三者機関という位置付けですが、会社が設置している以上、実質的に社内組織と考えて良いです。
社内組織でハラスメントは認められにくい
社内に設置された組織や社内から審査委員が選出されているハラスメント委員会では、どちらかと言えば会社の味方であり、被害者にとって良い結果が出にくい傾向にあります。
会社としては『ハラスメントが存在した』となると、その情報が表に出た場合に対外的な印象がとても悪いので、極力認めたくないのです。
ですから、ハラスメントの括りの中でも、裁判になったときに負けてしまうような、明らかに加害者に過失があるようなことでなければ、認めない組織が多いのが事実です。
対応しなければ永遠に続く嫌がらせ
こう聞くと『じゃあ、ちょっとやそっとの嫌がらせでは無理』と我慢や泣き寝入りをしてしまう人が大半です。
そして、こうして何も対応をしないと、嫌がらせはどんどんエスカレートしていきます。加害者はハラスメント行為をしても何の社会的制裁を受けることがないと、調子に乗るからです。
社内組織でハラスメントが認められることの優位性
ただ、ハラスメントが認められにくい社内組織で、ハラスメント行為が認められた時の威力は絶大です。
『会社の印象を守るため、ハラスメントの事実を認めたくなかった社内組織が、ハラスメントを認めざるを得なかった』
ということです。それくらい酷い嫌がらせがあった、ということが公に認められるということです。
会社は対応しやすくなる
こうして、ハラスメントが認められれば、当然、会社(加害者の上司など)にも管理指導が入るわけで、加害者に対して指導せざるを得ません。
こう言うと横柄に感じますが、言い方を変えれば、指導しにくかった加害者に対して、正々堂々と注意ができるわけで、管理者にとってはありがたいことなのです。
*ここで重要になるのが、中立的立場の人への対応です。詳しくはコチラをどうぞ。
加害者への打撃
さらに、このように段階を踏み、公に認められた嫌がらせについて、公に注意されるということは、加害者にとっても打撃が大きいのです。
仕返しが怖い、と感じる人もいるかもしれませんが、このような方法で注意された場合には、加害者も仕返しをしにくいのです。なぜなら、次は懲戒処分や損害賠償請求を受けるのでは?との想いがあるからです。今回の件で懲戒処分を受けていればなおさら。
被害者の利益
ということは、被害者にとっても、ハラスメントが認められにくい社内組織で認められたハラスメントは、次に嫌がらせをされた時には民事訴訟を起こすための布石になるということです。
どうでしょう。とても有用性が高いと思いませんか?
『認められる』ではなく『認めさせる』
対象の嫌がらせ行為をハラスメント委員会などに申し出て、結果を待つわけですが、こういうものは受け身でいては、100%悪い結果しか出ません。
実質、社内組織であるから尚更です。
ですから、『認められる』のではなく『認めさせる』。相手が認めざるを得ないように事を運ぶ、という考え方の基、行動する必要があります。
そのため、被害者のハラスメント対策方法は大切で、その中でも、初動は超重要なのです。
ハラスメント対策完全版には、その一部始終が掲載されています。よろしければコチラから。
まとめ
今回は社内組織でハラスメントが認められることの優位性について記載しました。ポイントは以下の通り。
社内組織ではハラスメントが認められにくい。
加害者に対して対応しなければ嫌がらせは一生続く。
認められた時の優位性はとても高く、会社と被害者双方にメリットがある。
認めさせるように持っていく事が大切
以上、社内組織でハラスメントが認められることの優位性についてのアレコレでした。