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きょうの聡太くんとプレイバックたまちゃん 2024/6/26
きのう、聡太くんはずっと自分のお布団で寝ていた。昼ごはんのときは起きてきたのだが、そのあとはずっと寝ていた。
あまりによく寝る。そのずっと寝ている姿を見て、わたしはたまちゃんの晩年を思い出した。たまちゃんは体がつらかったのか、最晩年はトイレに行く以外ほとんど動こうとしなかった。
まあ猫というのは元来よく寝る生き物である。「猫」の語源は「寝る子」だから「ねこ」という説も、諸説ありますではあるのだろうがわりと真実味がある。とにかく、きのう聡太くんはひたすらずーっと、ずーっと寝ていたのである。
夕方にわたしが読書を始めてもずーっとお布団に丸くなっており、いつもなら「だっこしてー」とくる時間も寝ていた。どうしたんだろう、とすごく心配になった。人間のほうがルーティーンで生きている感が強い。
なので「だいじょうぶか?」とそっと起こしてしまった。しばらく不満げな顔をしたあと、聡太くんはわたしの膝にきてしっぽをパタパタさせた。思わず「猫 痛いとき しっぽ」でググってしまったが、特に痛いとかではないようだった。
そのまましばらく「スヤ……」と寝て、母氏が帰ってきてなんとか起きたが、寝ぼけた顔をしていた。心配だったが夕飯の買い物に行かねばならない。だいじょうぶかなあ、明日獣医さんかなあ、と思いながら家を出た。
買い物のあいだ何度も頭を聡太くんがよぎった。真面目に心配だったのだ。しかし母氏が「だって奥の物置に遊びに行っても寝てるんでしょ?」と言って、わたしははたと気づいた。
そうなのだ、母氏の言うとおり聡太くんは物置に遊びに行っても古いマットレスの上で寝ているのである。そりゃもう気持ちよさそうに1日ずっと寝ているのである。惰眠を貪るとはこのことか、というレベルで寝ているのである。
たまたま目につくところでずっと寝ていたので心配になってしまったわけだが、目につくところにいなくてもずっと寝ているのだ。眠気の刃無限睡眠編なのだ。
そんなによく寝て脳みそは溶けないものなのだろうか。とにかく帰ってご飯を「いらにゃい」したら獣医さんに連れて行こう、と思って帰ってくると、聡太くんは元気いっぱい「おなかすいたー!!!!」と絶叫していた。そしていつもの夕飯のあと猫用かつおぶしをモサモサと食べたのであった。健康そのものである。
もうちょっと元気に遊んでほしい。
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きのうの夜、人間が「オモウマい店スペシャル」なんぞ見てゲラゲラ笑っていると、聡太くんは茶の間の隅にあるわたしの辞書や小説の設計図(お話の流れをルーズリーフに各章ごとに書いたものだが、プロットと呼んでいいのかわからないのでとりあえずこう呼称する)の置いてあるあたりをウロウロして、小説の設計図の挟んであるプラスチックのファイルを噛みはじめた。
聡太くんはプラスチックやビニールを噛むのが好きだ。ルーズリーフを挟んでいるファイルは新調したばかりだったのでかじられたらいけない、と部屋に持ち帰った。
元気である。果てしなく元気である。そしていやいやえんすることもなくルーティーンをきっちり遊んで寝た。心配して損したやつである。健康ならそれでいいのだが不安に思ってドキドキした気持ちはなんだったのか。
頼むから今年はワクチン以外に獣医さんのお世話になってくれるな。お腹壊しはもうやらないでほしいし肺炎や風邪もやめてほしい。健康であれ、穏やかであれ。