教師の裏切り
小学校6年生の時、担任の先生が
「クラスで好きな子と嫌いな子の名前を書きなさい」
と言って白紙の紙を配布した。
今では考えられない事だけれど、
当時は当たり前のようにベテラン教師がやっていた。
私は元々、なかなか人を嫌いにならない(そのかわり
一旦嫌いになると長く嫌い)ので困った。
「え~・・・どうしよう・・・」
小学生の私にとって先生の指示は「絶対守らないといけないもの」。
絞り出して、かろうじて若干苦手かな?という子の名前を書いた。
後日、先生が「素晴らしい回答をした人がいます」と発表した。
クラスで一番頭の良いゆかりちゃんは「嫌いな人はいません」と書いたと。
「こう書いたのは一人だけでした!」と褒め称えていた。
「え・・・その選択肢あったの?」
確かに、私の頭が固かったのだ。
私の頭が足りないからこうなったのだが、それにしても・・・。
嫌いでもないのに苦しんで応えたのに、
ゆかりちゃんの答えを絶賛するなんて
私にとっては先生の裏切りだった。
そして私の中には「人を嫌いになってはいけない」という
トラウマができた。
でも、当然嫌いな人は現れるわけで、
だからその度に自分を罰する気持ちが生まれる。
嗚呼、生き辛いわ~・・・
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