【双極性障害】うつで何もできないとき
うつの時期になると、本当に何もできなくなります。「朝起きられない」から始まり、着替えができない、外に出かけられない、身の回りのことができない、働けない、動けない、お風呂に入れない、などなど。
これらはすべて、双極性障害という病気がさせていることです。あなたが無能だからでも、怠け病になったからでもありません。
今は、ダラダラすることを覚えましょう。うつの時は無理をしないでやり過ごし、元気な時に人生を楽しめばよいと割り切るのです。とにかく休みましょう、“今は”。
ただ、入院生活でもない限り、生活するうえで何もしないでいるわけにはいきません。ここで「あれもできない」「これもできない」と自己嫌悪に陥るのではなく、しなければいけないことがあるのなら、自分そのまま、自分にふさわしいペースでやっていくことを心掛けてみましょう。
いかに少ないエネルギーで済ませられるかを考えましょう。するべきことを最小限の努力でやり遂げるトレーニングをします。省エネモードで淡々とこなしていくとでもいいましょうか。
とにかくがんばらずにやり過ごすことです。がんばれない時もあることを認めましょう。
いろんな用事を後回しにしてしまうときは、まず優先順位をつけます。絶対に必要なものから手を付け、不要なことはしなくても大丈夫です。
具体的には「いかに少ない労力で済ませるか」を考えて、このように動きます。
【朝起きられないときは?】カーテンを開けて寝てみましょう。朝日の刺激で自然と目が覚めます。眠剤を使ってもいいので、夜更かししないことが大切です。
【朝起きても顔が洗えない】起きたら洗面所に直行しましょう。顔を洗うまでは絶対に座らないことです。いったん座ってしまうと、立ち上がって洗面所に行くのに大きなエネルギーを使います。ただ、顔ぐらいなら、どうしても負担なら洗わなくても良いと私は考えます。
【着替えができないとき】次の日に着る服を前日までに揃えておきます。何時までに着替えると決めておくのも良いですね。外出の予定がなくても、きちんとした服装をしましょう。
【外出できないとき】気が乗らなければ出かけなくて構いません。どうしても出かけなければならない用事がある時は、少しエンジンのかかる夕方以降に予定しましょう。
【何でも後回しにしてしまうとき】用事に優先順位をつけて、不要なことはしなくても大丈夫。
【人と会いたくない】無理して会わなくていい。今は最低限の社会参加でOK。どうしても必要な時は、服や荷物を前日から揃えて、時間に余裕を持って準備しましょう。
【お風呂に入れない】何日かは入らなくても大丈夫と割り切りましょう。でも、ちょっと無理して入るとすっきりします。
うつの時期に疲れは大敵です。くれぐれも無理をして疲れないように気を付けてくださいね。
何かできたことがあったら、いつでも自分にご褒美をあげましょう。自分を大切にしていると、ほんとうに心が満たされるものです。感動するもの、おいしいものを経験するのも良いですね。何か楽しみができるということも、うつからの脱却に一役買ってくれますよ。