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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2023/5/21

 猫を保護する夢を見た。夢の中のわたしはボロボロヨレヨレの茶トラ猫を拾っていた。そして妙にリアルだったのは、病気をしているかもしれないから、と聡太くんから隔離して、自分の部屋で面倒を見ていたことだ。
 いまは多肉植物ウジャウジャその他趣味のものウジャウジャで、とてもとても猫を入れることはできないのだが、大昔たまちゃんを拾ってきたときは最初自分の部屋で面倒を見ていた。なんせかねざわ家初の子猫である、広いところに放しておくのは難しいし、祖母が猫嫌いだったのもある。そういうわけでたまちゃん幼少期は部屋で世話していたのだが、寝ているとき子猫だったたまちゃんにスネに爪を立てられて、起きたらスパァンと大きなミミズ腫れになっていた記憶がある。
 夢の中の茶トラ猫は聡太くんとあまり変わらない体格だった。夢の中だけでも助けてあげられてよかった。おそらく実際に現れても助けるのは難しかろう。

「てんきよほうっておもしろいねー」


 聡太くんは最近、わたし以外の家族がいないとき、ずっと玄関マットに寝っ転がっているか靴箱の上にいる。陽当たりがよくて快適なのか、家族を待っているのか、はたまた脱走目的なのか。そこのところは本人に聞かねば分からないが、当然猫は話せないので推理するしかない。
 たまちゃんもずっと家族を待っている子だったが、流石に玄関マットに寝っ転がって、という堂々たるお留守番ではなく、廊下にちょこんと座って玄関をじっと見る、という大変いじらしい待ち方をしていた。
 性格の違いが如実に出ているなあと思う。たまちゃんはとにかく控えめな子だった。噛んだりひっかいたりもあまりしなかった。聡太くんは遠慮せず人間に甘えるし、嫌なことをされると全力で反撃してくる。
 いろんな性格があるなあと思う。黒猫は穏やかでトラ模様は暴れん坊、という俗説通りだ。
 若いって元気なんだなあ、と聡太くんを見ると思う。猫が元気いっぱいボール遊びをするなんて、晩年のたまちゃんと暮らしていたころは想像もしなかった。聡太くんがくるにあたって読んだ、子猫の飼い方の本に「おもちゃを用意しましょう」と書いてあってびっくりしたのだから。

陽当たり。


 きのうコントみたいなことをした。聡太くんは眠くて母氏の膝でスヤスヤしていたのだが、時計を見るとそろそろおやつの時間であった。
「聡ちゃん、おやつ……」と言ったらすごい勢いで顔だけ起きて振り返った。しかも「うぅうう〜」つきだ。しかし眠いのでまた寝てしまった。「おやつ」とまた言うとばっと顔だけ起こして「うぅうう〜」と唸ってまた寝た。3回目でわたしが立ち上がったら起きてついてきた。その様子は完全にコントだった。
 聡太くんは自己主張がとてもとても激しいひとだ。なにかしてほしいときはよく「うぅうう〜」と言う。おやつを用意しているときは「にゃー! にゃー!」と叫んでいる。流石に「うちの猫しゃべるんです」とまではいかないが、聡太くんの自己主張の激しさには本当にびっくりする。
 それに、昼寝みたいに習慣になったことを律儀にやる。人間がソファに横になれば昼寝の時間だ。自分が眠いときは無視することもあるが、なにかの弾みで目を覚ませばそのまま起きてきて人間とお昼寝をするのである。
 猫は不思議な生き物だなあと思う。

 ドコノコ(糸井重里が作った犬猫版インスタみたいなアプリ)でフォローしている真っ白いおばあちゃん猫がだいたい24歳になったそうで、なんだか嬉しくなってしまった。いっとき口内炎で食欲が落ちたこともあったようなのだが、最近は食欲を取り戻したそうだ。食欲があれば生きていけるというのはよく分かる。
 それにしても24歳まで生きるというのは想像を絶するご長寿である。お前もそれくらい生きていいんだからな、と聡太くんにときどき言う。
 そのおばあちゃん猫も若いとき同居していた猫にドン引きされるような凄まじいイタズラをやらかしたらしい。聡太くんも小さいころからイタズラをしまくり人間を驚愕させたので、それくらい元気に長生きしろ、と願っている。

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