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きょうの聡太くん 2025/2/24

 どうも、聡太くんはナイトルーティーンのボール遊びをするために廊下に出ようとしてドアを開けているところに声をかけると、ドアを開けるのをやめて茶の間のオットマンやテーブルの下に戻ってしまうようだ。なぜかはわからない。
 ドアを開けてほしいのかなと開けてみるとドアの前にいないので、茶の間をよく見てみるとテーブルや父氏の椅子のオットマンの下に隠れている。そうなるとボールを投げてもリアクションは「それで?」である。お前は明石家さんまか。
 きのうはボールを投げてもあまりにも反応しないので、ついにじゃらしを動員してしまった。これにはいくらか反応して、オットマンの下から出てくれたのでボールを投げてみると追いかけた。じゃらしで遊ぶのはいつ以来だろうか。ずいぶん使っていなかった気がする。
 聡太くんはじゃらしの遊び方がちょっと独特で、猫パンチして戦うのではなく噛んで歩き回ろうとする。人間がいないところで噛んで歩き回ったらあぶないのでしまって寝たわけだが、久しぶりに見せたじゃらしへの反応はとても楽しそうだった。

 そして気づいてしまったのだが、じゃらしへの反応がわたしの手を噛んでいるときと同じなのだった。噛んでいいものだと思ってらっしゃるのだ。なんたることか。要するにわたしは獲物だと思われているのである!!!!
 聡太くんはわたしの手を「ウ〜ニャ〜ン〜……」と鳴きながら噛むわけだが、全く同じ声であった。たぶん「これはぼくのえものだ!!!!」と叫んでいるに違いない。
 もしネズミを捕まえてくるようなことがあったら、なぶり殺しにしたネズミをくわえてきて「ウ〜ニャ〜ン〜……」とか言うのだろうか。やらないとは思うがやめてほしい。あとイモムシとかゲジゲジとかカミキリムシでもやらないでほしい。いまから夏が怖い。
 猫という生き物はもともとのヤマネコが狩人だが、家畜化されて人間の家で食べ物をもらって暮らすようになって、ずいぶんおだやかになったのだろうなと思う。人間に甘えることを覚えたらもうなし崩し的に働かなくなったのではないか。そしてかわいい動物として忘八たちに抱っこされて宴会で見せ合いっこされるのである(大河ドラマの話です、2年連続の猫出演大河でとてもうれしいのでした)。

 話題を戻す。
 ボールを投げて、「わーい!!!!」と走っていったので、よしよしボールを拾って投げてやるからな、とボールを拾いにいったが見当たらない。しばらく探しても出てこないのであらためて別のボールを投げたところやっぱり「わーい!!!!」と飛び出したのでボールを探すがやっぱり見つからない。
 よくよく探してみると洗面所のゴミ箱の陰に落ちており、投げるがあまり反応はない。さらにボールを探してみると風呂場の戸の隙間に落ちていた。それを投げたら若干反応した。
 わたしは鈍臭いので自分で投げたボールを見失うことがよくある。猫からしたら「ばかなの?」と思われているに違いない。

「はんさむ……」


 そもそもどうして聡太くんは自分で開けられる戸を開けないのだろうか。たいがいの引き戸を自力で開けられるというのに、人間が開ける気配があると「じゃあいいや」と開けてもらうのを待つのである。なんだこの生き物は。怠惰の極みではないか。
 そんなんだからドアノブのある戸を突破できないのである。聡太くんはドアノブのある戸の開け方がわからないので、人間が開けてくれるのを待っている。もうちょっと勤勉で賢かったらドアノブに手をかけるとかそういうことをするのではないか。
 聡太くんは運動能力がとても高いのに、人間がドアを開けているところを「むむ、どあがあいている」と見ているので突破できない。開ける瞬間を狙うこともしない。だから素早く突破できないのである。
 しかしこの働かない生き物がたまらなく可愛く思える人間というのはそもそもなんなのだろうか。

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