未来自治体2022でのプレゼンに向けて:インターンシップ生へのアドバイスの取り組みで感じた雑感的なメモ(その2)
大津町の議員事務所が受け入れているインターンシップの大学生さんへのアドバイスをしているという話を先日書きました。
今日はその続きで、ビジョンメイキングを経て未来自治体2022での発表までです。
前回のnote記事はこちら
第1回目のミーティングは30年後の自治体(未来自治体)に対する自分達のビジョンメイキングです。それぞれの思いをいくつかの単語と文章で表現してもらい、その中で3名の共通のキーワードを抽出してビジョンを形作るという流れを取りました。
その後、それをさらに自分たちで磨き上げて、プランシートに落とし込んでもらうのが第2回ミーティングまでの宿題です。そこで彼らが作り上げたキャッチコピーは「その差って何ですか?」です。
地域に住む様々な人たちの生活の質、ジェンダー、地元への愛着心の差をなくすことが30年後の魅力ある自治体づくりに必要だという発想です。
僕がこれを聴いたときに、「こんな短時間でこれだけのものが作れる学生たちはすごいポテンシャルを持っている!」と、とても興奮したことを覚えています。
それらのビジョン実現へ向けて、現状を把握し、問題点を抽出して取り組むべき政策(打ち手)を明確にする。そしてそれらを整理して合理的にプランシートを作成していきます。
チーム名は「SUISHA」。大津町のシンボルの一つでもあり、力を合わせて回していくという協働のイメージも込められました。
ただ、事前に送られてきたそのプランシートには、何かが足りないと感じました。「差」という概念がそれぞれバラバラだったことと、それを横串で突き刺すキラーコンテンツが無いという印象です。具体的には「外国人が日本での生活の質の差」「女性の社会進出の差」「若者の地域活動の差」をつなぐ印象的な「シーン」もしくは象徴的な「場」です。第2回ミーティングではそのあたりをみんなで意見を出し合いながらブラッシュアップを進めました。
ところがその後、「ハーフタイム」というメンター方のレビューでかなり厳しい指摘を受けたようで、第3回目のミーティングでは学生さんたちの気持ちの落ち込みが感じられました。 「まぁそういうことは普通だから、それを受け入れて次に進もう!」という話をして、プランシートの修正を行いました。
指摘点は「3つの差を取り上げるのはあまりに大きすぎるのでは?」という事がベースでしたから、その中の1つに絞る事にし、「外国人の日本での生活の質の差」に絞ってプランシートの修正です。この時は、結局半日がかりでプランシートの見直しを手伝いました(笑)
後日彼らに話を聞くと「うまくいっているようには感じることができなかった」という不安な気持ちと同時に「光が見えた」と。そして「仲間と自分を信じて、自らが積極的に行動することの大切さ」を学んだという事でした。
しかし、提出とプレゼンまであまり時間がありません。特にプレゼンは重要です。いくら立派なプランシートができたとしても、それをプレゼンで伝えられなければ意味がないわけで、休日返上でプランシート修正と同時にプレゼンの構成と資料の作成も進めてもらいました。
その5日後がリハーサルです。
リハーサルは大津町の水車物語さんの場所をお借りし、数名の方に実際に聴いてもらうという本番さながらの雰囲気でした。実際に聴いていただいた方々からの意見や感想をもとに、プレゼンに多少手ごたえを感じた様子で頼もしく思えました。
そして、3月12日が熊本県予選会です。
僕はそのプレゼンを実際に聴くことはできなかったのですが、なんと予選会を突破し翌日の県大会決勝に進むことができたそうです。
実は僕は「多分予選は突破するのではないか」と思っていたのですが、実際にその連絡をもらったときはうれしかったです(笑)
最終的に熊本県代表には選ばれなかったのですが、決勝に残っただけでも素晴らしいことです。しかしさらには、決勝でのプレゼンとQ&Aを振り返って彼らたちが悔しさを感じていたことに「成長」を感じました。
僕が彼らにしてあげたことというよりも、彼らが今回のインターンシップを通じて自分たちの成長を感じることが出来たのであれば、まさにアドバイザー冥利に尽きます。2か月にわたる活動を終えて、インターンシップを受け入れた三宮議員と学生たちに感謝申し上げます。
Special Thanks!