インターネット人間観察
ぼくは匿名の人が書いた文字を読むのが好きだ。
人間模様を描いた小説も好きだけどインターネットに落ちている、有象無象の人間が書いたエッセイを読んでる時がいちばんワクワクする。
普段、人間は自分の本心を隠したまま生きているけど、匿名という仮面を手に入れた瞬間、心は丸裸になり、生み出される文章はリアリティを得て、読み手は書き手の世界に入り込むことができる。
思い返せば、ぼくがはじめて自慰に使った媒体も文字だった。
平安時代の人間ならまだしも2000年くらい生まれの人の中では珍しいんじゃないでしょうか。
たしか某掲示板に投稿されたちょっとえっちな体験談をまとめたようなサイトだったと思う。
当時はあまり文学を嗜むようなことは無かったが、はじめて目にする匿名のエッセイは強く引き付けられた。
口語体の文章はすんなりと頭に入って来て、赤裸々に綴られた感情や一人称視点の情景描写によってぼくは「名無しさん」の世界に引きずり込まれた。
リアルの人間に聞く話より匿名の方の文字を読んだ方がリアリティがあるっていうのはなんだかおもしろいと思いませんか?
普段は除くことができない人間のリアルな部分を見るために、今日もインターネット人間観察を続けます。